『イタロ・フェレイラ サーフィン基本ロジック』連続動作を1つ1つ分解した検証

ライター: ドジ井坂

Facebook

Add this entry to Hatena Bookmark

イタロ・フェレイラ
ISA2019で金メダルを獲得しケリー・スレーターと握手をかわすイタロ・フェレイラ

サーフィンの連続動作を1つ1つ分解して検証する

ドジ井坂です(私については…『ドジ井坂』ドジと呼ばれて50数年、この名前の由来とは)。今回も世界のトップサーファーのライディングスタイルを解説します。サーフィンがルーツのスケートボードもスノーボードのターンも、左右への腰の体重移動が基本です。テクニック解説の中には、ボードの中心から片側に体重移動すれば、それが一つのターンと解説しているものもあります。しかし、実際に片側へ体重移動しただけでは、そのまま片側に倒れてしまうのです。サーフィンの基礎理論では、必ず反対側への体重移動でバランスを復元することで、連続して波の上を自在に滑走するターンになります。僕はサーフィンのターンを、テクニック解説で左右への体重移動の連続動作と定義してきました。

ボトムターンやカットバックなど一連の動作の始まりから終わりまでを一つのアクションとされている解説もあります。例えば、野球のバッティングやサッカーのシュートは単純な一つの動作ではなく、構える、スイング、打つ瞬間、フォロースルーなど、それぞれ動作を分解した練習と、それを連続動作として一つのテクニックとして完成させる練習が必要です。いきなり一度にやってしまうのは無理があり、ボトムターンもカットバックもリッピングもそれぞれのテクニックの中に連続動作があると考えましょう。

1)ターンに入る前の動作、2)ターンの最中の動作、3)そのターンからの復元動作、4)次のターンへの準備などに分解して、それぞれの動作を考えてみるのです。

CTサーファーのターンを始めとする様々なサーフィンテクニックは、様々な基礎ターンの組み合わせが個性なのです。ですから漠然とアクションを真似るのではなく、そのサーファーの基礎ターンの連続動作、またはその組み合わせを真似るようにしてみましょう。

関連記事:イタロ・フェレイラが初のワールドチャンピオンに!47歳ケリー・スレーターがトリプルクラウン制覇!五十嵐カノアは世界6位躍進!

 

この投稿をInstagramで見る

 

決勝はブアジリアン対決!勝った方が2020ワールドキャンピオンという、ドラマチックな展開となったWCT最終戦ファイナルデイ決勝戦⚡️ . 2×ワールドチャンプのガブリエル・メディアを破り、イタロ・フェレイラが初のワールドキャンピオンを決めた! . アンダープライオリティからチューブを抜け、1つ間を入れてタイミングをはかってからのフルローテーションエアー!決して波のサイズは大きくなかったが自ら高得点を作り出し、勝利を決定づけたバックアップポイント7.73pt!⚡️ . Congrats!!今年もブラジリアン勢は強かった! . . #サーフィン #surfing

WAVAL(@waval.surf)がシェアした投稿 –

イタロ・フェレイラ サーフィン基本ロジック

さて、2回目の基本ロジックのサーファーは、昨年2019年のCTグランドチャンピオンに輝いたイタロ・フェレイラです。昨年2019年CT最終戦のパイプマスターの決勝で、イタロ・フェレイラは同郷のガブリエル・メディナと対戦。その動画をご覧になれば、イタロの動作のキレというかスピードとアクションが、ガブリエルに勝っていたことがわかります。では、その違いは何か?それが今回のイタロのサーフィンロジックです。

ガブリエルは身長180 cm 体重77 kg、CTトップ20の半数は180cm以上の長身選手で、CTツアーの大きな波での試合は、身長のあるサーファーの方が、ライディングの全体のスピードもアクションもダイナミックにみえるようです。

軽量選手の細かな体の使い方

世界トッププロを脅かす、小さな進化系キッズサーファーの動画も注目を集めています。まるで上下左右に瞬時に移動する未確認飛行物体のような軽い動きで、今までのイメージとは違う予測できない高速サーフィン。

