『高速サーフィンの基本とは』失速せず楽にサーフボード操作する方法

ライター: ドジ井坂

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ドジ井坂です茅ヶ崎の第一中学校(以後一中)には、サーフィンの活動があります。毎週朝の陸トレを行い、波があれば早朝ライディングのトレーニングも行います。この活動は、僕が一中のPTA会長だった4年前に、入学してきた森友二くんの「ドジさんサーフィン部作ってくれませんか?」の一言から始まりました。そして森くんは昨年一中を卒業、秋のJPSA第8戦でアマのトライアルから一気に駆け上がり、ファイナルでは稲葉玲王を下して初戦初優勝のプロデビューになりました。今回はその森くんの、後輩のサーフィン活動のお話です。

中学一年生はまだまだ小学生気分がぬけません。自然に覚えたサーフィンを、ごく自然に楽しんでます。僕が技術的なアドバイスしても、ほとんど耳に入りません。だって何も考えずに(子ども達は)自然に出来ちゃっているのです。しかし、身体の成長や意識の変化によって、小学生時の自然にやっていたサーフィンに変化が起きてきます。良いモノ悪いモノ、いろいろな知識を吸収していく時です。

しかし何かの機会に間違ったものを吸収しちゃうと、いままで自然に出来たことが、出来なくなってしまう、目の前に壁が現れるようなことになるのです。これから始める子どもなら、まだ癖が無いから、理論を理解して練習すれば素直に出来るようになります。しかし一度自然に覚えた癖は、しっかり意識して練習しないと、修正は難しいのです。これは大人にもいえることで、なんとなくサーフィン出来ている・・・ではチューニングが不完全な、どこか間違っている・・・F-1ドライバーのようなものです。

この日の2年生の高木くんは、踏ん張ってターンする癖が抜けませんでした。踏ん張る動作は、重心を下方へ加重する動作ですから、科学的な理論ではボードは沈み失速します。ターンの失敗も多くなりますね。そのシークエンスをご覧下さい。失速するから無理矢理ボード振り回してターンしています。この動作は日本のプロにも多く見られますね。そんなライディングシークエンスをメディアで素人が解説しているのですから、それを読んだ方は、科学的な根拠のない解説なので上手くいきませんね。

・ターン失敗例
サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン"

サーフィンターン

では、踏ん張らない加速するターンの基礎動作は、どんなトレーニングをすれば良いかご存じですか。その基礎トレを先月の朝トレで高木くんにやってもらいました。
それがこの写真です。バランススティックに乗って、出来るだけ筋肉に負荷をかけない動作で伸び上がる練習をします。身体が伸び上がれば骨に乗れて、筋肉の負荷は少ない屈伸動作になります。そのリラックスした動作感覚で腰を背側に引くように屈曲します。

サーフィンターン

サーフィンターン

何だか半信半疑で、まだ何だかよくわかっていない様子ですね。「どうだ?」と尋ねると「なんだか楽です」「楽に出来るってどういうことかわかるか?」「?」「踏ん張らないでターンすることなんだ」…何度も踏ん張りターンを繰り返す高木くんを岸に呼んで、腹ばいの基礎ライディングを何度か繰り返し練習した後、失敗しても良いから「踏ん張らないでバランススティックの上で練習した伸び上がりの動作でターンしてごらん」
すると加速して波のトップでのアクションも柔らかい動きのライディングがこのシークエンスです。

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

サーフィンターン

高木くんは、言われたとおり身体を伸び上がる動作でターンしてみた。すると今までの踏ん張りサーフィンは消えました。身体がちょっとオーバーに伸びてしまっているけれど、ナイスチャレンジと評価してあげてください。ターンが自然に加速しているのがわかります。踏ん張っていないから波のトップでも身体がリラックスしていて、失速しないで楽にボードを操作しています。

波の大きさにかかわらず、ボトムへの動作で踏ん張れば、ボードは沈み失速状態のターンになります。では、本物の上手いサーファーはどうやっているのだろう。実は踏ん張っているように見えるけれど、筋肉に負荷が少ない伸び上がりの動作で骨に乗っている姿勢なのです。信頼関係が少しでも出来ると、子ども達は素直です。問題はサーフィン理論がわからない大人だな。若い選手を潰さないよう、よろしくお願いいたします。

実は踏ん張っているように見えるけれど、筋肉に負荷が少ない伸び上がりの動作で骨に乗っている動作姿勢が高速サーフィンの基本。これもドジ井坂のジャパンメソッドの一つです。海外のスポーツ学会にプレゼンする準備をしています。

半信半疑でよくわからない方は、是非ドジ井坂が開講している夜のトレーニング講座やクリニックで体験してみて下さい。
※トレーニングスケジュールは beachschool.comのHPでをご確認ください。Youtubeやブログはできる限り、最新のものをご覧ください。ドジ井坂のジャパンメソッドは、日々進化し続けています。

ドジ井坂

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この記事を書いたライター

ドジ井坂

ドジ井坂です。 全日本プロサーフィン選手権初代チャンピオン。日本人初の世界選手権出場、シェイパーとしても活躍し、1968年から世界のサーフィンを実体験し、40年以上にわたる指導経験から、入門書など多数。そのサーフィン基礎理論は、身体の動作研究にも及び、海のスポーツ特有の理論研究とそのトレーニング用具開発に進化している。

東京オリンピックに向け、サーフィンのトレーニングにスケートボードも導入し、日本人に適した動作感覚とバランスのシュミレーショントレーニング「ドジ井坂ジャパンメソッド」の普及活動を始めた。

もっと気軽にビーチを通年活用していくためのコミュニティ活動「ビーチクラブ構想」を国土交通省支援の下に立ち上げ全国13箇所で展開、一般社団法人ビーチクラブ全国ネットワーク理事長。海岸の様々な利活用に関する神奈川県や千葉県、地方自治体の委員を歴任。海や海岸のジャンルをも飛び出してしまう超マルチな活動を今も精力的に展開。1948年神奈川県茅ケ崎市生まれ。の今は「海オヤジ」。 ドジ井坂が開講するトレーニング講座はこちら!お気軽にお問い合わせ下さい→beachschool