海を汚染するプラスチックゴミを、建築リノベーションに使うエコプロジェクト計画が始動!

ライター: WAVAL

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・2050年には魚の量より海にあるプラゴミが多くなると予測されている

海ゴミが魚よりも多くなる海になってしまう2050年について

築54年のNGO旧本部を改修し、海を愛する全ての人たちが集える交流の場が作られようとしている。大好きな『海』について語り合える空間を作りたい。そんな想いを持つ日本代表サーファー・建築・プロダクトデザインを学ぶ学生が中心となり、大学在学中に立ち上げたプロジェクトが発足!1年の準備期間を経て本格始動される。…

・立ち上げメンバー:サーフライダー・ファウンデーション 事務局長・アンバサダー石川 拳大 (いしかわ けんた) 神奈川大学経営学部 (2018年卒)、 馬場 隆介 (ばば りゅうすけ)  千葉大学大学院 (2018年卒)、水野 諒大 (みずの りょうだい)  九州大学大学院芸術工学府 (2018年卒)

最近、急激にニュースなどにも取り上げられるようになった「プラスチックによる海洋汚染問題」。この問題を軽減するためにデザインや建築、アスリートである学生にも何か出来きないだろうか。ものづくりと環境保護を同時に実現できないだろうか。これはとてもシンプルな目的の実現に向けて、真剣にプラゴミを建築資源として捉え直したデザインプロジェクトだ。本プロジェクトは大学院で建築を学んだ馬場の修士製作として、1年間に及ぶ期間をかけて実際に1/1の実寸モックアップや模型による検討が進められ、第16回 JIA大学院修士設計展 にて最優秀賞を受賞するなど、着実かつ地道に実現に向けた様々な検討と準備を重ねられて来た。

今、海にあるゴミの約70%が私たちの住む街からきている。山と海は遠い存在のように感じるが、実は自然のサイクルは全て繋がっているのだ。山があり川があり街があり、また川があり海に流れていく。太陽の光で海水が雨に変わり山に降り注ぎ生命を育んでいく。それと同時に、人間が作り出す「ごみ」も地球の水の流れの中に運ばれている。海洋汚染や海岸侵食など、島国でありながら様々な海の問題を抱える日本。ダボス会議で知られる世界経済フォーラムでは、世界の海に漂うプラスチックごみの量が今後も増え続け、2050年までに重量換算で魚の量を超すと予測する報告書が発表された。

また、海に漂流したプラスチックは時間と共に粉砕され、やがてマイクロプラスチックと呼ばれる微細な海ゴミになる。この微細な海ゴミは魚や鳥の体内に取り込まれてしまうため、生態系の破壊につながることが問題となっている。 そしてその生物を食する私たち人間の体に戻ってくるという恐ろしい現実が危惧さるのだ。

そんな大きな社会問題である海の環境問題について考えるべく、まずは湘南という『海と生きる街』で住民が1つとなり、人と人とが海を守る為の交流をすることのできる場所が必要なのではないだろうか。そう考えた国際環境NGOボランティアの学生と環境保護に関心のある建築・デザインを学ぶ学生が一丸となり、このプロジェクトを始まった。

海を汚染するプラスチックゴミをリノベーションに使う

1.建築を作ること=プラゴミを減らすこと

皆さんは、建築をつくることで消費する「もの」の総量はご存知でしょうか?短期消費されるプラスチックを建築材料へと「生まれ変わらせる」。何年も使われ続ける建築の材料へとプラスチックを転用できれば、海洋汚染の原因となるプラゴミの寿命を引き伸ばし、同時に海洋汚染の啓蒙空間をつくることができるのでは。そう信じて本プロジェクトがスタート。

2.子供たちとボランティアの方々を巻き込む、簡略化するためのカタログ作成

子供たちと一緒にリサイクル教育を図るツールとして、本プロジェクトでは改修の際に使用する建築材料をプラスチックを用いたDIYリサイクルという手法が実験的に用われる。クリエイティブへの好奇心と環境意識を育むことを同時に行える学びの場を本プロジェクトの改修を通して挑戦。これを簡易化するためのカタログを作成した。このカタログを配布することで、ボランティアの方々が「クックパッドのレシピをみて料理をするような手軽さ」で、DIYリサイクルに参加することを意図している。

3.DIYプラゴミの建築資源化=自分たちでリノベーション材料と空間を作る

建築資源化を誰でも簡単に可能とするためのカタログを作成した。例えば、粉彩したペットボトルを家庭用調理器具であるホットプレートで加熱し、合板を制作できる。これらを床に敷き詰めることで、既成品にはないような独特の質感をもつ床座の空間を作る事を考えている。

・ペットボトル再資源化の床材を敷き詰めた床座空間

また、こちらは現在実現に向けて試行錯誤中であるが、プラゴミを3Dプリンターの材料へと変えてみることにも挑戦している。3Dプリンターを用い建築部品を出力することで、解体時の木材をつなぎあわせて棚を作ったりなど、釘などの金具を用いないのでボランティアの方と共に、空間を作り上げることが可能になる。(現時点では、安全性を考慮し使用済みのペットボトルで実験を進行中)

今回リノベーションをする空き家について

国際環境NGO「サーフライダー・ファウンデーション」の所有空間である3階建て築54年の古民家であり、現在は空き家となっている。1964年に開催された東京オリンピックを機に134号線の開設などが行われ、湘南地域は様々な開拓がされた。同じタイミングで辻堂の海から歩いて3分の立地、辻堂海岸サーファー通り沿いに建てられたのが、こちらのコイン式温水シャワーを浴びられる施設。 現在は空き家になっている。昔からサーファーに愛されていたこの空間を、今このタイミングでコミュニティスペースとして皆さんと復活させたいという思いがある。

地域の人々が交流し合い、教育環境や自然環境を見つめ直す場にとなるよう、子供も大人も世代を問わない学びの場『海の寺子屋』としての活用も検討している。

クラウドファンディングで資金を募集中

このプロジェクトを達成するための資金を募集中だ。支援の使い道 は以下の通り。

1. プロジェクトキックオフ資金
・ 既存シャワースペース解体費用 190万円
・︎プロジェクト継続のための経費(広報・交通・雑貨購入費等) 25万
・︎キャンプファイア利用手数料 28万円

2. ストレッチゴール
・ リノベーション費用 300万円
・ 家具・物品 費用・経費  50万円
・ リターン費用

まずは対象となる空間のシャワー設備などを解体・撤去しないとプロジェクトが始動できないため、190万円の既存水回り設備等の解体・改修費を最優先でファウンディングを募る。その後、ストレッチゴールで超過できた金額分に応じて新しい空間の施工費などへ使用する。

是非以下プロジェクト詳細をご覧頂き、もし共感頂けたならクラウドファンディングに参加し、未来を共に切り開いてみてはいかがでしょうか!

・クラウドファンディングへの応募はこちら→海を汚染するプラゴミを材料にして、湘南に国際環境NGOの活動の場を作りたい!

 



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