『サーファーが奇跡の生還』カレントに流されサーフボード上で30時間 21km漂流

ライター: Mg

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サーフィン中の男性が、潮の強い流れによって岸から約21km(13マイル)流され、サーフボードに浮いて海の上で30時間あまりを過ごし、無事救出されるニュースがありました。場所はスコットランドです。

冷たい海で1人 30時間あまり漂流したサーファー

キャンベルタウン付近のビーチから、スコットランド南西部グラスゴーの男性、22歳のマシュー・ブリス(Matthew Bryce)がサーフィン中に行方不明となったのは4月30日、日曜日の午前中。

サーファーのマシューが海から戻らないことを心配した家族の呼び掛けにより、沿岸警備隊などが大規模に捜索を開始しました。しかし手掛かりのないまま捜索が長時間に及びます。潮の流れは強く、このとき周辺の気温は7度前後に冷えていたこともあり、一時は存命は絶望的かとも思われました。

捜索は続けられ、不明となってから1日経った5月1日月曜日の夜19:30頃、沿岸警備隊の救助ヘリにより、居なくなった場所からおよそ21km離れた沖合でマシューは無事、発見されました。発見された当時、サーフボード上に浮いており、激しい低体温の心配はあったものの、意識はある状態で、そのまま沿岸警備隊のヘリコプターによってベルファストの大きな病院に搬送されています。

警察から無事を電話で受けた父親は、かえって、息子が生きていたことに対して信じがたい気持ちになったといいます。生還はそれほどに幸運といえるできごとでした。

水の中では、空気中に比べて25倍ほどの速さで体温の低下が進みます。また、低体温となった場合の水中からの救助は、引き揚げれば良いという単純なものではなく、知識のいる難しい事態で、引き揚げが成功したのもこの件にとって大きなことでした。


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冷たい海から生還できた要因

サーファー、マシューが、漂流時サーフボード上に留まって余計な動きをせず、冷たい海中にできるだけ身体を接しないようにしていたのは、いくらでも体温を保持するために役立ちました。また、このときネオプレンでできた厚いウェットスーツ、ブーツ、フードで身体を覆っていたことも、長時間の漂流で体力を保持し、無事生還できた要因であることがいわれています。

ネオプレンといえば、サーファーの身の回りにある、合成ゴムからなるウェットスーツの生地(最近ではネオプレン不使用のウェットスーツも出ていますが)。強度があり、クッション性・伸縮性ともに高く、ウェットスーツのほかには、特性を利用したPCケースやペットボトルのカバーのような雑貨としても広く見かけるものです。そして今回、奇跡的とはいえ、こうしてサーファーの命が守られたように、浮力と保温性に優れている素材です。

そもそもですが、この漂流はサーファーがサーフィン中に強いカレントに流されてしまったというもの。これほどの規模で流されるのはそうないにせよ、カレントに限ればサーファーにとって身近なことで、知識を頭に置き冷静に対応できないといけませんね。【カレント(離岸流)に流された時の対処方法】海に入る前に確認すべき事
今回は特に地図で確認するだけでも大変な状況ということがわかります。地図上の赤い丸で囲まれている部分が救助された場所、ウエストポートビーチとベルファストの間の海上に、長時間、1人サーフボード1枚だけを頼りに浮いていた状態で、気温は低く、ひと晩も明かし、自分がこの後どうなるものかもわからない。体力と精神力が試されました。
結果的に、周囲の必死の捜索とともにこのサーファー自身の粘り強さもあって、幸運にも奇跡的な救出劇となったのはなによりでした。

サーファー_30時間21kmの漂流から生還
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流されたサーファーと捜索にあたった周囲の方々の30時間の経験は想像を絶するものの、それでも漂流に限らずどんなに絶望的かに思える状況でも、決して最後まで諦めない姿勢が大切なのでしょうね。

サーファー_30時間21kmの漂流から生還


記事参照元:
http://www.theinertia.com/
http://www.eveningtimes.co.uk/
https://ca.news.yahoo.com/

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この記事を書いたライター

Mg

海の街に暮らしています。 海をベースに、人と自然の交わるところで日常がより良くなるような情報を発信していきます。