テイラー・スティール「6年スパンで世界を移住してまわる。その先は。」
ライター: WAVAL
テイラー・スティール@サーフフィルム『PROXIMITY』試写会イベントより
巨匠テイラー・スティール(TaylorSteele)が手掛ける待望の最新サーフィルム『PROXIMITY(プロキシミティ)』が遂に国内リリースされる。迫力のサーフシーンだけでなく、ストーリー、メッセージ性の強い深みのある映画である。今回はテイラー・スティール監督に自身の経歴や人生観、映画についてインタビューを行った。
「時間は金で買える。でも金で時間は買えない。」『PROXIMITY』より。
彼がフィルムを通じて伝えたいメッセージとは…
・WAVAL: まず出身と現在の拠点は?
Taylor: 僕はカリフォルニアのサンディエゴ出身で、11歳頃から映像を始めたんだ。映像については高校の時に1回だけ授業で学んだけど、ほとんど独学だよ。今はニューヨークに住んでいて、そこを拠点に世界をまわって撮影活動しているんだ。ニューヨークには色々なクリエイティブな人が集まっていてインスパイアされるよ。
ニューヨークには2年前から住んでいて、その前はオーストラリア バイロンベイに6年、バリに6年住んでいた。多くのインスピレーションを受けるために6年スパンで環境を変えて住み替えているんだ。次はポルトガルあたりに住みたい。世界中に住んでいたから世界中に友達がいるんだ。ゆくゆくは今まで住んだ場所にまた戻って住むようなことを繰り返していくかな。
・WAVAL: 普段の過ごし方はどのような感じですか?
Taylor: オフの日は2人の子供とサーフィンしたり、また最低1日1時間は人生のことを深く考えるんだ。例えばこの1ヶ月は2週間は家族で過ごして東京に来たけど、明日からバリ、そのあと来週はシンガポールへ行って試写会のプロモーション活動を行う。そのあとにはまた戻って家族と過ごすよ。
・WAVAL: 昔の作品と比べて『Castle In The Sky』『THIS TIME TOMORROW』あたりからストーリーやメッセージ性の深いフィルムに変化しだしたと思うんだけど、どんな意思があるのですか?
Taylor: そのとき作りたい物を作ってるんだ。90年はテクニック、2000年はトリップ、今はテーマ性の強いものと変化してきているよ。
・WAVAL: 当時まだ無名だったジャック・ジョンソンやペニー・ワイズetc..の音楽をフィルムで起用したのをきっかけにメジャーになったミュージシャンが多くいるけど、無名なミュージシャン達はどのように見つけるの?またなぜ無名の人を多く起用するのですか?
Taylor: まず有名なミュージシャンだと音楽に気が行ってしまう。映像に集中して欲しいからね。またミュージシャンは仲の良いサーファー、例えばロブ・マチャドとかに紹介してもらうんだ。紹介してもらったミュージシャンを映画で起用するとどんどん売れて行くんだよね。
・チェスをしながらお互いのサーフィン観を語るジョンジョンとケリー / PROXIMITYより
*『PROXIMITY』DVDの国内販売は2017年9月中旬からを予定
・WAVAL: 今回はとてもメッセージ性が強い作品だけど、環境にも触れながら、自分らしく今を生きろっていうメッセージでいいのかな?
Taylor: そうだね。『時間は金で買える。でも金で時間は買えない。』それらの『現在を生きる』っていうメッセージはシンプルだけど伝えるのは難しい。でも伝えたいことなんだ。
「人生を目一杯楽しむには、
良い波をいくつか見逃しても気にしないことだ。
今、この瞬間を生きること。」-『PROXIMITY』より
・WAVAL: 今までとは違い、多くのトップサーファー達が出演しているけどそこまでの経緯は?
Taylor: ここ数年、大きな制作仕事はしていなかったから、今回は特別で、やりたいことをやってみたんだ。ビッグプロジェクトは6-7年ぶりかな。今回の制作期間は約3年。サーファーのスケジュールをおさえるのが一番大変だったよ。
今回は自分の中で、今まで作ったことがない、変わった感じの物を作りたかったんだ。新しく進化していかないといけないし、周りのスタッフに何か意見を言われても自分の考えを突き通したんだ。
・WAVAL: ここ数年デイブ・ラスタヴィッチのフィルム起用が多いけどなぜですか?
Taylor: 彼はサーフィンもうまくて、サーファーとして僕は彼のファンなんだ。彼の考え方が好きで、考えが深いし、フィルムのテーマに合っている。そして彼はカメラを気にしなくて、いつも自分のことをナチュラルに伝えてくれるんだ。
今回のテーマは『現在を生きる』というストーリーなんだけど、ラスタは携帯も持ってないしインターネットもないんだよ。笑
・WAVAL: 1番 好きなサーファーは?
Taylor: 1番を決めることはできないけど、ロブ・マチャドは90年代から一緒に歴史、キャリアを積んできた気の合う友達なんだ。今私は45歳でロブは44歳で世代も一緒なんだけど、マチャドが11歳で自分が12歳の時からサーフィンの撮影をしてきた仲なんだよ!
・WAVAL: 日本のファンにメッセージをお願いします。
Taylor: もともとは車でカルフォルニアのサーフショップにDVDを売り歩いていた。日本のマニューバラインが大きい注文をしくれて、そのお金でサーフフィルム『モメンタム』を作った。監督として今があるのは日本のおかげなんだ。とても感謝しているよ。
この作品をサーファーも子供も様々な人に見てもらって、人生について考えてもらえたらいいな。
迫力のサーフィンシーンの他、あなたの人生観を変えてしまうかもしれないメッセージ性の詰まった『PROXIMITY』。これは常に進化し続け、人に影響を与え続けるテイラーから新たに放たれた最新フィルムだ。
サーフフィルム『PROXIMITY(プロキシミティ)』お問い合わせ先:
株式会社マニューバーライン(東京)03-5245-3113 (神奈川)0467-72-6226 (大阪)06-6609-0035
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この記事を書いたライター
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