『いってらっしゃい』『いってきます』が秘める【言霊の力】
ライター: Micky-G
海に出るとき、外出するとき、多くの人は今や何も考えず『いってらっしゃい』『いってきます』と言っているだろう。
古来、言葉には霊力が宿ると考えられてきた日本において、『いってらっしゃい』『いってきます』には強い”言霊パワー“が秘められていると言われる。
言霊信仰とは
言葉を口にすればその通りになるという信仰。「良い言葉」「めでたい言葉」を口にすれば良いことが起き、「悪い言葉」「忌み言葉」は口にしてはならないという考え方。
日本は山上憶良が「言霊によって栄える国」、柿本人麻呂が「言霊が幸をもたらす国」と詠んだ。
山上憶良:「倭(やまと)の国は皇神(すめがみ)の 厳(いつく)しき国言霊の幸(さき)はふ国と語り継ぎ言ひ継がひけり」(万葉集)
いってきます
「行きます」と「帰ってきます」を合わせ、”今から出かけます、そして帰ってきます”と再び帰って来ますという意味が込められた言霊。昔は旅をするのも命がけで「いってきます」と言うことにより「必ず帰ってきます」という誓いをしたらしい。
欧米には「いってきます」に対する言葉は無い。
いらっしゃい
「いってらっしゃい」は、”行って 無事に戻ってきてください” という意味が込められる言霊なのである。
「ただいま」「おかえりなさい」も大切な言葉
いってきます」の”言霊による約束”を果たした言葉が「ただいま」。
それに対して、「おかえりなさい」は「約束を守って帰ってきてくださった。ありがとう」の感謝の言葉。
特攻隊隊員は「いってきます」の言葉は使わなかった
特攻隊員が出陣するときの挨拶は「いってきます」ではなく、帰らない決心「いきます」だった。「いってらっしゃい」は習慣や社交辞令のように思うどころか、今や何も考えず発していることも多いが、口に出したとたん強いエネルギーとなって守ってくれる言霊である。良い言葉を発することで、自分や相手をも元気づけ、災難から守ってやることができるかもしれない。
これでこれからは、海に行くとき外出するとき元気に『いってらっしゃい』『いってきます』が言えるでしょう。
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この記事を書いたライター
Micky-G
趣味はグレイシー柔術、サーフィン。『サーフィンのことを、誰にでも分かり易く』独自視点で執筆、編集を行うサーフィンライター。