【質の高い呼吸の重要性】胸式呼吸により体幹が向上し、体の可動域が広がる理由

ライター: TETSUYA

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サーフィン

皆さんがいつも無意識に行っている呼吸。意識して行う呼吸のイメージで最初に出てくるのが、腹式呼吸ではないでしょうか?今回は、質の高い呼吸が体の体幹や可動域を向上させる理由と、呼吸に大切な胸郭を拡げるエクササイズなどをご紹介。サーフィンや他の競技にも精通する大切な呼吸について解説します。

【Index】
1.呼吸テスト
2.呼吸にとても重要な胸郭の可動域
・呼吸の質を高める腹式呼吸と胸式呼吸
3.なぜ胸式呼吸で体幹が向上するのか?
・体幹を向上させる「パワーハウス」腹横筋
4.胸郭を拡げるエクササイズ

1.呼吸テスト

先ず自分がしっかり呼吸できているかテストしてみましょう。

1.壁に背中を付けて立ちます(胸郭が膨らむかを判定したいので背中の上部が壁に着けばOK)。思いっきり息を吸ってみてください。背中が膨らみ壁との圧が増せばOKです。

2.この状態で普通呼吸をして、息を吐いた状態(息を軽く吐いた状態で、肺には空気が残った状態でOK)で鼻をつまみ、息を吸いたいと思う秒数を数えましょう。20~40秒で特に問題無し。40秒以上できたら理想の呼吸状態です。

3.呼吸が乱れる、口が開いている、手足が冷たい、疲れる、集中力がない..など1つでもあれば要注意です。

2.呼吸にとても重要な胸郭の可動域

質の高い呼吸をする上で最も重要なのは横隔膜でも腹式呼吸でもなく、胸郭(きょうかく:肺を覆う肋骨と胸椎(胸辺りの背骨))の可動域だと僕は考えています。特にスポーツをする方は胸郭の可動域が無いと体幹の回旋動作も制限されるので致命的。そして胸郭には呼吸筋と呼ばれる多くの筋群が付着しています。先ほどのテストで良い結果の出なかった方は、胸郭の可動域が無い人とも言えます。

胸郭の可動域がある人→ 呼吸筋が動く
胸郭の可動域が無い人→ 呼吸筋が動かない人

・代表的な呼吸筋群

・呼吸の質を高める為の腹式呼吸と胸式呼吸

上記の横隔膜以外の4つの筋肉(他にも呼吸を補助する筋はありますが)が、効率よく動くようになると胸式呼吸ができるようになってきます。つまり大きくお腹を膨らませたり凹ませたりしなくても胸郭を膨らませる事で呼吸ができるのです。(腹式呼吸が悪いという訳ではなく、腹式呼吸がちゃんと出来たうえでの胸式呼吸が更に呼吸の質を高めるという事です。)質の高い胸式呼吸が出来るようになると体幹を向上させる事も容易になってきます。

3.なぜ胸式呼吸ができると体幹が向上し、パフォーマンスが向上するのか?

胸郭は胸椎(きょうつい)という背骨から出ている肋骨群を合わせた「肺を包む箱」(図1)の総称です。背骨には働きに合わせて呼び名が3つに分かれています。1.頭を支える可動域抜群の頸椎(けいつい)2.その次に可動域のある胸椎3.前屈を得意する腰の腰椎(ようつい)です。もともと胸椎は動きが得意な背骨なのですが、それは肋骨たちがちゃんと動いての話。浅い呼吸を続け、呼吸筋の動きが悪くなると肋骨の動きが悪くなり、根本の胸椎の動きも自然と制限されてきます。つまり質の高い胸式呼吸が出来るという事は「可動域のある胸椎の動きが制限されていない」という事なのです。

・体幹を向上させる「パワーハウス」腹横筋

では何故、胸郭が動くと体幹が向上してパフォーマンスアップするのでしょうか?体幹を向上させる為には、上の「図2」の赤点線の下の肋骨から骨盤までの骨格が手薄な脆弱な部分「パワーハウス」を強くさせなければいけません。この部位を補強する形で着いている筋肉がインナーマッスルの「腹横筋(ふくおうきん) 図3」です。重たい物を持つときに「下腹に力入れろ~」と言われた経験がある人いると思いますが、まさにそれです。腹横筋に力を入れ、アウターでガッチリ押さえれば脆弱なパワーハウスは一気に安定して、腰を守りながら重たい物を持つことが出来ます。またスポーツでも、脚の踏ん張りでパワーハウスに力が入る事により、ダイレクトに手に伝わって効率よく運動する事も可能になってきます。

さて、お腹に力を入れてパワーハウスを安定させようとすると上手く腹式呼吸が出来なくなるのですが、胸式呼吸が出来ているとお腹メインの呼吸とは関係ないのでその問題もクリアできるのです。まさに一石二鳥の胸式呼吸。是非とも質の高い胸式呼吸を習得したいですね。

4.胸郭を拡げるエクササイズ

大多数の方が、胸郭(きょうかく)が拡がらず、上手く呼吸が出来ていません。ここで簡単な胸郭を拡げるエクササイズをお教えします。

1:四つ這いになる
2:片手を後頭部に当てる。
3:後頭部に当てた手側に身体をゆっくりと回す。この動作は5秒かけて鼻から息を吸い、可動域いっぱいになったら(この時、肺を空気でいっぱいにする)息を止め3秒停止する。
4:ゆっくり鼻から息を吐きながら5秒かけて元の位置にもどる。
5:以上を左右10回繰り返す。

簡単なエクササイズなので頑張ってみて下さい!わたくし、TETSUYAのトレーニングジム「アップスフィットネスクラブ」も宜しくお願い致します。



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この記事を書いたライター

TETSUYA

千葉の海とバハ・カルフォルニア半島を2日で駆け抜けるBaja1000を愛するパーソナルトレーナー。2018/10に千葉県船橋市にパーソナルトレーニングジム「アップスフィットネスクラブ」をオープンし毎日孤軍奮闘中。
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・e-mail:upsgym@ta3.so-net.ne.jp
・アップスフィットネスクラブHP: https://kidosurf.wixsite.com/ups-gym