オーウェン・ライトが次のCT第4戦ベルズビーチを最後に引退を発表
ライター: WAVAL
オーウェン・ライト©WSL / Masurel
外傷性脳損傷を受けたスポーツ選手のサポートをしていきたい
オーウェン・ライト(オーストラリア)(33歳)がワールドサーフリーグ(WSL)2023チャンピオンシップツアー(CT)の第4戦(ウェイティング期間は4月4日〜4月14日)となるRip Curl Pro Bells Beach Presented by Bonsoyを最後に競技サーフィンから引退することを発表した。ライトは次のCTベルズビーチにはワイルドカードで出場する。同じくミック・ファニングもベルズを最後に引退している(関連記事:引退試合でミック・ファニングが準優勝!@RipCurlPro BellsBeach 2018)。
10年以上CTに定着していたライトは、家族、コーチ、医療チームと相談し、慎重に検討した結果、引退を決断。今後は競技から離れ、サーフィンへの情熱を別の形で追求し続けて行く。
オーウェン・ライトは2019年にタヒチプロ・チョープーでのキャリア初優勝を果たした ©WSL / Dunbar
若くしてサーフィンのキャリアをスタートさせたライトは、すぐにサーフィン界のトップタレントの1人としての地位を確立。2010年にCTクオリファイを果たす前に、オーストラリア・プロ・ジュニア・シリーズの完全制覇を含む数々の偉業を達成。その後 2011 Quiksilver Pro New York、2015 Fiji Pro Cloudbreak、2017 Quiksilver Pro Gold Coast、2019 Outerknown Tahiti Proの4大会で優勝している。
・2017 Quiksilver Pro Gold Coast、2019 Outerknown Tahiti Pro優勝ハイライト
1ヒート20満点のパーフェクトスコアを1大会で2回記録
ライトはパーフェクトヒートを記録した5人のサーファーのうちの1人で、CTの歴史上わずか8回しか得られなかった偉業を達成している。ライトは2度それを成し遂げ、クラウドブレイクで開催された2015 Fiji Proでパーフェクト・ヒート・トータルをRound 5とFinalの2つのヒートで記録している(関連記事:サーフィン史上初、オーウェン・ライトが1ヒート20満点パーフェクトスコアを2回記録して優勝)。
東京五輪でオーストラリア代表として銅メダル
CTでの数々の功績に加え、2021年の2020東京オリンピックでは、オーストラリア代表として銅メダルを獲得(還暦記事:【初の五輪サーフィン種目で唯一メダルを2つ獲得した日本】メダリスト達の想いと今後の活動)。
外傷性脳損傷の大怪我から復活。オーウェンライトのコメント
オーウェン・ライト(AUS)は、シグネチャーバックハンドサーフィンで知られ、ライバルと一線を画している © WSL / Cestari
オーウェンライト「2015年に外傷性脳損傷を負った後、もっと高みを目指したい、そして怪我を克服したいという思いが、回復を促した。それから8年経った今、挑戦と達成を経てその目標を達成できた事を今、幸せに振り返ることができています。今日、私はサーフィン競技から引退するというニュースをお伝えします。私の最後のイベントは、リップカールプロ・ベルズビーチとなりますが、そこで私のキャリアを見守り長年支えてくれたファン、友人、家族に感謝できることを楽しみにしています。」
「頭部外傷や脳震盪の歴史を考えると、地球上で最もヘビーな波で競技をすることは、長期的に見て健康上、良い物ではありません。私はサーフィンを完全に引退するわけではありません。サーフィンを愛し、このスポーツに感謝しています。」
「私の人生のこの新しい章において、脳の健康と、キャリアを通じて外傷性脳損傷や脳震盪を受けたスポーツ選手のサポートをしたいと思っています。」
「WSLとRip Curlは、今年のRip Curl Pro Bells Beachのワイルドカードを私に提供してくれました。私、家族、医療チームは、引退の場所としてここが最適であることに同意しました。そして、この機会を与えてくれた長期スポンサーのリップカール、アリアンツ、ドメティック、オーシャン&アース、ワールドサーフリーグに感謝し、私のキャリアを通して与えてくれたすべてのサポートに 感謝したいと思います。」
2017年 オーストラリア クイックシルバー・プロ・ゴールドコーストで優勝し、センセーショナルに復帰したオーウェン・ライト© WSL / Cestari(関連記事:『男の友情とは』リップカールによるオーウェン・ライト感動の復活優勝ムービー)
水面下では、サーフィン界を牽引する存在として、外傷性脳損傷の認知度を高め、ポジティブな変化を促進するために自らのプラットフォームを活用してきた。競技から離れた今、ライトはこの分野での活動を拡大したいと考えている。サーフィン界は、オーウェン・ライトの貢献に感謝するとともに、彼の今後の活躍を願っている。
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