奥深い競技である、リオ五輪銅メダルでも注目された『カヌー競技』とは

ライター: hiroooon

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カヌー (1)
画像出典:wikipediarusbank.net

リオデジャネイロ五輪のカヌー・スラローム男子カナディアンシングルで、銅メダルを獲得した羽根田卓也選手の活躍で一躍競技が全国に知られるようになった「カヌー」。サーフィン誕生の歴史もカヌーの形状をしたパカスマヨから始まったという話もある(詳しくは:サーフィンの聖地『ペルー』を舞台にしたサーフィン映画)。

激流を下るカヌーだけが「カヌー競技」だと思われがちだが、実際、カヌーとはどんなスポーツなんだろうか?実はカヌーは、人類の歴史と密接にかかわり、奥深いスポーツなのだ。

カヌーは人類の進化とともにあった「道具」

カヌーの歴史を紐解いていくと、歴史上最も古いカヌーは6千年前に遡る。全長 2800kmと西アジア最長の川であるユーフラテス川の畔にある、シュメール人の王墓にカヌーが残されていると言われている。そして、モンゴロイド系民族が北半球をカヌーで移動していたという研究報告もある。カヌーは人類になくてはならない「道具」だった。

カヌーの2つの形態

・カナディアンカヌー
カヌー1

・カヤック
カヌー2

カヌーの形を説明すると、甲板の無い「カナディアンカヌー」と、漕ぎ手が座る部分以外は甲板で覆われた「カヤック」の2形態がある。

今回羽根田選手が乗っていたのは「カヤック」の形態だ。カヌーはパドル(櫂)で進む。パドルには水掻き(ブレード)が付いており、カナディアンカヌーはブレードが片端しか無いのに対し、カヤックは両端についているのが違いだ。ボートとの最大の違いは、漕ぎ手が進行方向を向いていることであり、いざレースとなれば、一種の陸上競技のような迫力がある(ぜひ一度試合を見て欲しい!)。

競技スポーツとしての多種多様なカヌー種目

カヌーがスポーツとして認知され始めたのは19世紀イギリス。それから初めてカヌーのレースが行われたのは1866年のイギリスのテムズ川であった。以降、国際組織が整備され、1936年のベルリンオリンピックで初めてカヌーが五輪の正式種目となった。現在、国際カヌー連盟が統括するカヌー種目は、以下のものがある。

1.カヌースプリント
2.カヌースラローム
3.カヌーワイルドウォーター
4.カヌーポロ
5.ドラゴンカヌー
6.フリースタイルカヌー
7その他

このうちオリンピック種目は以下、1.カヌースプリントと2.カヌースラロームの2つである。

1.カヌースプリント

スプリントは、主に静水面で一定の距離を複数の艇で一斉に漕ぎ順位を競う。水上の争いはさながらF-1のような疾走感を感じさせる。

カヌー

・カヌースプリント参考動画(以下画像をクリック)

カヌースプリント

2.カヌースラローム

スプリント対して、スラロームは渓流のようなコースを上流から下流へ進み、ゲートを通過する技術とタイムの両方を競う。常に予測不能な水の流れの中で、ミスが許されない緊張感を感じさせる。

カヌー スラローム

・カヌースラローム参考動画

カヌーをもっと身近に

カヌー6画像出典:activities.his-j.com

このように、カヌーには人類の進歩とともに歩んできた歴史や、多種多様な競技形態などがあり、非常に奥深いスポーツなのだ。オリンピックで注目されたことをきっかけに、是非一度試合を見て欲しい。そして、カヌーは競技のような激しさだけではなく、休日に車にカヌーを積んで湖や海辺に行き、のんびりカヌーツーリングをするスローライフな一面もある。

カヌー5画像出典:洞爺ガイドセンター

近代カヌーを広めたスコットランド出身の弁護士で冒険家・ジョン・マクレガーは、著書を通して自身の体験したカヌーの素晴らしさをイギリス中に広めた。この日本でも、もっと多くの人がカヌーを体験し、その素晴らしさがより広まればと思う。

記事参考元:公益社団法人日本カヌー連盟

 

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この記事を書いたライター

hiroooon

千葉県出身。都市銀行勤務を経て、現在は中小企業支援のため奔走中の初心者週末サーファー。サーフィンはファンボードをやっと乗れるようになり、現在ショートを修行中。 小学校から高校までカヌーを経験し、国体に3回出場。ウォータースポーツ・マリンスポーツ全般に興味あり。海を通じた新しい働き方や生き方・面白い経営・房総の美しい自然・豊かな食べ物・素敵な人などを幅広く発信していきます!出没ポイントは一宮&太東。