『ドジ井坂サーフィンワンポイントアドバイス』波に乗るバランスとタイミング、波の動きと予測についての解説
ライター: ドジ井坂
トップアスリートに共通する無駄のない動作
ドジ井坂です(私については…『ドジ井坂』ドジと呼ばれて50数年、この名前の由来とは)。前回はサーフィンの3つのエレメントのうちの1つ、テイクオフについて(『ドジ井坂 サーフィンのテイクオフ ワンポイントアドバイス』見た目では分からない成功組に共通する基本動作の法則)解説しました。今回は2つ目のエレメント、波の動きやその予測についての解説です。
・上手いサーファーのテイクオフは、リラックスしてゆったりしていて軽快
波の力を上手く利用すれば、サーフィンは出来ます。上手いサーファーのテイクオフは、リラックスしてゆったりしていて、それで軽快な動作に見えます。すべてのスポーツのトップアスリートに共通する無駄のない動作です。でもゆっくりテイクオフしていたら、波に置いて行かれちゃう!パドリングも全力で、テイクオフ動作も早くしないとボードに立てないのだ!という先輩サーファーも多いようです。速くパドルしないと波に乗れない!というのはホントですか?
バスケットボールなどの球技の捕球動作を考えてみてください。ボールの動きを的確に予測できれば、捕球のためにそれほど急ぐこともないのです。野球のイチロー選手は遊びで外野フライを背中で捕球していますね。野球をはじめ球技の基礎練習はキャッチボールです。繰り返し練習すればボールの速度や飛球方向が、予測できるようになります。
サーフィンの練習にキャッチボールのアイディアを取り入れると、初心者でも自力でパドルして楽にテイクオフできるようになります。僕は一般のスクールでやっているような、ボードを押して波に乗せることは一切しません。そこがサーフィンの一番肝心なところですから、いろいろ楽しみながら波に乗る練習をしてもらいます。闇雲に波を追いかけても疲れるだけですからね。
・テイクオフシート
・小さなボールの方が中心が正確にわかる
初心者も楽に練習出来るのは、大きくて重たいボールより、小さめの軽いボールです。小さなボールの方が大きいボールよりボールの中心が正確にわかります。これをサーフボードに置き換えてみると、波に乗るタイミングを練習するには、大きいボードより小さいボードのほうが正確に波をとらえる練習には効率が良いのです。ショートボードに腹ばいになって沢山波に乗ってみてください。波にボードが乗るタイミングや波の動きに対応するバランスがいろいろわかってくるのです。波に乗るバランスとはボードの中心に乗っていることです。次に波に乗るタイミングがわかってくると、バランスも良くなってパドリングにも余裕が出てきます。
この練習はテイクオフの波に乗るバランスとタイミングについてのアイディアで、実際に海でなければ出来ません。ボードに立ち上がってサーフィンする練習と分けて考えるのです。テイクオフ動作の練習は、海に行く前に出来ます。テイクオフ体操はボードの中心にバランス良く動作する練習です。ボードの中心が意識できるバランスキューブの練習は、無駄にパドリングしなくても波に乗るバランスの練習が出来ます。正しいパドリング動作を陸トレで覚えて海に行けば、筋肉痛にならずに一日中パドリングしてサーフィン出来ます。週末までの夜の時間はたっぷりあります。
バランスキューブ
サーフィン3つのエレメント
サーフィンには、3つのエレメントがあります。前回は1つ目のエレメント、サーファーの動作つまり正確なテイクオフの動作について解説しました。今回2つ目のエレメント、波の動きやその予測についての解説です。キャッチボールのように、波に乗るために必要な波の動きを予測し、波に乗るタイミングを覚える練習です。ショートボードで腹ばいでちゃんと乗れない方は、ボードに立って上手く乗れることはまず無いです。
練習のプログラムをもう一度考えてみませんか。一度にいくつもの課題を練習するのは不可能です。すべてのアスリートが「初心に戻れ!基本に戻れ!」は、もう一度一つ一つの課題をしっかりチェックしようということなのです。さて3つ目のエレメントですが、それはサーフボードです。それは次回のお楽しみ!
ドジ井坂ジャパンメソット
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・テイクオフシート
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この記事を書いたライター
ドジ井坂
ドジ井坂です。
全日本プロサーフィン選手権初代チャンピオン。日本人初の世界選手権出場、シェイパーとしても活躍し、1968年から世界のサーフィンを実体験し、40年以上にわたる指導経験から、入門書など多数。そのサーフィン基礎理論は、身体の動作研究にも及び、海のスポーツ特有の理論研究とそのトレーニング用具開発に進化している。
東京オリンピックに向け、サーフィンのトレーニングにスケートボードも導入し、日本人に適した動作感覚とバランスのシュミレーショントレーニング「ドジ井坂ジャパンメソッド」の普及活動を始めた。
もっと気軽にビーチを通年活用していくためのコミュニティ活動「ビーチクラブ構想」を国土交通省支援の下に立ち上げ全国13箇所で展開、一般社団法人ビーチクラブ全国ネットワーク理事長。海岸の様々な利活用に関する神奈川県や千葉県、地方自治体の委員を歴任。海や海岸のジャンルをも飛び出してしまう超マルチな活動を今も精力的に展開。1948年神奈川県茅ケ崎市生まれ。の今は「海オヤジ」。
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