「波乗り本来の楽しさやスタイルとは」ヌーサフェスとトーマス・サーフボードの仲間達
ライター: shingo the dingo
ヌーサナショナルパークP駐車場から徒歩約20分のTea Treeポイント。ボブ・マックタビッシュはTea Treeでのサーフィンは神様とのお茶会と表現している。
「波乗り本来の楽しさやスタイルとは」
【Index】
1.ヌーサフェスとトーマス・サーフボードのリニューアル1周年パーティー
2.オーストラリアサーフィン業界の新世代を受け入れるスタイル
3.サーフボードシェイパーという世界での成功
4.波乗り本来の楽しさやスタイルとは
1.ヌーサフェスとトーマス・サーフボードのリニューアル1周年パーティー
オーストラリアのサーフインダストリーと15年程サーフボード卸しビジネスをしているShingoです。今回、ロングボーダーの聖地ヌーサにて、毎年3月に行われるNoosa Festival of Surfingを見る為にヌーサへ向かいました。コンテスト期間は3/2〜3/10の9日間。見たかった理由は僕が代理店を努めるトーマス・サーフボード(Thomas surfboards)のリニューアル1周年パーティーに参加する事、そして世界中からヌーサに集まるスタイルを持ったサーファー達を見る事です。
・インサイドの小波でもロングライドできるヌーサの波
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今年はNoosa Festival of Surfingの後半(3/7~3/10)にWSLのロングボードコンテストも開催。WSLロングボードのコミッショナーに新しく就任したカリフォルニアのレジェンド、デボン・ホワードにより、WSLコンテストをヌーサ、NY、台湾で開催する事が決定しました。その初回となる今回のWSLコンテストも実際に自分の目で見てみたいと思っていました。
3/2のオープニングデーには様々な場所でパーティーが行われていましたが、もちろん僕はトーマス・サーフボードのパーティーへ。日本から取材に来られているWAVAL代表のゲン、バイロンベイでスタイルに磨きをかけるモト、最近ニュージーランドからオーストラリアに移住してきたコウスケと共に参加しました。
・トーマス・サーフボードのパーティーの様子
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パーティーにはトーマス・ベクソンと一緒に成長してきたグラッサーのジェイク、そしてトーマス・サーフボードに乗る仲間のハリソン・ローチやマット・カディヒー、ザイ・ノリス、ジャイ・リー、フスニ・リドワン、ユウリコも顔を出していた。世界のロングボード界の女王ケリア・モニーツやクラシックログを美しく操ることが出来るカリナ・ロズンコ、シエラ・ラーバックの姿も。
・レジンドラムもドリンク置きに
・トーマス・サーフボードのパーティーにて、$50で入れる事が出来るFlash Tattoo
今年は去年のパーティーより更にパワーアップして、地元ロングボーダー達のライブバンドにDJ、タトゥー、フードバン、そしてアルコール。パーティーに参加した人は皆笑顔で音と会話を楽しみながら踊っていました。地元オーストラリアのサーファー達だけではなく、カリフォルニアのサーファー達、ヨーロピアン、そしてフィリピンや韓国や中国、日本からも沢山のサーファーがパーティーに参加。ヌーサのサーフシーンはボーイズもガールズもお洒落な人が多く、皆タトゥーを入れていたりと一見やんちゃに見えますが、話してみるとメローな優しい人が多いのです。
2.オーストラリアのサーフィン業界の大きさ、新しい世代を受け入れるスタイル
そして翌日3/3の朝はNoosa Festival of SurfingのWomensのヒートがあり、日本から出場している吉川広夏さんと田岡なつみさんは確実にラウンドアップ。2人ともヒート後に大会会場の隣のポイントのリトルコーブで入っており、リラックスしたスタイルで入っているサーファー達を魅了していました。
・ヌーサヘッズ ファーストポイントでコンテスト観戦するギャラリー
お昼頃の引き潮の時間帯はOld Malという60年代のヴィンテージボードに乗って競うクラスが開催。大会会場は日曜日で天気も波も良いと言う事もあり、地元のおじいちゃんサーファーやスタイルマスター達、お洒落なガールズ、子供まで、沢山の人で賑わい皆ヒートに釘付け。トーマス・ベクソンやトーマスの仲間のハリソン・ローチ、フスニ、ザイ、マットなどはゆるく参加しているように見えましたが高ポイント続出。
