『サメ駆除の必要性』賛否両論飛び交うケリー・スレーターのコメント
ライター: SurfingKids
Photo by Jeriff Cheng
先日インド洋フランス圏のレユニオン(Reunion)島でサメによるシャークアタックによりボディボーダーが死亡した。その被害者への追悼コメントをWCTワールドサーファージェレミー・フローレス(JeremyFlores)のインスタグラムに投稿。そしてそのジェレミーの投稿対し、ケリー・スレーター(Kelly Slater)がレユニオン周辺のサメの駆除の必要性をコメントしたのだが、そのケリーのコメントに対し世間からは賛否両論の意見が飛び交った。
「正直、これを言うのは反論が出るかもしれないが、レユニオン島周辺での本格的なサメの駆除は必要で、毎日行われてもよいだろう。レユニオン島周辺の海では生態系に明らかなアンバランスが生じている。もし仮に、全世界でこれ程のシャークアタック発生率があった場合、誰も海を使わなくなり、このような死者が何百万人もでるだろう。フランス政府はこれをすぐに理解すべきだ。2011年からシャークアタックは20件!?」…とケリーがジェレミーのインスタグラムにコメント。
11回ものワールドチャンピオンとなっているサーフィンの神であり、環境問題や海洋生物の保護活動を行ってきたケリー・スレーターだけにその反響は大きく、賛否両論の意見が飛び交ったのだ。そしてそれから4日後その件に関し、今度はケリー自身のインスタグラムにケリーが次のように投稿した。
「私は環境活動家であり、多くのキャンペーンの声を上げてきた。ボランティアと協力しオランウータンの保護のための資金なども調達した。私はこの惑星で最も無防備で無邪気な動物達を保護するためにビーガン(菜食主義)にもなりたい。漁業により残され捨てられた漁網から衣服も作る。人間は地球上の生命にとって最大の脅威である。しかし人間はまた、直面している問題を解決する能力も備えている。
実際には、レユニオン島のサメの生態系バランスが良くなれば、サメやその他の海の生き物が繁栄する機会も生まれるのだ。これは私がサーフィンを楽しみたくて自分勝手な意見として言っているのではない。これは人間と環境の問題なのだ。私を非難してもこの問題解決にはならないだろう。私は今まで1度もサメを殺傷したこともないし、そうしようと努めてもいない。みんなが必要性の高いことを発言し、どこに向かうべきか一体となり共に進めて行こう。そうすればきっと何か良いことが起こるだろう。」…とケリーが投稿。
ケリーは環境や動物保護活動を積極的に行っており今回広い視野をもっての意見と、また被害者への追悼の気持ちもあったのだろう。サメの駆除が果たして正しのかどうか、何が良いのかはまだ誰もわかっていないが、人間によって地球が汚染され続け、生態系にアンバランスさが生じていることは確かである。まずはケリーの言う通り問題提起と、お互いの意見に耳を傾け、前向きな議論を行うことが必要だ。それにより問題が良い方向に進めばと思う。
「人間は地球上の生命にとって最大の脅威である。しかし人間はまた、直面している問題を解決する能力も備えている…」というケリーの言葉が今回の想いの全てを物語っているように思える。
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この記事を書いたライター
SurfingKids
AD Agentを経て独立。紆余曲折ありつつも、現在は会社経営をしながら投資家として活動。コンテストサーフィン観戦が趣味の1つです。