サーファーの筋力アップに役立つアミノ酸BCAAと、筋肉がつく原理『超回復』
ライター: T.kazu
サーフィンを上達するために筋肉をつけたい人へ。
サーフィンは極端にマッチョになる必要はありませんが、体を守るため、またサーフィンパフォーマンスを向上させる上で、最低限の筋肉は必要です。筋肉をつけるためには運動や休養の他、食事の内容やタイミングも大切。特にアミノ酸のBCAA(ビーシーエーエー)を上手く活用すると、筋肉がつき易くなります。今回は『筋肉とBCAA』についてお伝えします。
【Index】
1.筋肉がつく原理『超回復』
2.BCAA(分岐鎖アミノ酸)とは
3.BCAAの特徴と摂取タイミング
4.サプリメントでBCAAを摂取することのメリット・デメリット
5.BCAAを多く含む食ベ物
6.まとめ
1.筋肉がつく原理『超回復』
筋肉をつけるなら、その特性を知っておくと便利です。筋肉は24時間、合成と分解を繰り返しており、合成が優位になると筋肉がつきます。しかし、サーフィンを始めとする全身を使うスポーツの後は、筋肉を消耗したり、筋肉からエネルギーを生み出したことで、分解が優位になり易いのです(筋肉が減りやすくなる)。
筋肉に負荷がかかると筋繊維は一時的に壊れますが、そのタイミングで栄養と休養を取り入れると、運動前より強い筋肉が再生される『超回復』という現象が起こります。
合成を優位にするためには食事が有効。スポーツ選手やトレーニー(筋トレをする人の俗語)は、筋肉の分解より合成を優位にするため、運動中もしくは運動後、速やかに食事やプロテインなどのサプリメントをとります。その中でも注目を集めているのがBCAAです。
2.BCAA(分岐鎖アミノ酸)とは
BCAA『別名は分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸』は、必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンのことを言い、筋肉を構成しているアミノ酸の約3割以上を占めています。
※タンパク質とアミノ酸の違い:タンパク質が体内で分解され、最小単位になったものがアミノ酸。つまり、BCAAは筋肉の主要な材料なのです。
※必須アミノ酸とは、たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、9種類のアミノ酸のこと。これは体内で合成することができず、食物から摂取する必要があります。
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3.BCAAの特徴と摂取タイミング
「BCAA配合」や「ロイシン○○配合」という栄養表記のあるスポーツドリンクやゼリー、サプリメントを多く見かけますね。BCAAの特徴的な働きは以下2つ。
1.運動時のエネルギーとして活用され、筋肉の分解を抑制する
2.運動後の筋肉の合成を促進する(筋肉がつき易くなる)。特にロイシンは「筋肉の合成を凄く高める!」と言われている
上記2つの特性を活かせば目的に応じて、サーフィン前・中・後のどのタイミングでも活用できます。筋肉をつけることを目的とするならば、BCAAはサーフィン後の摂取をオススメします。前・中の使用はどちらかと言えば、筋肉疲労の軽減が望めます。またはサーフィン前にBCAAを摂取することで、疲労軽減・持続力向上、翌日の疲労軽減にも繋がります。
記事参考:サーファーの課題を解決する『アミノ酸(BCAA)』の効果的な摂取方法
4.サプリメントでBCAAを摂取することのメリット・デメリット
「サプリメントでBCAAをとっても良いですか?」とご質問を頂くことがあります。以下はサプリメントのメリットとデメリット。サプリはこれらを知ったうえで、ご自身の食生活やライフスタイルに合わせて活用すると良いかと思います。迷った場合は、専門家へ相談することをオススメします。
サプリメントのメリット
・持ち運びが楽で手軽にとれる(海上がりにパッと栄養補給できる)
・すぐに食事をとれない場合に有効
・食物のような固形物ではないので、消化吸収が早い
・遠征で必要な食品が手に入りにくい時に有効
サプリメントのデメリット
・栄養素の過剰摂取
BCAAは過剰に摂ると、以下2つのことが起こり得ます。
1.身体を動かすエネルギーに変換され余った分は体脂肪になる
2.消化吸収する際に肝臓や腎臓に負担を掛ける
・ドーピング
コンペティターの方は特に気を付けて下さい。サプリメントには禁止物質を含んでいる可能性があり、俗にいう「うっかりドーピング」にご注意を。
5.BCAAを多く含む食ベ物
BCAAは無理にサプリメントでとらなくても、【主菜:しゅさい】をしっかり食べると必要量を確保できるので、BCAAを豊富に含む食べ物を4つお伝えします。
・鶏胸肉
BCAAの他、疲労回復に効果があると言われる「イミダペプチド」と言われる成分も豊富
・豚肉(脂肪が少ない赤身の部位)
もも肉、ひれ肉。BCAAの他、疲労を回復するビタミンB1も豊富
・牛肉(脂肪が少ない赤身の部位)
もも肉、ひれ肉、ランプ。筋肉を作る働きを高める効果のある亜鉛も多く含む
・魚
カツオ、マグロ、さんま、鮭、サバ、アジ。魚は肉に比べ、筋肉を動かす働きのあるカルシウムやマグネシウムが豊富
6.まとめ
・筋肉をつけるために、BCAA(特にロイシン)は有効
・サーフィン後のBCAA摂取は、筋肉の合成を高める(筋肉がつきやすい)
筋肉を作る材料を食事からとらないと、思うような効果は得られません。筋肉をつけてあなたのサーフィンがもっと楽しくなることを願っています!
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この記事を書いたライター
T.kazu
【Make your life more comfy】をテーマに管理栄養士・スポーツトレーナー・ピラティスのハイブリットな技術で、一般~スポーツ愛好家の方までの身体作りをサポート!湘南にて日々、奮闘中。 健康相談はお気軽にどうぞ:http://comfy.studio