『ドジ井坂 サーフィンのテイクオフ ワンポイントアドバイス』見た目では分からない成功組に共通する基本動作の法則

ライター: ドジ井坂

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サーフィン テイクオフ
野生のイルカ達のテイクオフ

サーフィン3つの要素

ドジ井坂です(私については…『ドジ井坂』ドジと呼ばれて50数年、この名前の由来とは)。今回は初心者やサーフィンをやっていてもなかなかうまくならないサーファー向けのテイクオフワンポイントアドバイス。波の力を上手く利用すればテイクオフも楽に出来ますね。

サーフィンには大きく分けて3つの要素があります。

1.  波の力
その波の力を上手く利用できれば、波に乗れるわけです。

2. サーフボード
近年は軽量で丈夫なサーフィボードが開発され、そのサーフボードを操作するのに筋力は必要なくなりました。

3. サーファー
その軽量で丈夫なサーフボードを、みなさんサーファーが正しく操作できれば、素敵なサーフィンが出来るわけです。

サーフィンであなたがやるべきことは、サーフボードの上でどのように身体を動作するかです。上手いサーファーの動作を、正しく真似ることが出来れば、必ず上手く出来るはずなのですが、それがなかなか上手くいきません。その理由は明快。正しく真似たつもりの動作が、どこかで間違っているからなのです。

これはエアギターと本物のギタープレイの違いと同じです。見た目の動きを真似れば、かなり良い雰囲気のエアギターになりますが、本物のギタープレイは、正しいフレットを正しいタイミングで押さえる基本動作から、音もリアルな本物のギタープレイが生まれるのです。これはどのスポーツにも言えることで、見た目だけを真似ても、そのスポーツの本質(基本)がわからないと、本物の格好良い動作にはなりません

自然に出来ちゃった成功組のテイクオフの動作

見た目ではない身体の中の動作とは何か、これまでのフィールドワークの成果を基に、みなさんに解説していきます。テイクオフのやり方はご存知ですね?

波に乗るテイクオフの動作は、世界中の動画を見ると、ボードに腹ばいになり、上半身を反ってパドリングして、波が近づいてきたらポンとジャンプするようにボードに立つ。という動画ばかりです。みなさんもそのように教わっている方が多いと思います。野球のバットやテニスのラケットやゴルフのクラブのスイングの動作解析は日々進化し、その解析理論を基に様々な練習方法が生まれています。

しかしサーフィンは、いまだ中上級者の経験を理論ではなく、「テイクオフはこんな感じ…でボードに立ちます」という動画を見せているのが、ワールドスタンダード初級編ということです。

上手いサーファー(以下成功組と呼びます)の多くは、自然に出来ちゃった人が多いです。大昔の僕もそうでした。だからチャンピオンにもなれました。でも、それは運動神経が良いと簡単に片付けられることではないのです。スポーツの異なる動作感覚によって得手不得手は間違いなくあります。

自然に出来ちゃった成功組の動作を数多く分析してみると、そこには見た目ではない基本動作の法則が見えてきます。なんだかビジネス書みたいな解説になってきましたね。サーフィンは、ボードの真ん中にバランスをコントロール出来れば、ボードから落ちなくなります。多様な運動神経はともかく、ボードから落ちないバランス感覚は優れていたのは間違いないところです。

しかし、上手くいかないサーファー(失敗組)の動作を解析してみると、その動作のバランスは悪く、海上でも陸上のトレーニングでも、動作を繰り返す動きを見ると、いつも一定ではありませんでした。これはエアギターならぬエアテイクオフ動作になっているのだと僕は考えます。ポンと立つではワールドスタンダードの動作基準は曖昧です。そこで、テイクオフ動作を一つの基準から練習出来ないかと考案したのがテイクオフ動作を一つの図に解説した「サーフィン修理工場」テイクオフシートです。

・テイクオフシート

このテイクオフシートは、テイクオフの動作を体操のように繰り返し練習するためのツールです。つまりギターのフレットのようなものと考えてください。ギターの練習では、まずフレットに正しく指を押さえる練習をしますね。ギターのフレットが正しく押されていれば、音程は正しいものになります。一つのフレットの押さえ方を順番に記憶しながら練習すれば、それがメロディーになりますね。フレットが正しく押さえられないのに、メロディーの練習は無理ですね。

サーフィンのテイクオフ

僕の開発したテイクオフシートを購入し、それをやってみたけれど、なかなか上手くいかなかったという方に時々お会いします。話を伺ってみると、その多くはギターのフレットの正しい位置に手や足を正しく置くことより、世界中のワールドスタンダード動画のように、ポンとボードに立ち上がる動作を真似ることを優先したため、テイクオフシートに描かれた足や手の位置に正しく置く動作、つまりフレットを正しく押さえることより、力んでボードにポンと立つ動作、つまりエアギターのように曖昧な見た目のエアテイクオフ動作の練習をしていた方だったのです。

テイクオフの練習のワンポイントアドバイス

テイクオフの動作は、ポンと一気にやろうとしないで、テイクオフシートに描いてある動作の1〜7を順番に動作や姿勢を記憶しながら、繰り返し練習してください。僕のビーチクラブ活動の子どもたちに、テイクオフ動作の順番を教えると力まないリラックスしたテイクオフになります。FBやインスタやyoutubeを、この理論を基にご覧いただければわかると思います。ギターのフレットを力一杯押さると、次のフレットへ指が移動できませんね。

ちなみに、僕はギターが不得意です。途中までは弾けるのですが、どうしても指に力が入って、次のコードが押さえられなくなって、途中からエアギターになってしまうのです。へへへ。

ドジ井坂ジャパンメソット

正しい理論に基づいた陸トレーニングは、ドジ井坂が開講している夜のトレーニング講座やクリニックで体験できます。※トレーニングスケジュールと参加はこちら→︎ beachschool.com から。初めての方もお気軽にお問い合わせ下さいね!



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この記事を書いたライター

ドジ井坂

ドジ井坂です。 全日本プロサーフィン選手権初代チャンピオン。日本人初の世界選手権出場、シェイパーとしても活躍し、1968年から世界のサーフィンを実体験し、40年以上にわたる指導経験から、入門書など多数。そのサーフィン基礎理論は、身体の動作研究にも及び、海のスポーツ特有の理論研究とそのトレーニング用具開発に進化している。

東京オリンピックに向け、サーフィンのトレーニングにスケートボードも導入し、日本人に適した動作感覚とバランスのシュミレーショントレーニング「ドジ井坂ジャパンメソッド」の普及活動を始めた。

もっと気軽にビーチを通年活用していくためのコミュニティ活動「ビーチクラブ構想」を国土交通省支援の下に立ち上げ全国13箇所で展開、一般社団法人ビーチクラブ全国ネットワーク理事長。海岸の様々な利活用に関する神奈川県や千葉県、地方自治体の委員を歴任。海や海岸のジャンルをも飛び出してしまう超マルチな活動を今も精力的に展開。1948年神奈川県茅ケ崎市生まれ。の今は「海オヤジ」。 ドジ井坂が開講するトレーニング講座はこちら!お気軽にお問い合わせ下さい→beachschool