心と呼吸、サーフボードと自分の体、自然全てが一体になった時に現れるという『点』とは

ライター: WAVAL

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サーフィン記事転載元:TERASU

 

点 | Komiya

『’点’とは自分の中にあって、心と呼吸、ボードと自分の体、自然全てが一体になった時に現れる 言葉でうまく説明できないがそれが点だと言う。”』

サーフィン

素材、状況、場所、体、そして精神の全てがパーフェクトな状態にあることはほぼ無いに等しい。…

もちろん良い波に乗るチャンスは誰にでもあるが、波を引き寄せることができ波とうまく融合し一つのうねりの最後まで楽しむことが出来る人は少ない。

それには知識とスキルをつけ感覚を研ぎ澄ますことが必要である。それが出来る人をウォーターマンと呼ぶのかもしれない。私は昨年の夏そんな感覚を持つ一人のサーファーに会った。彼の名前は小宮。

サーフィン

彼の車の中にはポリエステルのサーフボードだけでなく、色々な種類の木材で削られたアライアやハンドプレーンからマットまで様々な道具が揃っていた。もしかしたらほとんどの人はこれらの道具をそんなに必要ではないと考えるかもしれない。だが海は常に表情を変える、それに適合していくために備える。それが彼の答えなんだと私は思う。どんな素材のボードを使って波に乗ってもそれぞれの特色を活かした波乗りができ、どんなに混雑している海の中でも彼はすぐに自分のスペースを見つけ出し、自分のペースで波に乗る。目が合うサーファーには笑顔で話しかけ、彼は常に平和な状況を作る。

サーフィン

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自分のホームではない他の地でこれをするのは、サーファーであればいかに難しいことであるかわかるはずだ。彼に意識してることは何かあるかと問い聞けると、彼は、「点を見失わないこと」が重要だという。以前旅したオーストラリアが点を理解するきっかけになったと彼は語った。体への空気の入れ方、テイクオフ時の呼吸、大波へ向かう時の呼吸、無呼吸トレーニング。少しでも念が入ると息が続かないということ。無になれる点の探し方。これらはマットサーフィンのパイオニア、マークトムソンが教えてくれた。またヌーサで環境に配慮した暮らしをするトムウェグナーの家族とのサーフィンや、彼の家で見た時に感じた彼の自然愛、家族愛。大きな愛を持った彼だからこそできるシェイプ。そしてボードを作る為の木材同士の繋ぎ方や素材の見極め方、アライアを造る際のムダのない工程。

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オーストラリアの地で、様々な工程をあらゆる視点から学び、呼吸法を教わり、実践していく中で1つの答えがでたという。‘点’とは乗り物の重心のことと思いボードを削ったり、乗ったりしていたがそれだけではないという。それは自分の中にあって、心と呼吸、ボードと自分の体、自然全てが一体になった時に現れる言葉でうまく説明できないがそんな感覚。

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それが点だと言う。私は彼がこんな感覚の持ち主である理由は他にもあると思う。彼はきっとオーストラリアで学んだことを素直に受け止め実践できるだけの小さな点を昔から独自に持っていたのだろう。出会う人々により彼の中にあった小さな点と点が結ばれ大きな点となり、波を引き寄せ、人を魅了する波乗りをし、他人に優しく振る舞える余裕と平和な心を持つことができるようになったのだと思えてならない。その‘点’は海に通じるだけでなく、全ての生活にも通じ、彼の大きな道筋となったという。そう語る彼は今日もいつもと同じように自身の家族、仲間、自然と向き合いながら生活しているのだろう。

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彼は近い将来、極寒の地での旅を仲間と共に挑戦したいと話していた。寒いところでのサーフィンや旅は究極的であり気を許せる仲間であっても衝突が起きるのは当たり前である。そして海に入っていられる時間はかなり限られている。しかしきっと彼は新たに点に通じるものを見出すだろう。新しい点はどんなものになるかが楽しみだ。

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Author: Key Masuda

Photos: Kazuyoshi Sasao

Location: Australia /Japan

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