自らの手でスンバワ島にスケートパークを作り始めた子供達。夢を叶えたいと願う女子中学生の挑戦

ライター: WAVAL

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自らの手でスンバワ島にスケートパークを作り始めた子供達。夢を叶えたいと願う女子中学生の挑戦

インドネシア スンバワ島は、バリ島から飛行機で1時間の所にあり、世界的に有名なサーフポイント レイキーピーク(LakeyPeak)を有する島。しかしコロナの影響で旅行客は激減し、多くの人が収入源を断たれ、子供達は自宅学習のサポートもなく、半年以上学校に行っていません。

インドネシア スンバワ島

今回は、そんなスンバワの子供達にとって希望の光となる様な、スケートパークを作りたい!と、女子中学生が挑戦。クラウドファンディングが始まりました。以下、クラウドファンディング 自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜 からの転載となります。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
13歳 中学1年生のLana(ラナ)

「私は日本で生まれ、1歳の時にインドネシア バリ島へ移住し、2歳の時からバリ島のインターナショナルスクールに通っています。コロナで学校に行けなくなってから8カ月、スンバワ島で暮らしています。

私の友達のスンバワのロコ達は、生活が苦しくたくさん苦労したり我慢しているのに、いつも笑顔で優しくて気にかけてくれます。レイキーには子供が遊ぶための公園などはなく、私の友達はボコボコな道でたったひとつの壊れたスケートボードを交代で使いながら遊んでいます。

そんな友達をみて、何か楽しい、学びながら遊べる所を作ってあげたいと思い、スケートパークを作ろうと思いました。スケートパークがあればスケートだけでなく色々なことを学んで、みんなの新しい扉を開ける事ができると思います。

私は、スケートパークを作り始めてから沢山のことを学びました。スンバワの友達も皆んなやった事のない事を経験して学んで、スケートパークで遊べるのを楽しみにしています。

私はそんな友達の為に、頑丈なクオリティのいいスケートパークを作りたいと思いました。その為には自分だけの力ではダメだと気が付きました。そしてクラウドファンディングというものを教えてもらいました。

私はこのクラウドファンディングを成功させて、スケートパークを絶対に完成させて、スンバワの友達たちに喜んでもらい、楽しんでもらい、皆んなの未来が広がる場所を、絶対に作りたいと思っています。

そして、その為には沢山の人に助けてもらわないと出来ません。どうか私達の夢の為に支援をお願いします。私の日本語はあまりうまくないので、私のアイディアや、考えや、今日までの事を説明するのを家族に手伝ってもらいました。写真は、私が写っていない写真はほとんど全部、自分で撮った写真です。読んでください。」

クラウドファウンディング挑戦を決心するまでの経緯

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達


現在、レイキーの子供達は自らの手で、木を倒し、土を掘り、重い石を運び、できる限りの事を自分達で作業し、スケートパークを作ろうとしています。


運ばれてきた大量の土を平らにならし、深い穴を掘って、両手に豆を作ってもスケートパークが完成する日を夢見て笑顔で頑張っています。

始まりは 日本人 中学生

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
私はバリ島の学校に通っていましたが、コロナの影響で登校できなくなり、現在はスンバワ島からオンライン授業を受けています。

気がつけばとても長い滞在に

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
コロナが終息するまでのつもりが一向に終わりは見えず、私は今日までスンバワで過ごしています。ロックダウン中もパワフルな地元の人々に助けられ、そしていつも笑顔の子供達に囲まれています。その裏で、彼らの生活の苦しさや、子供達の教育の問題なども目の当たりにしてきました。

休校の延長、学費の返金

ロックダウンが始まって4か月が過ぎた頃、通っている学校が新学期になっても始まらないことが分かりました。それと同時に、学校は通常の授業料から、オンライン授業であることに対して割引をする事を発表しました。

可能性をくれたお金と時間

そこで、返金された学費と、学校に行くはずだった時間を使って、スンバワ島の子供達に何か出来ないかと考え始めます。そしてサーフィンで栄えたこの村に、スケートパークを作るプロジェクトを立ち上げました。

小さくて 大きい 子供達の力

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
予算は少ないですが、小さくても、クオリティが低くても、何もないこの島にはきっと価値があると信じて、子供達自らの手でスケートパークを作り始めます。

大きな子供が指揮をとり、小さな子供達も重いバケツを引きずって手伝います。仕上げのセメントに予算を残す為、できる作業は全て子供達でやっています。そして、彼らの行動は、大人達の心も動かしていきます。

クラウドファウンディングを始めるきっかけ。コンクリのゴミ!?

