五十嵐カノア3位!フィリペ・トレドとレイキー・ピーターソンが優勝!CT第9戦 Corona Open J-Bay
ライター: WAVAL
Peterson Toledo Photo by Beatriz Ryder/WSL
・フィリペはJ-Bay 3度目、CT通算15勝目。レイキーは4年ぶりCT通算5勝目
・ピクラムとユーイングが2位でフィニッシュ
・コラピント、ユーイング、トレドが2024年パリ五輪の出場権を暫定獲得
・コラピント、ユーイング、ピックラム、マークスがWSLファイナル5出場権を獲得
ジェフリーズ・ベイ、イースタン・ケープ、サウス・アフリカ(2023年7月19日水曜日)- ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2023チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第9戦「Corona Open J-Bay」最終日。優勝はフィリペ・トレド(BRA)とレイキー・ピーターソン(USA)となり、五十嵐カノアは今シーズン自己最高の3位となった。
Jベイのロングライトの波は3~5フィートサイズに。バレルやロングライドでありつつも、ややスローコンディションとなり一部のサーファーにとっては難しいコンディションとなったが、世界最高峰のサーファーたちがエキサイティングなマッチアップを繰り広げた。
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五十嵐カノアが今シーズン自己最高位の3位に
Kanoa Igarashi Photo by Alan van
Kanoa Igarashi Photo by Alan van
・ヤゴ・ドラに勝利
五十嵐カノアはクオーターファイナルで前回のCT優勝者ヤゴ・ドラと対戦。カノアが試合開始早々、スピードとパワーにバリエーションのある素晴らしいサーフィンで早速2本まとめて先制。ヤゴ・ドラはスロースタートで中盤から良い波を掴むが、クローズドセクションでのワイプアウトが目立った。波もサイズダウンし割れにくくなり、先制したカノアがそのまま勝利した。
・フィリペ・トレドの前に再び敗退
Kanoa Igarashi Photo byBeatriz Ryder
Kanoa Igarashi Photo byBeatriz Ryder
Kanoa Igarashi Photo byBeatriz Ryder
セミファイナルは、オープニングラウンドで敗れたフィリぺ・トレドと対戦。カノアはまたもや開始早々、スピードのあるスタイリッシュなサーフィンでエクセレント8.00をスコア。しかしその後、波をじっくり待つカノアに対し、フィリペはミドルレンジのスコアをいつくも出していく。そして遂にフィリペが早い波を高速サーフィンで繋ぎ、フィン抜きリップを連発してエクセレント8.50をスコアし逆転。カノアはバックアップをスコアするも点数伸びず、再びフィリペの前に敗退。本大会、今シーズン最高位の3位でフィニッシュした。
五十嵐カノア SNSコメント「ここ数日とても美しい波だった。 3位という結果になって本当に感謝。 病気と戦い、ほとんど眠れず、発熱など大変な日々でしたが、毎朝目が覚め、波の良さを見ると刺激になったよ。 周りの人たちが助けてくれてケアしてくれて本当に感謝だね。そうでなければサーフィンはできなかったと思う! また、いつも私たちの面倒を見てくれるwslの医師にも大きな感謝です。 us openで会いましょう!」
フィリペ・トレドが完璧に近いサーフィンを披露し、3度目のJ-Bayタイトルを獲得
世界チャンピオンに輝き、現在ランキングトップのフィリペ・トレド (ブラジル)は、ディフェンディングチャンピオンのイーサン・ユーイング(オーストラリア)とのファイナルで、完璧に近いプログレッシブでテクニカルなサーフィンを披露。これで通算15回目のCT優勝となり、J-Bayでは2017年と2018年の連覇に続き、3回目の優勝となった。
「ここの雰囲気が大好きだし、人々が大好きで、Jベイは僕の中で大きな位置を占めているんだ。チームや仲間たちの助けなしには成し遂げられなかった。ファイナル5に進出できたことは大きな自信になったし、イエロージャージを持ってタヒチに行けることは特別なことだよ。」
2023年3度目の優勝はトレドのランキング首位の座をさらに確固たるものにした。J-Bayのロングライトで完璧なサーフィンを披露し、ファイナルではヒートトータル18.76という驚異的なスコアを叩き出した。
レイキー・ピーターソンがCTイベント5勝目を挙げ、WSLファイナル5に近づく
カリフォルニアのレイキー・ピーターソン(USA)は、CTキャリア5度目のイベント・タイトルを獲得し、2019年以来の優勝を飾った。2018年と2019年にワールド・タイトル争いを行なった、サンタバーバラ出身のパワフルなサーファーは、2021年前半に腰痛を患って以来、再び勝利の方程式を見つけるために戦ってきた。
「この大会はCTイベントの中で一番好きなイベントで特別なの。昨年のこの時期に亡くなった義理の姉に捧げたい。私たちはみんな一生懸命やってるし、競争心も強い。でも、仲間たちが自分を祝ってくれたり、自分のために駆けつけてくれたりするのは本当に特別なことだわ。」
ピーターソンの決勝までの道のりは、決して平坦なものではなかった。彼女は、新進気鋭のルーキー、ケイトリン・シマーズ(アメリカ)、キャロライン・マークス (アメリカ)、そして2度の世界チャンピオンのタイラー・ライト(オーストラリア)を退け、最終ヒートでピックラムを逆転で下した。
ファイナルでは何度も転倒しロースコアとなる厳しいスタートとなったが、パワフルなレギュラーフットで、ヒート中盤に6.27をマークして戦いに復帰すると、エクセレント8.50を上げて勝利した。
「私はただワークし続け、ただドアノックし続けるという、このプロセスを信じ続けた。トリッキーな1日で、良い波が来た時にプライオリティを間違えがちだったわ。」
モリー・ピックラムが準々決勝の流れを断ち切り、今季2度目の準優勝を飾る
