クラゲやエイ以外に注意すべき『危険な海の生物』

ライター: tomo

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徐々に海開きがはじまりこれから夏本番。波がイマイチでサーフィンできない時は、釣りや磯遊び、ビーチコミングなど海での楽しみ方は色々。その際、楽しく海で遊ぶためにも危険と言われる海の住人たちの事は知っておきたいですね。ほとんどが触れたり刺激したりしなければ自ら攻撃してくることはありませんので、まずは知って回避する事が大事です。

魚の仲間

1.ガンガゼ(ウニ)

ガンガゼ

長くて黒いトゲを持つウニ。トゲはもろく折れ易く、刺されると破片が皮ふに残り抜ききとりにくい。刺されると激しい痛みがあり、赤く腫れ、痺れるような痛みが続く。重症の場合は手足の筋肉の麻痺、呼吸困難を起こすこともある。岩礁域におり干潮時は要注意。

・ガンガゼのトゲが刺さった時の、応急処置方法
トゲが残っていたら取り除き、40℃〜50℃のお湯に30分〜90分浸けると痛みが和らぐ。ビニール袋にお湯を入れ患部に当てても良い。

2.ゴンズイ(ナマズ)

ゴンズイ

黒地に黄色の縦縞が入るナマズでゴンズイ玉と呼ばれる群れで行動している場合が多い。背ビレと胸ビレに毒のあるトゲを持ち、釣り上げて手でつかみ刺される事が多い。激しい痛みが徐々に広がり2日ほど続く場合もあり、放っておくと壊死する場合もあるのですぐ病院へ。岩礁や砂底に生息。

・ゴンスイに刺された時の応急処置方法
毒を絞り出し、傷口をきれいな水で洗う。トゲが残っていたら取り除き40℃〜50℃のお湯に30分〜90分浸けると痛みが和らぐ。ビニール袋にお湯を入れ患部にあてても良い。

3.ハオコゼ(カサゴ)

ハオコゼ

カサゴの仲間で地味な色であまり動かないので見つけにくい。背ビレに毒がある。潮が引いた磯の海藻の中にいる個体に触れて刺されることがある。刺されると一瞬ズキンとした痛みがはしり、疼痛が2〜3時間続く。赤くはれ発熱することがある。毒はゴンズイほどではなく、長時間痛みが取れない場合は病院へ。岩礁域や藻場に生息。

・ハオコゼに刺された時の応急処置
トゲが残っていたら取り除き、40℃〜50℃のお湯に30分〜90分浸けると痛みが和らぐ。ビニール袋にお湯を入れ患部に当てても良い。

4.アイゴ

アイゴ
背ビレ、胸ビレ、尻ビレに毒がある。岩礁などにおり磯釣りなどで釣れる事が多い。ズキンとした痛みのあと疼痛に変わる。

・アイゴに刺された時の応急処置
トゲが残っていたら取り除き、40℃〜50℃のお湯に30分〜90分浸けると痛みが和らぐ。ビニール袋にお湯を入れて患部に当てても良い。

5.ウツボ

ウツボ

鋭い牙と強力な顎を持っている魚。浅瀬や潮溜まりにもいる事もある。噛まれたら逆に押すといいとも言われているが実験には勇気がいる。

・ウツボに噛まれた時の応急処置
出血が多い場合は止血し、傷が深い場合はすぐ病院へ。

その他の危険な海の生物

6.シロガヤ

シロガヤ 2

羽のような形をしており海藻のように見えるが、クラゲと同じ「刺胞動物」。潮溜まりや岩陰などにくっ付いている。気付かずに触れてしまったり、うっかり手をついてしまい被害に遭うことが多い。刺されると瞬間的な痛みを感じ、赤く腫れてヒリヒリする。痒みや水泡を伴うことも。軍手などで触れた後に手や顔を触れないように注意。岩礁域やサンゴ礁に生息。

・シロガヤに刺された時の応急処置
海水で患部を洗い流し冷やす。こすったり砂をかけたりしない。

7.ヒョウモンダコ

ヒョウモンダコ

10cmほどの手のひらサイズのタコで岩礁やサンゴ礁に生息。刺激を受け興奮するとコバルトブルーの模様が浮かぶ。フグと同じ毒を持ち、噛まれると、呼吸困難、痙攣、意識不明、死亡例もある。岩礁域やサンゴ礁に生息。

・ヒョウモンダコに噛まれた時の応急処置
噛まれた場所よりも体に近い場所を縛り、毒が全身に廻るのを防ぐ。病院へ行くまで数時間かかってしまう時は、噛まれた場所を切開して毒を絞り出すことも。すぐに病院へ。場合によっては心臓マッサージや人工呼吸の必要もある。

8.イモガイの仲間

イモガイ 2

肉食性の巻貝。毒もりを発射する種類がおり、刺されると穴が開き、周囲に紫斑ができる。強い灼熱痛、手足のしびれから全身麻痺、意識不明から死亡例もある。砂底、岩礁域、サンゴ礁に生息。

・イモガイに刺された時の応急処置
心臓に近い場所を圧迫し毒を絞り出し(口で吸い出さないように)、早急に病院へ。

9.ウミケムシ(ゴカイ)

ウミケムシ 2

毛虫のようなゴカイの仲間。昼間は岩に隠れており夜になると活発に行動する。両サイドの毛に毒があり、刺されるとピリピリした痛みがあり、その後炎症を起こし、激しい痛みに変わる。激しい痒みを伴うことも。

・ウミケムシに刺された時の応急処置
毛が皮膚に残るので、セロハンテープやガムテープで取り除きアルコール消毒を。


※以上の症状や応急処置は一例であり、今後の研究や様々な事例などで変わる場合もあります。

野外活動専門のインストラクターによると、刺されたり噛まれた時に大事なのはメンタルで、まず「大丈夫」と落ち着き、その後必要な処置をする事。特に子供が被害にあった時は落ち込まない様、大丈夫だよと安心させる事が大切との事。これは私自身、サーフィン中の怪我で、この様な意識次第で治りが格段に早い事を何度か実感しています。問題にフォーカスし過ぎないという事は意外と重要です。


*参考
海に学ぶ体験活動協議会
NPOたてやま・海辺の鑑定団

*写真
WEB魚図鑑
Wekipedi
huffingtonpost
ゴカイの仲間

・アカエイ、クラゲに刺された時の対処方法はこちら
【アカエイ】刺されない方法と、刺された時の対処法
『クラゲ・カツオノエボシ』刺されない方法と刺されたときの対処法



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この記事を書いたライター

tomo

大好きなサーフィンのために房総半島に移住。 サーフィンはへっぽこ。だけど愛する気持ちはみんなと同じ! 海、山、自然の素晴らしさと共に、サーフィンライフや観光情報などを発信していきます。