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
作業を始めて3カ月。子供達の頑張りが沢山の人の目に触れます。応援してくれる方、助言してくれる方が徐々に増え、それに伴い周囲の期待も大きくなります。

しかし、現実は既に大幅に予算オーバー。どうにか作り出した残りの資金でセメントを流し込む事が精一杯です。

このままでは

・このクオリティーで作れば、スケートパークは3ヶ月も持たないだろう。

・このままではお金をドブに捨てるのと同じ。

・子供達の努力も無駄にする。

・大量のコンクリがゴミになる!?

・資金を集めて良いものを作るべき。

と言うアドバイスを沢山の方から受けます。お金は自分達の問題ですが、子供達の努力を無駄にする様な事や、コンクリのゴミを生み出す様な事は、絶対にしたくありません。

がっかりする顔は見たくない

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
お金の支援を受けるのは抵抗があり一歩踏み出せずにいましたが、彼らの頑張りを見れば見るほど、がっかりさせたくはないという想いは大きくなります。

クラウドファウンディングに挑戦する事を決心

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
スンバワの子供達の頑張りと、多くの出逢いに少しずつ心動かされ、思い描いていた“頑張り”とは少し違いますが、力を注ぐ方向を一旦変えてみようと提案し、クラウドファウンディングに挑戦する事を決心します。

今日までの活動

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
まずは、説明や報告ができるように、企画、アイディア、イメージをまとめました。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
許可を貰う為、企画とデザインをもって自治体へ。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
レイキーにスケートパークを設立する事を許可して頂きました。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
村の重鎮達にもご挨拶。”ありがとう”と、Goサインをもらい一安心。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
始めた時は本当にこんなに大きな木を倒せるのかと半信半疑でしたが、木が倒れた時には”出来るんだ!”と大きな自信が生まれた第一歩でした。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
全ての木がなくなりさっぱりしました。子供にはできないと言われた作業も、交渉し出来るところまでやる事で、コストを抑えます。塀ができて50トラック分の土が入りました。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
井戸が完成し、ホースなどを購入。土をならして固めていきます。作業するはずが、泥んこ遊びに、、。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
土をならすのは本当に大変な作業でした。道具を買うゆとりはないので、ほぼ全て隣の現場からの借り物です。隣の職人さんが時々見に来て、アドバイスをくれます。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
スケートパークをイメージして形を作っていきます。とはいえ、ほとんどがスケートをした事も、スケートパークを見た事もない子供達。信じるままに掘り続けます。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
完成したスケートパークをイメージして、走る!!

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
クラウドファウンディングについてミーティングをし、今日までの感謝を込めてTシャツを配りました。

スケートパークの名前は“Salty Wheel”

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
スケートパークの名前は“Salty Wheel”です。直訳すると“しょっぱいタイヤ”。ビーチフロントで潮風を浴びて滑走するスケートボードのイメージ。サーフィンとスケートが融合するイメージでLana本人がつけた名前です。

クラウドファウンディングに成功したら

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
クラウドファウンディング挑戦を決心した大きなきっかけに、バリ在住のスケートパークビルダーの方との出会いがあります。彼は私達の活動を知り、無償で協力すると手を挙げて下さいました。資金を集めても、素人ばかりで作るのではせっかく支援して頂いたお金を無駄にしてしまいます。

自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜
gethnobleskateparks.com

デザインを修正し、コンクリや鉄筋の量を計算し見積もりや、作業スケジュールなども出して下さいました。資金が集まり準備ができれば、スンバワに来ていただく事になっています。彼の監督のもと、支援して下さった方に、支援してよかったと思って頂ける様な魅力的なスケートパークを作りたいと思います。

スケートパークが完成したら

スケートボードやプロテクター等、スケートに必要な道具も寄付を呼びかけています。それを使ってまずは思う存分滑ってほしい。そして子供だけでなく大人も一緒に楽しめるパークにしたい。

コンテストやイベントを開催し、子供達のやる気を育て、スケートパークを遊びを通した、学びや、成長の場にしたい。募金箱を設置し、外国人利用者などには100〜200円程度のチップをお願いし、スケートパークの維持や、コンテスト開催の為の費用にあてたい。イベントの景品や参加者に、お米や乾麺、生活必需品なども用意して、少しでも生活を支える工夫をしたい。