モリー・ピックラム(オーストラリア)は初戦で優勝しベルズまでイエロージャージを着ていたが、クオーターファイナルで4戦連続敗退。そして今日、南アフリカで8度の世界チャンピオンに輝いたステファニー・ギルモア(オーストラリア)を破り、カリッサ・ムーア(ハワイ)をかわしてファイナル進出を決めた。
「ステフやカリッサのようなビッグネームを倒すと、ファイナルの日はいつもファイナルのようで面白いの。1ヒートに全てをかけると、その勢いを一日中持ち続けるのは難しい。準々決勝に進出できて良かったし、2位になれてほろ苦いけれど、ツアーで最も仲の良い友人の1人と対戦できて最高にハッピーだった。南アフリカのファンはとても情熱的だから彼らにサーフィンを見てもらうのがとても大好きなの。」
今日の結果により、ピックラムはWSLファイナル5への出場が確実となり、ツアーは来月タヒチで開催されるレギュラーシーズン最後のイベントに向かう。2022年のシーズン途中のカットから、2023年のワールド・タイトル争いのチャンスまで、ピックラムの躍進は目を見張るものがあり、彼女は何年後かに究極の栄冠を争うことになるだろう。
「正式に選ばれて、とてもうれしいわ。昨年は、ここに戻ってくるために戦っていた。自分のすることすべてに血と汗と涙を注いできた。私はとても情熱的で勤勉な人間だから、こんなチャンスに恵まれて素晴らしいと思うの。」
イーサン・ユーイング、得意のJベイで2位。世界タイトル争いに
南アフリカ大会のディフェンディング・ウイナーであるイーサン・ユーイング(オーストラリア)は、トリッキーなコンディションの中、再びファイナルに進出。ノース・ストラドブローク・アイランド出身のイーサンは、クリーンでパワフルなカーブを武器に、ジョーディ・スミス(RSA)、コナー・オリアリー(AUS)、ガブリエル・メディーナ(BRA)らを破りファイナルに進出。
「この場所は超特別な場所で、初めてここに来たとき、こことの繋がりを感じたんだ。今回父と一緒に素晴らしい1週間を過ごすことができた。2年連続のファイナル進出はとても素晴らしいことだけど、フィリペはあまりにも素晴らしく、今の世界最高のサーファーだ。」
準優勝者のユーイングは、今日集めた7,800ポイントでランキング2位に浮上し、今年後半にトレッスルズで開催されるワールド・タイトル争いのチャンスとなるWSLファイナル5への出場権を獲得した。
コラピント、ユーイング、ピックラム、マークスがFinal5出場権を獲得
今年9月に開催されるリップカールWSLファイナル出場について。今日4人、グリフィン・コラピント (USA)、イーサン・ユーイング(AUS)、モリー・ピックラム(AUS)、そしてキャロライン・マークス(USA)に朗報が届いた。
グリフィン・コラピント「今朝、兄と父と一緒にいるときに知ったんだ。過去2年間は2、3ポイント差で優勝を逃しただけで、正直ストレスのたまる思い出だった。家に帰ってリラックスできるし、さっきは涙が出そうになったよ。昨年のタヒチでカノア(五十嵐)があのスコアを出したときは、私にとっては辛い出来事だったので、今は感無量です」。
女子の方では、ステファニー・ギルモア(オーストラリア)がクオーターファイナル進出を逃したため、マークスがピックラムと共にWSLファイナル5進出を決めた。
コラピント、ユーイング、トレドが2024年パリ五輪出場権を暫定獲得
イーサン・ユーイング(オーストラリア)が、2024年パリ・オリンピックへ出場する暫定資格を獲得した。
「とても大きなことだ。オリンピックに出ることは僕の大きな目標だったし、特にチョープーのような波でオリンピックに出ることはエキサイティングだし、それに向けて努力することになるね。」
グリフィン・コラピント(USA)とフィリペ・トレド (BRA)は、WSL CTのランキングを通して、ユーイングと共に2024年パリ・オリンピックへの暫定クオリファイを果たした。グリフィン・コラピント「昨日のJ-Bayで負けて、とても動揺したけど、これが今年の目標でした。CTで1勝して、今回も優勝できた。すべてを紙に書き出して、それが現実になるのを感じるのはとてもクールで、とても気分がいいよ。」
フィリペ・トレド「世界タイトルを獲得することは言葉では言い表せないが、オリンピック選手として出場することは特別なことだ。自分の国と家族を代表して、ブラジルのためにもう1つメダルを獲得できるようベストを尽くすよ。」
CT世界ランキング
男子はファイナル5残り2枠の争いに。カノアは順位を3つ上げて13位にランクアップ。女子はフィナル5残り1枠を争う。
The Catch Up Finals Day I Corona Open J-Bay 2023
Corona Open J-Bay 結果
Women’s Championship Tour Rankings following Corona Open J-Bay:
1 – Carissa Moore (HAW) 57,745 points
2 – Tyler Wright (AUS) 55,980
3 – Caroline Marks (USA) 49,870
4 – Molly Picklum (AUS) 49,325
5 – Caitlin Simmers (USA) 41,270
Men’s Championship Tour Rankings following Corona Open J-Bay:
1 – Filipe Toledo (BRA) 54,980 points
2 – Ethan Ewing (AUS) 47,815
3 – Griffin Colapinto (USA) 47,540
4 – Joao Chianca (BRA) 42,960
5 – Yago Dora (BRA) 36,865
https://www.worldsurfleague.com
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WAVAL
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