『サーフィンにとても大切なスピードをつける方法』体の使い方解説 テクニック編

ライター: ドジ井坂

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サーフィン 加速

ドジ井坂です(私については…『ドジ井坂』ドジと呼ばれて50数年、この名前の由来とは)。今回は以前掲載した以下、文理開成高校の多和君くんの解説の続きです。

波の力だけでなく、サーファーの体の使い方で加速する為の基本知識

サーフィンコーチの役目は、サーフィンの間違い動作を見つけて、それが正しい動作感覚とどのように違う動作なのかをアドバイスすることです。そして本人がそれに気付いて、意識して練習して修正出来るかということです。

動画を観て頭で理解したつもりになっても、動作感覚はそんなに簡単に修正はできません。意識して修正しない限り、昔の間違いサーフィンに戻ってしまうのです。だから多くのスポーツでは基礎練習に時間を割いてるわけです。飛行機のパイロットを想像してください。正しい操縦方法を陸上でシュミレーションして、これで大丈夫ということで空にテイクオフします。空に上がってから操縦方法をあれこれ考えて修正しているようでは話になりませんね。

今回はオーストラリアのプロWadeCarmichael(ウェイド・カーマイケル)のシークエンスで「蹴り込む?」といったサーフィンのターンは、波のボトムからトップへ蹴り上げるような動作と勘違いしている素人解説の間違いを解説していきます。多和くんも,その間違いに気付いて修正した結果、ターンが飛躍的に加速するようになりました。このシークエンスのウエードは、白人系の筋肉の大きい体型に見えますが、決して筋肉を硬直させてはいません。

以下シークエンスの写真でも、ボードが動いていますが、身体は微細な柔らかい動きでボードを操作しています。踏ん張っている動作はどこにも見当たりませんし、むしろ波に柔らかいタッチで動作していることがわかります。

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むしろ、膝と腰を屈曲してボードを柔らかく身体に引きつける、ボードを浮かすような動作をしています。それがスピードサーフィンの要因です。

みなさんは、ボードに体重をかければ加速すると教わっていますか?体重をかければ加速はします。しかしそれだけでは重たいロングボード時代のメソッドなのです。21世紀の軽量化したボードなら、体重を乗せる動作だけでなく、腰と膝を屈曲することで、ボードにかかっていた体重が抜けて、ボードが波の揚力で浮き上がる動作が出来るのです。

ボードは波のトップからボトムへとターンしていますが、身体の動きは腰の進行方向に対して左右の小さな動き(体重移動)でボードがターンすることで、波の力でトップへそしてボトムへボードが上下しているように見えるのです。

この柔らかい身体の動作感覚は、陸トレで体験出来ます。7.5cm幅のバランススティックの上で、屈伸動作のいくつかの違いを体験してみれば、その加速しやすい感覚は、踏ん張ることでは無ということがわかります。それは、サーファーが砂浜や陸上でボードアクションを真似ている動作は、実際に波の上で行っている動作とは違うことがわかると思います。

多和くんも陸トレでサーフィンの柔らかい動作感覚が理解できるようなって、それを海でトライ&エラーすることでトレーニングになるのです。


僕のサーフィンメソッドは単行本を上梓する1970年代に始まりました。そして80年代の90年代の2000年代と常にバーションアップしています。どんなスポーツも論理的に動作解説が出来るところまで進化しているのに、サーフィン業界は、僕の古いバージョンのままでいるようにみえるのです。ご意見等があればいつでもコメント下さい。みんなで切磋琢磨していきたいのです。

半信半疑でよくわからない方は、是非ドジ井坂が開講している夜のトレーニング講座やクリニックで体験してみて下さい。※トレーニングスケジュールと参加はこちら▶︎ beachschool.com から。初めての方もお気軽にお問い合わせ下さいね!

ドジ井坂

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この記事を書いたライター

ドジ井坂

ドジ井坂です。 全日本プロサーフィン選手権初代チャンピオン。日本人初の世界選手権出場、シェイパーとしても活躍し、1968年から世界のサーフィンを実体験し、40年以上にわたる指導経験から、入門書など多数。そのサーフィン基礎理論は、身体の動作研究にも及び、海のスポーツ特有の理論研究とそのトレーニング用具開発に進化している。

東京オリンピックに向け、サーフィンのトレーニングにスケートボードも導入し、日本人に適した動作感覚とバランスのシュミレーショントレーニング「ドジ井坂ジャパンメソッド」の普及活動を始めた。

もっと気軽にビーチを通年活用していくためのコミュニティ活動「ビーチクラブ構想」を国土交通省支援の下に立ち上げ全国13箇所で展開、一般社団法人ビーチクラブ全国ネットワーク理事長。海岸の様々な利活用に関する神奈川県や千葉県、地方自治体の委員を歴任。海や海岸のジャンルをも飛び出してしまう超マルチな活動を今も精力的に展開。1948年神奈川県茅ケ崎市生まれ。の今は「海オヤジ」。 ドジ井坂が開講するトレーニング講座はこちら!お気軽にお問い合わせ下さい→beachschool