エクササイズにもリフレッシュにもなる通勤スタイル『水着&ウェットスーツ出勤』

ライター: Mg

Facebook

Add this entry to Hatena Bookmark

渋滞を避け、ウェットスーツで出勤する人がいたって良いのではないか。こんなことにちょっと触れてみた以前の記事がありましたが、やっぱりそういう人は実在しているものですね。(参考記事 カイ・レニーが伝授! 初心者向けSUP(サップ)の基本・乗り方講座

ウェットスーツで通勤@ドイツ

場所はドイツ、ミュンヘン。通勤ラッシュに疲れストレスを溜めていたベンジャミン・デビッドBenjamin Davidは通勤でストレスを感じるよりイーザル川の2kmを泳いで通勤することにしました。朝、パソコンなど仕事道具を詰めて持つ防水バッグは、浮具の代わりとなるともいいます。

もっとも寒い冬など川の状況によっては、この川を使った通勤ができない日もあります。家族を持つ身でもあることもあり、ベンジャミンは安全には気を配っています。夏を中心に「水着着用」「ウェットスーツ着用」とスタイルを使い分けます。

川を泳ぎ、時に水面に浮かんで空を眺め、エクササイズにもリフレッシュにもなる通勤スタイルは、ある意味、どうして今まで誰もやっていなかったんだろうというほど理にかなっているといえばかなっています。

礎を築くこと

サーフィンも、何かを最初に始めた人は周囲からは『あれは何だ?』と思われたことでしょう。
現地ではベンジャミンを見て真似をする人々が出てきたと言いますから、これまでも歴史がそうして作られてきたように、もしかすると「電車」「車」というような、会社までの通勤の選択肢に「泳ぐ」が一般的に加わる日が、来ないとも言い切れません。このベンジャミン、面白がって話しかけてくる人と友達になり、一緒に泳いで通勤することもあるそうです。

川の上から笑う人や、友達になりたいと思う人など色々いても、ベンジャミンのこの徹底した自分の心地良さを追求する精神は振りきれていて爽快。自分のために始めたものの、いまや本人だけでなく周囲への影響も大きいようです。

イーザル川のウェットスーツ通勤を始めた理由と人物像

イーザル川はおよそ100年前まではウィーン⇔ローマ間の物資を運搬する水路として街の重要な動脈でした。現在は陸路も発達して物を運ぶ機能は廃れてしまい、ベンジャミンはその歴史に目を付けました。そして自分の家と職場がイーザル川沿いで続いていることにも。

サーファーは仕事で海に行けない日でも波チェックはしてしまうもので、ベンジャミンの場合、それが毎日のイーザル川の水温や流れのチェック。そういう意味ではサーファーとも少し通じるところがありますね。

ベンジャミンはニュース当時で40歳。文化・商業活動のコンサルティングサービスを行う会社を経営しています。川から上がるとカプチーノを注文し、一杯たしなんでから仕事に入るとのこと。

こうした通勤スタイルは万人が可能というものではなくても『渋滞が嫌なら、川を泳げば良いじゃないか』と、実際にそれを可能にしてしまうまでの人並み外れた実行力がベンジャミンが経営者たる理由の気もしつつ、なんともシンプルかつ合理的な解決の仕方はお見事。

ウェットスーツ出勤をするなら役立ちそうなアイテム

ベンジャミン愛用のヴィッケルフィッシュ

スイスのデザイナー考案の魚形防水バッグ。空気を含ませて口を閉じることで水の中で浮具になる機能が備わっています。大雨にも。

インフレータブルSUP

サーフィンは上がってからの板の置き場に困りそうですが、もしかすると空気を入れるタイプのSUPなら…?

ビジネスシーンにも活躍するかもしれないウェットスーツ

これがビジネスマンの新しい形?ベンジャミン愛用品ではありませんが、ビジネススーツ型のウェットスーツを2点ご紹介します。

●クイックシルバー
クイックシルバーより「TRUE WETSUITS」。30万円で発売されていました(現在は販売終了)。見た目だけそれっぽくしてあるのではなく、2mmネオプレン、4WAYストレッチ素材「ドライフライト」など素材が各所に工夫されることで実際にサーフィンをする際の機能面がしっかりしており、こうしたディテールへの丹念な心配りはサーフィンをよく知るメーカーだからこそといえます。

なお、このウェットスーツは世界3大広告賞の一つといわれる「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」PR部門で2015年、金・銀賞を、またデザイン部門で銀賞を受章したことも話題に。クイックシルバー(現ボードライダーズジャパン)とTBWA博報堂の共同開発でした。

サーファーでモデルのマーシー=三浦理志出演のプロモーション動画も。

【三浦理志 水陸両用の防水スーツ】コレがホントのウエットスーツ

●トム・ブラウン THOM BROWNE
ニューヨークのデザイナーが2017年に発表したスーツタイプのウェットスーツ「TROMPE L’OEIL TECHNICAL WETSUITトロンプ・ルイユ(トロンプ・ルイユはトリックアートと同じ意味)」。53万円くらい(4,900ドル=2017年9月11日・約108円で計算)、とラグジュアリーブランドだけあってウェットスーツもやはりなかなか高額です。ネオプレン製。ウェットスーツ製作の職人、シェーン・ジョーンズ(Jonesea Wetsuits、カリフォルニア)との共同開発。

ウェットスーツ

ウェットスーツ

サーファーはいかなる時も頭から海が離れないため、仕事とサーフィンの両立で出勤前に海に行かれる方も多くいます。海から職場へ向かうときもしかしたらこう思うこともあるかもしれません『いっそ、通勤自体がサーフィンであったなら』。それを現実にしているベンジャミンのようなサーファーも、まだ世に知られていないだけで、すでにどこかにいらっしゃる…のかもしれません。

適度な運動は精神まで整えたり、肉体的には筋肉の強化で骨も丈夫になるなど良いことづくめ。さらに、高所得層の運動量はそうでない層より多い調査結果もあります。健康管理できてこそ仕事の管理ができるということでしょうか。

いきなりウェットスーツ出勤を実行するにはハードルがあるにしても、渋滞をよそに自然とたわむれながらの通勤というのはうらやましい限りですね。

週末サーファーが絶対やっておくべき体幹トレーニングとは?


画像出典
YouTube
THOM BROWNE. SURF

"Catch The Funwave!" - WAVAL(ウェイバル)

「いいね!」してSNSでサーフィン情報をチェック >>

Facebook

Add this entry to Hatena Bookmark

この記事を書いたライター

Mg

海の街に暮らしています。 海をベースに、人と自然の交わるところで日常がより良くなるような情報を発信していきます。