「番狂わせを起こしてやろう!負けない!というメンタルの強さ」日本女子サーファーが健闘『white buffalo HYUGA PRO QS3000』ファイナルデイ

ライター: WAVAL

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宮坂麻衣子
宮坂麻衣子

『white buffalo HYUGA PRO QS3000』ファイナルデイ

2020年東京五輪の追加種目となるサーフィン。10月19日〜21日の3日間、宮崎県日向市「お倉ヶ浜海水浴場」で3度目となる、国内最高グレードの女子大会『white buffalo HYUGA PRO QS3000』が行われた。3日間とも天候には恵まれ、会場内ではスポンサー企業のブース等も賑わい、観客は試合を見ながらも会場で楽しんでいた。そして3日目ファイナルデイは昨日とは打って変わり波もサイズアップ!ラウンド3(ラウンド・オブ・16)からスタートした。

●これまでの経緯:
・前夜祭:国内最高グレードの女子イベント『white buffalo HYUGA PRO QS3000』開幕前夜祭!
・1日目:国内最高グレードの女子大会が開幕!日本人勢も勝ち上がり、上々のスタート!
・2日目:ベスト16に6人の日本人が勝ち上がる!『white buffalo HYUGA PRO QS3000 – 2日目』

第1ヒートは、4名全てがオーストラリア勢。AUSの次世代を担いCTライダーに近い選手達の闘いとなり激しいヒートとなる。中でも優勝候補であり、先日のCTツアー第9戦「Roxy Pro France」で準優勝となり本大会で注目を集めていた、メイシー・キャラガン(AUS/18歳)が波を掴み切れずに敗戦。

Round3の激戦ヒート『松田詩野 VS CTサーファー達』

第2ヒートは、ラウンド3で一番の激戦ヒートとなる。現役CTライダーセイジ・エリクソン(USA/27歳)、元CTライダーであり、本大会優勝経験を持つディミティ・ストイル(AUS/27歳)、エアーライディングも取り入れるフィリッパ・アンダーソン(AUS/26歳)と海外の大会でも数々の実績を持ち、試合展開等もつくり出せる選手に16歳女子高生プロサーファー松田詩野(16歳)が挑んだ。

Shino Matsuda
サーフィン 女子

試合は、序盤にフィリッパ・アンダーソンがハイスコアを2本揃えて抜け出す。もう一枠の争いとなり、劇的な闘いを演じたのは、ディミティ・ストイルと松田詩野(16歳)だった。残り5分を切るも、ベスト2を揃えることの出来ないディミティ。彼女らしい果敢に波に挑み続ける姿は見えるものの、なかなかバックアップスコアを上げることが出来ない。

そして、残り4分を切った時に3位に付けていた松田に転機が訪れる。プライオリティーを手にして、再逆転を狙えるチャンスがやって来た。ニードスコアは、5.54点。
残り時間1分30秒になるとき、松田が波に乗った。得意のレールワークでトップターンを4発ノートリムで決める。その直後、ディミティが波に乗り、タイムアップ。

松田の得点が出て来て、6.17点を獲得し、逆転し2位へ!会場がディミティのラストライドの結果に耳を傾ける。4.14点以上を叩き出せば再逆転で2位へアップする。結果は、5.77点を出し、ディミティがラウンドアップを決めた。最後は多くの試合経験から得る強さを見せつけられる結果となった。

松田「初めてトップサーファー達しかいないヒートに入りました。素直に勝ちたかったけれど、あのメンバーでも十分闘えることが分かり私の自信に繋がりました。来週のISA世界ジュニア、WSLオーストラリアのQS6000、WJCと結果を求めて頑張ります!」次を見つめる熱い眼差しは彼女を強くする敗戦になったに違いない。

