木製サーフボードにステンシルアートを施した赤池完介の個展が茅ヶ崎で開催
ライター: WAVAL
昨年10 月に開催された DESIGNART TOKYO 2020 において「神は日常に宿る」と題したグループ展に出品した、木製サーフボードを題材にステンシルした作品「AUREOLA」の巡回展示。これを茅ヶ崎の FLOWER COFFEE/BREW BAR が定期的に企画するアート展示 EDBFL+ #25-2 として以下の通り開催される。
赤池完介「こういったアート視点からの提案が何か人々の刺激になり、
イベント概要
KANSUKE AKAIKE KWELI SURFBOARDS SPECIAL EXHIBITION
AUREOLA 光を纏う舟
日時:2 /11 (木・祝)〜 2/23(火・祝) 10:00〜19:00
場所:@FLOWER COFFEE/BREW BAR
神奈川県茅ケ崎市東海岸北 1-7-23 雄三通り Tel 0467-37-6618
今回の作品は南伊豆の大自然の中で素材を集め、現在主流となっているフォーム素材は一切使わず、中の構造体から木材のみを使用し丁寧に作られる kweli surfboards の板を題材としている。その見た目の材質感やフォルムからインスパイアされた 「光背」の持つ光、神、宇宙といったようなイメージをシンボリックなグラフィックに落とし込み、メタリックなカラーリングでステンシルしたアート作品となる。
削り出された木目の無垢な肌合いに無機質なメタルカラーのマッチングが見る者に違和感を与え、自然と人工、実と 虚、理想と現実という、相反するチグハグな社会の欲望が表現されている。
サーフカルチャーが多様に根付いたエリアで、メッセージ色の強いアート純度 100%のコラボレーション作品がどの ような波を生み出すのか注目の展示だ。
独自のステンシル技法をアート表現として昇華させ、二次元のアートワークだけでなく「RIZIN.20」の映像作品や NIKE との AIR FORCE1 のアートカスタマイズなど多領域のメディアで振り幅を広く活躍する KANSUKE AKAIKE。近年取り組んでいる海のプラスチックごみに対するプロジェクトワーク(関連記事:「海ゴミ問題の新たな切り口を作家独特の色彩世界で」ステンシルアーティスト赤池完介の個展が茅ヶ崎で開催)に続き、自身の制作活動の拠り所となっている サーフシーンへの新たなアプローチとも言える今作品をどうぞご覧ください。
DESIGNART TOKYO 2020 展示の様子(東急プラザ渋谷 6F)
『南伊豆在住のサーフボードビルダー Kweli surfboards MASAYASU IWASAKI との出会いをきっかけにして、赤池完介は「DESIGNART TOKYO 2020」への参加を決めた。手作りの木製サーフボードは、赤池のイマジネーションを激しく刺激し、制作への意欲を高めた。美しい形状のサーフボードは、赤池に仏像の光背を想起させ、さらに彼の想像は、神や光、宇宙へと広がりを見せていった。
ちなみに、サーフボードから仏像の光背へのイメージの転化は、思春期まで有名なお寺が点在する京都で過ごしたことが起因ではないかと、赤池は推測している。お寺を遊び場にして、子ども時代を過ごした赤池にとって、仏像は身近な存在であるようだ。
今回の作品群について、赤池は次のように述べている。
「描く対象がすでに芸術性の高いサーフボードであるため、「光」をテーマにしてシンプルな図柄を描くことに終始しました。ここまでシンプルな表現を見せるのは初めてだと思います。色はシルバーのメタリック感のあるものを使っています。サーフボードの持つナチュラルさに寄り添うのではなく、見る人に違和感を与えるであろう、人工的な装飾を施しました。自然と人工、理想と現実。相反するチグハグな欲望がそこに現れています。」
~DESIGNART TOKYO 2020 出展時のインタビュー記事より((JET-BLACK GALLERY ウェブサイトより抜粋)~
KANSUKE AKAIKE / Artist kansukeminamiizu/ @kansukeminamiizu
ステンシル(型紙)によるペイント技法を使用し、写実的な風景や人物のイラストレーションからシャツ、バッグな どへのステンシルプリント、さらにはスニーカーや壁画など、ジャンルを問わず多岐に渡ったメディアで活躍する。 主な仕事に「HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル 8」イラストレーション、「GQ JAPAN SNEAKER HOLICS シーズン 3」出演、「WOWOW」本社内壁画制作、「RIZIN 20」オープニング映像アートワーク、「川崎ブレイブサンダース EXCITING CHARGE DAY」スペシャルユニホームデザイン、「Hi-STANDARD x スカパー!」ポスター アートワーク、その他 NIKE、UNITED ARROWS、FREAK’ S STORE など多数のクライアントへの作品を提供している。
KANSUKE AKAIKE これまでの主な作品
KWELI SURFBOARDS @masayasu_iwasaki
南伊豆在住のサーフボードビルダー岩崎正純のブランド。楽器職人、家具職人を経て、2020 年に木製のサーフボー ドビルダーとして「Kweli woodworks」を立ち上げる。従来あるフォーム素材を使用せず構造体で組み上げ、自身のサーフィン経験からのインスピレーションで削り出されるフォルムと他には見られない木目調の質感を持った、オ リジナルサーフボードを制作。
FLOWER COFFEE/BREW BAR @flowercoffeebb
茅ヶ崎駅から海へ続く雄三通り沿いにある、「EVERYDAY BEAUTIFUL with a cup of COFFEE 日常にスペシャルティ コーヒーを。」をコンセプトとするコーヒースタンド。『EDBFL+』と題した定期的なアート展示を開催し、新たなカ ルチャーの発信にも努めている。
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この記事を書いたライター
WAVAL
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