スケートパークが子供達と外国人の出会いの場となり、より多くの子供にチャンスを掴んで欲しい。外国人との出会いは時に彼らの人生を大きく左右します。サーフィンのスキルや人格を認められ、バリ島や、海外に行き学ぶチャンスをもらったり、様々な面でサポートしてもらう事は彼らにとって大きなチャンスとなります。クオリティーの高いものを作る事で外国人旅行者もスケートパークに来る様になります。その出会いこそがスンバワの子供達の未来に夢を与える事になります。

<隣の隣のエディーさん>


スケートパークの隣の隣に住むエディーさんの家。エディーさんも息子さんもいつもスケートパークを気にかけ、手伝ってくれます。海藻やシーフードを採って、ここで家族5人で暮らしています。雨季は大丈夫なのかと心配になるたたずまいですが、決して、貧しい、可哀想という感覚はなく、むしろ彼らの生き方はとても豊かだと感じます。

<コロナの今こそ 雇用を生みたい>


エディーさんが獲って、家の前に干していたタコ

海の幸が豊富で、シンプルで豊かな人生、、。それにしてもやはり、現金が必要な時には困ります。旅行客がいれば多少の収入がありますが、今はほとんどありません。今、スケートパークを建設し雇用を生むことは、収入源を断たれたこの村の人々がコロナを乗り切る大きな助けにもなります。

<スンバワのビーチ>

レイキーのビーチは美しいですが、ゴミがとても多いのが残念です。スンバワの人の多くは、環境問題に対して知識も興味もなく、大人も子供も、ポイ捨てが良くないと言う感覚すらないように感じます。最近はビーチクリーンなどの活動を通して少しずつ変わり始めている気もしますが、まだまだです。こういう事は子供の時から!スケートパークができたら、定期的にビーチクリーンを開催し、パークのゴミは分別するように教えます。“子供の時から”、“遊びの場を通し”て、学ぶことで深く浸透し、レイキーのビーチに変化が起きる事を祈っています。

資金の使い道

パーク設立費:約145万円
人権費:約55万円(3ヶ月分)
手数料:約40万円 (17%)
リターン製作費:自己資金
<All-in方式で実施します。>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

・実施スケジュール
2021年2月(クラウドファウンディング終了後) :作業スタート
建設期間:約3ヶ月
作業としては3ヶ月で完成の予定ですが、インドネシアは間もなく本格的な雨季に入ってしまいます。雨で作業ができない場合はその分完成が遅くなります。

最後に

インドネシアは間もなく本格的な雨季に入ります。どうにか雨季に入る前に完成させようと頑張ってきましたが、既にまとまった雨が降り始め、連日のスコールで、土がむき出しのままのスケートパークは形を崩し始めました。

こうなると正直、自分達の力ではどうする事も出来ず、プロの力を借りるか、雨季が終わるのを待って、一から作り直すしかないという状態になってしまいました。クラウドファウンディングを成功させなければ、かなり苦しい状況に追い込まれる事になります。

スケートパークの現状と、スコールの激しさを再確認したパークビルダーの方が、排水溝に頼らない、新しいコンセプトのデザインなども考えて下さっています。

デザインを変える事を決めた訳でなく、これはあくまで選択肢の一つですが、クラウドファウンディングに成功できれば選択肢が増え、希望が生まれます。スケートパークの完成を信じ今日まで頑張って来た、スンバワの子供達の夢を叶える為に、どうか皆様のご支援を宜しくお願い致します。

Lanaから

私はスケートパークが完成したら、スケートパークを永く使っていけるように、大事にしたいです。私はスンバワに沢山の友達がいます。8カ月いる間に、スンバワで使われるビマ語もできるようになりました。だから私はバリに帰っている時も、みんなと連絡を取って、スケートパークをケアする事ができます。

私には他のアイディアもあります。

5年後、私は18歳になります。仕事ができるようになったら、スケートパークのそばにカフェや、レストランを作ったらいいんじゃないかと思います。なぜなら、私も勉強になるし、今一緒に頑張っている友達も大人になるので、友達に仕事をする場所を作ってあげられるからです。

10年後にはもっと違う新しい夢ができるかもしれません。これは、私達の夢にとっての最初の一歩です。スケートパークができれば、また次の夢が生まれて、次の夢が叶えばまた新しい夢を叶えて、私達の人生が変っていくと思います。私達の最初の夢を叶えるのを手伝ってください。よろしくお願いします。 Lanaより

クラウドファンディング詳細や応募やこちらよりどうぞ>>自らの手でスケートパークを作り始めた子供達!夢を叶えたい!!〜女子中学生の挑戦〜



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この記事を書いたライター

WAVAL

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