・Old Malクラス決勝前の記念撮影、お茶目なジャレッド・メル
・ヒート前にリラックスモードのハリソン・ローチとトーマス・ベクソン
今年のOld Malクラスはトーマス・サーフボードが冠スポンサーになっていたのですが、大会会場でヒート中には常に「Old Malクラスはトーマス・サーフボードの提供です」というスポンサーアナウンスが。ヌーサという1950年代、1960年代から世界的レジェンドのボブ・マックタビッシュやジョージ・グリーノー達をも魅了してきた歴史ある場所で、30代のサーフボードシェイパーの名前がスポンサーとして常にアナウンスされるこの光景に、オーストラリアのサーフィン業界の大きさというか、新しい世代を受け入れるスタイルに感心しました。
・1968年以前に作られたボードのみ使用のオールドマル部門で優勝したハリソン・ローチ 8.17p
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3.サーフボードシェイパーという世界での成功
少し話が外れますが、サーフボードシェイパーという職業は一見華やかでロックスターの様な職業に見られがちですが、ぽっと出の成功は凄く難しく、地道に階段を一歩ずつ登っていってやっとフルタイムでやっていけるような職業です。メジャーシーンで活躍するシェイパーになるには日本で売れっ子芸能人になるくらい難しいような気がします。トーマスはいつもお尻を出してふざけたり、ヌーサのコアラは殆どが性病なんだって。と教えてくれたり楽しい事が大好きな中学生みたいなノリで笑わせてくれます。そんな彼との付き合いはまだ5年ほどですが、彼のヌーサでの成功をとても嬉しく思います。
3/6のNoosa Festival of Surfingの決勝。注目していたOld Malクラスはハリソン・ローチ、マット・カディヒー、ザイ・ノリス、ジャレッド・メル、クレイグ・ハービー、マックス・ウェストンの6名。日本でも人気があるハリソン・ローチが流れるようなラインでハングテンと大きなカーヴィングを組み合わせて優勝に輝きました。
Lady Logger Proクラスはトーマス・サーフボードに乗りSeeaのライダーも努めるシエラ・ラーバックがセットの波を掴み、美しいノーズライドを披露して見事優勝。彼氏のザイ・ノリスも一番に彼女に駆け寄り祝福していたところ、仲間のフスニからキスキスといじられる場面も。
・Lady Logger Proの優勝後に抱き合うシエラとザイ・ノリス
4.波乗り本来の楽しさやスタイルとは
翌日3/7にはWSLがスタート。地元Noosaのハリソン・ローチはDeus Ex Machinaのトーマス・サーフボードのステップデッキモデル9’8”に乗り、フリーサーフィンをしているような優雅なライディングを披露してギャラリーの注目を集め、確実にヒートアップ。その後の3/9は小波の為、場所を移動してのオンショアのビーチブレイクでしたがハリソンのサーフィンはファーストポイントでもビーチでも全く変わることがなくスムースに波の鼓動と合わせスタイリッシュさそのままでした。
・トーマス・サーフボード Town Bike モデル 9‘5“ @Tea Treeポイント
去年まで行われていたWSLのロングボードコンテストとは少し違うクラシックなログスタイルも多く取り入れており、トーマス・ベクソンはWSLがロングボードのあるべき姿を取り入れてくれたと喜んでいました。サーフィンはスポーツでもあるけれど、ファッションであったり、ライフスタイルであったりと一言で言い表す事は難しいもの。新しいコンテストスタイルに、波乗り本来の楽しさやスタイルも取り入れられているような気がして、ヌーサの9日間でコンテストを凄く身近に感じる事が出来たのでした。
Shingo: @rainbowcat_inc
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この記事を書いたライター
shingo the dingo
10代の頃、海外に憧れてサンディエゴに留学。その後オーストラリアに移住して、シドニーのサーフボードファクトリーにて10年間ボード作りをする。2014年に独立してサーフボードの卸ビジネスを日本で展開して今に至る。
オーストラリアのサーフィン業界の情報を発信していきます。
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