2件のシャークアタックが同日に発生@レユニオン島&カリフォルニア

ライター: Mg

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リーシュコードがなかったら…@カリフォルニア

シャークアタックの被害が続きます。(関連記事:エスペランスで17歳少女がサーフィン中にサメに襲われ死亡)今度は世界ツアーのハーレープロが開催されることなどでも知られるカリフォルニアのローワートラッセルの南、チャーチ(サンオノフルステートビーチ付近)でサーフィンのラインナップ近くを遊泳中の女性がシャークアタックの被害に。現地4月29日土曜日、時刻は夕方の18:30頃のできごとでした。騒ぎを受け、ビーチはその後、安全が確認されるまで3日ほど立ち入り禁止となっています。

女性はそばにいたサーファー2人によって救助されました。板に乗せられながら岸まで運ばれると、すばやくリーシュで、大ケガで流血している右太もも上部を縛られて止血を施され、病院へ搬送されています。搬送時にはひどいケガの中でも意識はあり、受け答えもハッキリとできた状態。病院では、プライバシー保護からその後の経過についてコメントは出ていないようですが、現地の目撃者らから今も彼女の無事が強く望まれています。現在、治療の施されているこの女性の一刻も早い回復を願います。

この付近では今年すでに2回目のシャークアタックです。1件目はこれより40km程度しか離れていないコロナ・デル・マーにおいて3m超のサメに遊泳中の女性が臀部から胸、肩にかけて噛まれる事故が発生しており、2件が同じ種類のサメによるものかは不明。

この件でリーシュにより緊急に止血がされていなかった場合、命が危なかっただろうと言われていることに注目したいと思います。今回救助にあたったサーファーらが、被害者をサーフボードに乗せて即座に海から救出、岸に上がってはリーシュによって止血帯の代用など、サーファーならではといえる機転で、身近な道具が大きな役割を果たし、人命を取り留めた要因として大きい点には、考えさせられるところがあります。
何も起こらないのがベストといえど、いつ自分たちが救助側に回らないとも限りませんし、そうした有事の際には、あらゆる手で最善を尽くさなければなりません。

ボディボーダーが死亡@レユニオン島

シャークアタック
Photo by EXPRESS

同日午前11時頃、マダガスカルの東部に位置するレユニオン島の防波堤付近でも、シャークアタックが発生しています。被害者となったのは男性ボディボーダー。サメから人を守る手助けをする団体Shark Watch Patrolで活動をしているメンバーでした。男性は残念ながらこのケガが原因で、心臓マッサージなどが施された甲斐なく、事故からわずか30分後に死亡してしまいました。サメの種類はイタチザメでした。

この男性ボディボーダーは、2か月前となる今年の2月に、親しい友人が、同じくボディボード中のシャークアタックで亡くなったばかり。友人同士が続けてほとんど同じ場所で亡くなられたという点で、また、やりきれないものがあります。

レユニオン島とシャークアタック

レユニオン島はこれまでもシャークアタックの多発でマリンスポーツの禁止令が出たり解禁されたりしており、2016年以降、シャークネットなど、安全面での対策が取られてはいましたが、今回の事故で、過去6年間で9人目の死亡者が出たことに(死亡を含まない、サメ事故発生件数のみでは21件)。

レユニオン島は東京、神奈川よりやや大きいくらいという、それほど広いわけではない面積でありながら、過去5年間に世界で起こったシャークアタックのうち、被害者が命を落とす深刻な状況となったもののおよそ15%がこの場所で発生しているなど、特に被害が目立ち、シャークアタックにおける深刻な環境にある地域といえます。

レユニオン周辺のサメの駆除の必要性について、ケリー・スレーター(Kelly Slater)のコメントで賛否両論が起こったばかりです。(関連記事:『サメ駆除の必要性』賛否両論飛び交うケリー・スレーターのコメント
ケリーの言わんとすることは、ひとことでいえばこの地域のサメの駆除の必要性について。ただ内容としては、リンクから記事をご覧になっていただければお分かりになるかと思いますが、駆除といっても、決してサメの命を軽んじるという意味ではなく、ケリー・スレーター自身が真剣に環境保護に関わっているからこそあえて発言する『直面している問題を解決しなければ』という観点からの意見となっています。ケリーの提唱した考えは引き続き多くの議論を呼びそうですが、こうした事故があるたびに、海に関わる人々が何度も直面していく課題であるといえるでしょう。

気をつけていきたいこと

今回の2件の同日の発生は、偶然にしろ、どちらの事故でもフィン(足ひれ)を身に付け、右太ももに大きなケガを負った点が共通しているようですが、フィンとの因果関係は、ふだん特に注意を言われていることではないのでハッキリとはわかりません。

フィンが関係あるにせよないにせよ、基本的に人間を襲わないサメも、ほかの生物と誤って人間を噛んでくるなどは考えられますので、サメのいるポイントに行かない時間帯に気をつけるなど、リスクを取らないのもまた、サーフィンやボディボードをする上で大切なことになります。例年でいえば、これからサメの話題も増える時期となってきます。被害に遭われた方にお悔みを申し上げますと共に、今後、同様の被害の増えないことを祈るばかりです。

▶︎【シャークアタック】サメに遭遇したら心がけたい5つのこと


記事参照元:
http://www.ocregister.com/
http://abcnews.go.com/US/
http://www.surfer.com/

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Mg

海の街に暮らしています。 海をベースに、人と自然の交わるところで日常がより良くなるような情報を発信していきます。