バングラディッシュでサーフィン!自らの人生を切り拓くサーファーガール

ライター: tomo

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バングラデシュのサーファーガール
記事転載元:courrier japon

サーフィンがしたい!好きだから、というレベルを超えているような、サーファーなら痛いほど分かるこの気持ち。そしてその気持ちは世界共通。
「サーファー」という人種がきっとあるのでしょう。だとすれば彼女達も間違いなく仲間という事になります。
バングラディッシュといえばサーフィンのイメージはあまりないかもしれませんが今回は、自らの人生を切り拓いていく逞しいバングラディッシュのサーファーガール達をご紹介します。


バングラデシュは女性差別が根強く、児童婚率が高いという問題があり、ユニセフ調査によると15歳になる前に約3割の少女が強制的に結婚させられるそう。しかし、中でも保守的な地域である南部の都市コックスバザールでは、伝統的な民族衣装を身にまとった少女たちが、サーフィンの練習に励む姿が見られる。米「ロサンゼルス・タイムズ」紙がその少女たちを取材。

少女たちのなかで最初にサーフィンを始めたのは、6人姉妹の末っ子のショーマ。3年前、彼女は浜辺でサーフィンをしているライフガードに出会う。自由自在に波に乗る彼の姿は、まるで魔法使いのようで目が離せなかった。その魔法使いラシュット・アラムが海から上がってくると、ショーマは「私にもその魔法を教えて」と彼に頼んだ。

だが、コックスバザールは女性が海で泳ぐことさえよく思われない土地柄。ショーマは母親には内緒で、早朝にサーフィンの練習をするようになった。すると「一緒に習いたい」という少女が次々と現れ、いまでは11歳から14歳までの8人の少女たちがアラムにサーフィンを習っている。

メンバーのなかで学校に行っているのは1人のみ。残りの7人は毎日、自宅で内職をして1~2ドルの日銭を稼ぎ、家計を支える。サーフィンがそんな彼女たちの人生を一変させた。

メンバーの1人である、14歳のある少女は言う。「サーフィンを始める前の私は、家で黙々と内職をして、寝て、起きたらまた内職をしてという生活の繰り返し。でも、いまはやりたいことがたくさんできました。サーフィンがきっかけで、初めて”自分の夢”が持てたんです」

だが、彼女たちに対する世間の風当たりは強い。公衆の面前で侮辱されるなど、嫌がらせを受けることもある。若い男性が自宅にやってきて「不適切な振る舞いだ」と非難された少女もいる。

アラムの妻で、コックスバザールで慈善活動をしている米国人のベネッサ・ルードは言う。「誰もこんなに自信を満ちた女性を見たことがなく脅威を感じているんです」

親ですら、少女たちの味方ではない。親たちの多くは、伝統的に男性優位の社会で、娘たちに悪評が立たないかと気を揉んでいる。冒頭のショーマは、次第にサーファーとしての才能を発揮するようになった。だが、シングルマザーであるショーマの母は、娘に家政婦の仕事を見つけ、無理にサーフィンをやめさせた。

ショーマの才能を惜しいと思ったアラムは「娘さんにサーフィンを続けるべき」と母親を説得し、彼女を練習に復帰させた。その後ショーマは地元のサーフィンの競技会で見事3位になり、家政婦の2ヵ月分の給料に相当する賞金40ドル(約4800円)を獲得。この出来事によって、ようやくショーマの母親も娘がサーフィンをするのを容認するようになった。

米「ピープル」誌によると、最近アラムは少女たちに心肺蘇生法や救助法の訓練を始めたという。将来ライフガードの仕事について経済的に自立できれば、自らの手で人生を切り拓くことができるからだ。

14歳になったショーマは、海に入るときでもウォータープルーフの口紅をつけるのを忘れない。彼女は言う。

「昔は波が怖くて仕方がありませんでした。でもいまはもう、私に怖いものはありません」


今こうして、日々サーフィンを楽しめる事に感謝せずにはいられません。
夢と希望にあふれる彼女達に、心からエールを送ります!

記事転載元:courrier japon

"Catch The Funwave!" - WAVAL(ウェイバル)

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この記事を書いたライター

tomo

大好きなサーフィンのために房総半島に移住。 サーフィンはへっぽこ。だけど愛する気持ちはみんなと同じ! 海、山、自然の素晴らしさと共に、サーフィンライフや観光情報などを発信していきます。