五十嵐カノアがリップカールプロ・ベルズで準優勝!ジャック・ロボとイザベラ・ニコラスが初ベルズ優勝。CT第5戦
ライター: WAVAL
Winners_Cait Miers/WSL
・ロビンソンとニコルズがサーフィンの歴史に名を刻む
・イザベラ・ニコルズ、ベルズビーチで「人生最高の日」を祝う
・ルアナ・シルバと五十嵐カノアが準優勝
【ベルズビーチ(オーストラリア・ビクトリア州)2025年4月27日(日)】
オーストラリアのイザベラ・ニコルズとジャック・ロビンソンが、「リップカールプロ・ベルズビーチ presented by Bonsoy」で優勝。大会は2025年WSLチャンピオンシップ・ツアー第5戦で、両者とも初のベルズ制覇となった。
長引くフラットコンディションの末、ファイナルデーは4〜6フィートのセミクリーンな波が続き、ベルズボウルが本領を発揮。数千人のファンが集まる中、ファイナリストたちは圧巻のライディングを披露した。
Highlights: Rip Curl Pro Bells Beach Presented by Bonsoy 2025 – All the Highlights
五十嵐カノアが準優勝!
セミファイナル、カノアはオーストラリアのモーガン・シビリックと対戦。カノアは序盤から積極的に乗るがワイプアウト。しかし徐々に波を掴み、カットバックで波を繋ぎながらのパワーアタックで6.00をメイク。モーガン・シビックも反撃にでるが、波にひっかかる場面もありハイスコアが出せず、カノアが終了間際に更にバックアップを伸ばし、ファイナルへ駒を進めた!
ファイナルでは優勝候補ジャック・ロビントンと対戦。序盤からカノアの勢いは止まらず2本揃えてリードする。しかし残り9分、ニード7.5の場面でジャックロボが待ち構えていたセット波に乗り、鋭く深いカーヴィングを交えたコンビネーションで7.7をスコアし逆転。カノアは逆に追う立場となりニード6.98となり、ジャック・ロボがそのまま優勝を飾った。
ジャック・ロビンソン、サーフィン史に名を刻む
ジャック・ロビンソン(AUS)が「リップカールプロ・ベルズビーチ」を制し、CT通算8勝目を挙げた。パイプでの勝利と並び、今大会は歴史的な価値のある特別なタイトルとして、彼のキャリアの中でも特に誇れる勝利となった。シーズン序盤はスロースタートだったが、この勝利でランキングを6つ上げ、現在は世界3位。悲願のワールドタイトル獲得に向けて前進を続ける。
「今日は特別な日だ。家族全員がここにいる。チームも全員そろってる。セミファイナル前にパーコ(ジョエル・パーキンソン)やミック(ファニング)がベルズでサーフィンしてる映像を観て、さらにタジ(バロウ)、アンディ(アイアンズ)、ケリー(スレーター)の映像も観て気持ちが高まった。そこからインスピレーションを得て、“今この瞬間に集中する”と決めた」と語った。
決勝では、オリンピック銀メダリストの五十嵐カノア(JPN)と対戦。今季初のファイナル進出となった五十嵐は、安定したパフォーマンスで勝ち上がってきた。ファイナルでは五十嵐が多くの波に乗る一方、ロビンソンは2本の波に絞って冷静に戦った。特に残り10分を切ってからの2本目では、大きなカービングとレイバックスナップで7.77点を叩き出し、トータル14.14点で勝負を決めた。これにより、ロビンソンは自身のヒーローたちが名を刻んできたベルズのトロフィーにその名を加え、同世代を代表するサーファーとしての地位をさらに固めた。
「もっと波が来ると思っていたけど、実際にはそうじゃなかった。海は本当に不思議で、サーフィンは選ばれるものだと感じる。とにかく祝福されているし、感謝しかない。まだ実感は湧いてないけど、今この瞬間を楽しんでいる。それがすべてだと思う」
イザベラ・ニコルズ、ベルズビーチで「人生最高の日」を迎える
わずか2週間前の「サーフシティ・エルサルバドル・プロ」で準優勝したイザベラ・ニコルズ(AUS)が、「リップカールプロ・ベルズビーチ」で優勝。決勝ではルアナ・シルバ(BRA)との激戦を制し、伝統あるベルズ・ボウルで栄光を掴んだ。過去数年、ミッドシーズン・カットを越えられなかったニコルズだが、今回の結果によりランキング4位に浮上。次戦の母国開催に弾みをつけた。これでCTファイナル進出4度目にして2勝目。本人も「これが一番うれしい勝利」と語った。
「今の気持ちは言葉では表せない。間違いなく、人生で一番最高の日」とニコルズはコメント。「3年前にマーガレットリバーで優勝してから、ずっとあの時の感覚を追い求めてきたけど、今日その気持ちを超えたと思う。父とコーチに抱えられて階段を上がっていく瞬間、家族がここにいてくれて、本当に言葉にできない感動だった。毎年この場所に来て階段を見上げ、そこにある名前を見てきた。その中に自分の名前が入るなんて夢みたい」
「大会で勝つこと自体もうれしいけど、自分の一週間、一か月の努力や判断に誇りを持てることはまた別の喜び。サーフィンの内容も大事だけど、私にとってはヒート中の判断が全てだった。今回はうまく流れに乗れたし、納得できる決断ができた。ベルズには何年も通っていて、こういうコンディションでの練習を積んできたから、今日は本当に準備ができていた」
五十嵐カノア、2大会連続でロビンソンに敗れ準優勝
五十嵐カノア(JPN)は、今大会で絶好調のままファイナル進出を果たし、CTファイナル進出は通算3度目となった。初優勝はケラマス、2度目は2024年のサンセットビーチでのロビンソン相手の準優勝。そして今回もロビンソンとの再戦となり、再び2位で大会を終えた。今回の結果でランキングを6つ上げ、シーズン終了までにファイナル5入りを目指す。
「もちろんうれしい。ファイナルデーに目覚めること自体が最高」と五十嵐は語った。「ファイナル前に“ヘルズ・ベルズ”が流れるのを聞くと、あの雰囲気、あの感情が蘇ってくる。それがやっぱりいい。ジャック(ロビンソン)とは今週ずっと一緒に過ごしてたから、まさかファイナルで当たるとはって感じで、不思議な縁を感じた。どのみち、本気でやり合うつもりだったから悔いはない。またこうして勝負の場に戻れたのが嬉しい。今回からJSにボードを変えて、それがすごく調子良くて、オーストラリアレッグの滑り出しとしては上々だね」
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この記事を書いたライター
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