波の動きと一体となる左右への体重移動が基本ロジックの大型のCTサーファーに対し、小柄なイタロや軽量キッズサーファーは軽量なのにスピードが出る新たな身体機能を上手く利用しています。それは身体の外側には現れない微細な身体のダイナミックバランス機能で、ボードの中心を意識して操作すればそれほど力もいりません。また小さな操作で俊敏な動作が可能になります。

このロジックはサーフボードが軽量化し小さく進化したことで可能になりました。軽量で小さなボード操作は、大きな動作を必要としません。微細な連続動作(振幅運動)で、波の動きに瞬時に反応できできれば、波から大きなスピードを得ることが出来るのです。

昨年のCT ファイナルのパイプマスターズの決勝で、イタロの対戦相手のガブリエルのライディングはあまりスピード感がありませんでした。その日のパイプラインの波の動きに対応が遅れ、ほんの少し加速しなかったのかもしれません。勿論ボードのマッチングもあります。それに対しイタロのサーフィンは、外見からはわかりにくい身体の中の小さなダイナミックバランスの微振機能でボードを微細にコントロールし、速い波の動きに反応し加速しやすかったのではないでしょうか。

・エアリアルのアクション

これはエアリアルのアクションにも言えることです。最近のエアリアルは、基本に忠実なドライブターンからエアーに向かうクラシックなスタイルと、小さな動作の軽いターンでエアーに入る2つのアプローチがあるようですが、イタロはその後者であることは理解出来ると思います。イタロの動画をみていると、スタンスを広くしたり狭くしたり、細かく移動ステップしていることがあります。これもボードの特性を最大限活かした、ボードの中心からの操作と考えられる。イタロのサーフィンロジックは、基本の左右へのターンと、ボードの中心から前足を中心に前後へのステップする動作や操縦桿のような前後左右の体重移動で、高速で軽い新しいサーフィンを生み出しているのです。

イタロ・フェレイラ ISA2019で見せた10pパーフェクト10P

これはイタロのほんの一部のロジックにすぎません。動画の動きだけを真似るのではなく、サーフィンのロジックの新しい仮設を立てながらサーフィン動画を見ていると、この夏のオリンピックの観戦もさらに興味深いモノになると思います。次回は日本代表の五十嵐カノアのライディングロジックです。

ドジ井坂ジャパンメソット

正しい理論に基づいた陸トレーニングは、ドジ井坂が開講している夜のトレーニング講座やクリニックで体験できます。※トレーニングスケジュールと参加はこちら→︎ beachschool.com から。初めての方もお気軽にお問い合わせ下さいね!

・テイクオフシート

 



"Catch The Funwave!" - WAVAL(ウェイバル)

「いいね!」してSNSでサーフィン情報をチェック >>

Facebook

Add this entry to Hatena Bookmark

この記事を書いたライター

ドジ井坂

ドジ井坂

ドジ井坂です。 全日本プロサーフィン選手権初代チャンピオン。日本人初の世界選手権出場、シェイパーとしても活躍し、1968年から世界のサーフィンを実体験し、40年以上にわたる指導経験から、入門書など多数。そのサーフィン基礎理論は、身体の動作研究にも及び、海のスポーツ特有の理論研究とそのトレーニング用具開発に進化している。

東京オリンピックに向け、サーフィンのトレーニングにスケートボードも導入し、日本人に適した動作感覚とバランスのシュミレーショントレーニング「ドジ井坂ジャパンメソッド」の普及活動を始めた。

もっと気軽にビーチを通年活用していくためのコミュニティ活動「ビーチクラブ構想」を国土交通省支援の下に立ち上げ全国13箇所で展開、一般社団法人ビーチクラブ全国ネットワーク理事長。海岸の様々な利活用に関する神奈川県や千葉県、地方自治体の委員を歴任。海や海岸のジャンルをも飛び出してしまう超マルチな活動を今も精力的に展開。1948年神奈川県茅ケ崎市生まれ。の今は「海オヤジ」。 ドジ井坂が開講するトレーニング講座はこちら!お気軽にお問い合わせ下さい→beachschool