Shino Matsuda
サーフィン 女子

Round4 宮坂麻衣子 & 前田マヒナが見事ラウンドアップ

第3ヒートには、日本人ライダーが3名登場!CTライダーに一番近い日本人と注目を集める前田マヒナ(20歳)、オーストラリアでサーフィンスキルアップを行って来た橋本恋(20歳)、ハワイで育ちの西元エミリー(19歳)だ。前田マヒナは、後半にハイスコアの2本を揃えて、トップ通過を決め、ホーリー・ウォン(AUS/21歳)とQFヘ進めた。橋本恋は、ヒート前半は1位で試合を進めるも最後は1.44点差でQF進出を逃し、僅差での敗戦を悔やんだ。

Mahina Maeda
サーフィン 女子

Ren Hashimoto
サーフィン 女子

Emiliy Nishimoto
サーフィン 女子

第4ヒートは、本大会のホステスサーファーとして注目を集める川合美乃里(17歳)と今回のダークホースで今季初めてのWSL QS参戦となった宮坂麻衣子(20歳)が現役CTライダー、ページ・ハーブ(NZL/28歳)と’16年CTライダーであったチェルシー・トゥワァク(BRB/22歳)と対戦。

Minori Kawai
サーフィン 女子

Maiko Miyasaka
サーフィン 女子

圧巻だったのは、ページ・ハーブ。鋭いターンのコンビネーションで高得点を獲得!今大会のベストライディングとなる9.33点も叩き出し、有無を言わさないCTライダーとしての実力をみせつけた。2位でラウンドアップを決めたのは、ダークホースとなっている宮坂麻衣子だった。キレイなスプレイを見せるターンを3度決め、合計スコア12.73点で初のQF進出となった。宮坂「私は、私のサーフィンをする!と決めて挑んだ大会。誰が同じヒートに入っても関係ありません。頑張ります!」惜しくも敗れた川合美乃里は、「自分には次はない。しっかりと結果を掴んで行ける様に頑張ります。」と悔しさで表情を表に出した。

Maiko Miyasaka
サーフィン 女子

Maiko Miyasaka
サーフィン 女子

QF〜ファイナル

QFは、波を上手く掴んだ選手が勝ち上がりを見せた。日本人対決となった、前田マヒナ(20歳)と宮坂麻衣子(20歳)は、前田が前半に波を掴み点を稼ぐと宮坂はハイクオリティの波を待ったが出会えずそのままヒートが終了。前田は、日本人初のCTライダー入りが見えるランキングに位置している大会なだけに是が非でも優勝を手にしたい想いだ。そしていつものパワフルでキレのあるサーフィンでQFを勝ち上がり、SFを迎えた。

そんな前田のSFでの対戦相手は、ページ ハーブ(NZL/28歳)。ファイナルデーは、レベルの違いを見せつけるページとの闘い。前田は、善戦するも現役CTライダーには届かなかった。そしてファイナリストには、ページ ハーブ(NZL/28歳)VSニコルズ イザベラ(AUS/21歳)

どちらが優勝を手にしてもおかしくない1戦ではあったが、乗りに乗っているページが力でねじ伏せる結果となり、3度目となる”white buffalo HYUGA PRO QS3000”の優勝を手にした。

CTライダーの実力を見せつけ優勝した ニュージーランドのページ・ハーブ(28歳)サーフィン 女子

サーフィン 女子

番狂わせを起こしてやろう!負けない!というメンタルの強さ

3年目の今大会を振り返り、日本人サーファーのレベルが上がって来ていること目の当たりにした。海外のトップライダーと同じヒートになると緊張や喜びが垣間見えていた第1回大会に比べ、今大会は番狂わせを起こしてやろう!負けない!という単純なメンタルの違いを感じることが出来た。CTサーファーにも勝利し、対等に戦えていたのだ。

2020オリンピックまでに初の日本人CTライダーが出てくることを期待したい!

・日向プロについて→宮崎県日向市『お倉ヶ浜海岸』で国内開催 最高グレード『white buffalo HYUGA PRO QS3000』開催!
・詳細は→http://www.worldsurfleague.jp/2018/white-buffalo/live-jp.php



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