クレイグ・アンダーソンとの『インドネシア メンタワイ』サーフトリップ紀行

ライター: shingo the dingo

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クレイグ・アンダーソンエアーもできるインドネシア メンタワイの波とクレイグ・アンダーソン

クレイグ・アンダーソンとのメンタワイ紀行

サーフボード卸しビジネスをしているShingoです。僕とフリーサーファーのクレイグ・アンダーソンとはオーストラリアのサーフボードブランド ヘイデンシェイプス(Haydenshapes)で働いていた頃からの付き合いである。

7月後半のとある土曜日、目覚めて携帯をチェックするとクレイグ・アンダーソンから1通のFBメッセージがあった。

内容は「月曜日からビッグスウェルがメンタワイにヒットする予定だから急遽メンタワイ入りを考えている。もし可能だったらアライアメンタワイ(宿)の部屋が空いていないか聞いて貰えないかな?自分のシグネイチャームービーの撮影の為、フィルマーと2人で行こうと思っているよ。」という事だった。ここから急遽決定した僕らのメンタワイサーフトリップの旅が始まった。

・アライアメンタワイのドローンショットアライアメンタワイ

*アライアメンタワイは静岡出身サーファーなっちゃんとパートナーのデイブ・マシューが経営するメンタワイのサーフリゾート施設

2年程前、ビッグスウェルがメンタワイにヒットした際、僕はクレイグをアライアメンタワイに誘った事があり、その時は都合がつかずトリップは実現しなかったのだが、クレイグはアライアメンタワイのことを覚えていたようだ。

クレイグからメールをもらってから直ぐになっちゃんにコンタクトを取り、なっちゃんからも直ぐに返答があった。「今はお客さん達が泊まっているから客室は用意できないけど、2日後までには私が住んでいるバンガローに部屋を作れるからね。」とのメールが返ってきた。サーフポイントに行く為のボートも用意してくれるとの事だった。

僕はこのやりとりをした翌日には成田に車を走らせていた。そして最初のメールから3日後にクレイグとフィルマーのデイブ・フォックスと僕の3人はメンタワイに到着した。とりあえず明日にはコンディションが良くなると言う事でメンタワイに到着した火曜日の当日は下見とウォーミングアップをする事となった。

・クレイグ・アンダーソンのヘイデンシェイプス サーフボード。右からヒプト・クリプト 5’4,、ゴールデンガン 6’8″クレイグ・アンダーソン

ボートからハイドウェイというポイントの波チェックをすると5-6ftのパーフェクトなレフトが炸裂していた。クレイグ・アンダーソンとフィルマーのデイブ・フォックスは興奮しながら海に飛び込み、クレイグは簡単そうに立て続けにチューブをメイク。

・ヘイデンシェイプスのヒプト・クリプト5’4”でチューブをメイクするクレイグ・アンダーソンクレイグ・アンダーソン

・サイズがある波でもリラックスしたスタイルは変わらない!

翌日水曜日は10年ぶりのビッグスウェル到来と言う事もあり、どのポイントも今まで見た事がないほど凄まじい波が割れるとメンタワイを知り尽くしているデイブが言った。誰も入っていない巨大な波がわれている海にパドルアウトしたクレイグ。そしてその後ろを高価なREDカメラを持ちながら泳ぐデイブ・フォックス。

・ボートでその日のベストなポイントへ移動するクレイグ・アンダーソン

木曜日は風とうねりの向きがバッチリ合うということで早朝から本命のノーカンドゥイ狙い。クレイグが2015年に長さ5’4”のヒプト・クリプトで15ftほどの波をライドしてサーファーズ・ジャーナルのカバーショットを飾ったあのポイントだ。今回もクレイグは5‘4“のヒプト・クリプトをチョイスしてパドルアウトを始めた。サイズは12ftオーバー、ピークには20人程のビッグウェイバー達がラインナップしていた。クレイグがパドルアウトするとそのラインナップにいたサーファー達やボートで待機している人達、カメラマン達などそこにいる全ての人達がクレイグに注目している。波に乗るだけで大変なビッグコンディションの中、彼はそこにいる全ての人達の視線も浴びていた。そこでもまた彼がプロフェッショナルサーファーであることを実感した瞬間だった。

・誰も入っていない日にも1人でパドルアウトしチューブメイクするクレイグクレイグ・アンダーソン

金曜日はガイドをしてくれているデイブ・マシューのお気に入りのシークレットポイントへ。4−6ftの信じられないほど完璧なチューブ波がわれていて、この日は完全貸切。インサイドは少し浅めのリーフ。クレイグがまずパドルアウトして、その後ガイドをしてくれていたこのポイントがお気に入りのデイブもパドルアウトした。クレイグはバックハンドで数えきれない程、完璧なチューブをメイク、デイブはセットを狙ってその日一番大きな波をレイトドロップしながら特大チューブをメイクしていた。僕は波に乗れなくて困っているとクレイグが抜けられそうなお手頃な波を全て教えてくれ、クレイグのお陰で何とかチューブをメイク出来た。

・ビッグウェイブ用 ヘイデンシェイプスのゴールデン・ガン6‘8“
クレイグ・アンダーソン

僕は仕事もある為、後ろ髪を引かれる気持ちで土曜日のフェリーで日本へ向けて出発することに。来週の波予報も良いため、クレイグとフィルマーのデイブ・フォックスは更に10日間ほど滞在すると言っていた。

クレイグのサーフィンスタイルとルックスが良いのは皆さんも知っていると思うけど、実は性格もめちゃくちゃ良い。僕にも凄く気を使ってくれて、僕が波に乗れない日は小さい波のポイントに30分だけ寄って帰ろうと船長に伝えてくれている。入ってすぐに波が来なくなった時に僕が「波がないし上がる?」って聞いたら、フィルマーのデイブ・フォックスも時間を掛けて機材を用意して撮ってくれているから何本か乗れるまでもう少しやるよ、とデイブ・フォックスにも気遣っていた。周りへの気遣いや優しさ、仕事に対するプロ意識を合わせ持っている。

アライアメンタワイ(https://www.alaiamentawai.com/)のなっちゃんとデイブも急な滞在なのに最高のおもてなしをしてくれた。日本人サーファーの好みの波もわかっているし、2人ともサーフィンはエキスパート。メンタワイの波を知り尽くしているのでメンタワイに行く際は滞在をお勧めします。そして5スターリゾートであって、ご飯もめちゃくちゃ美味い!

クレイグは長い期間(約2年程)、撮り溜めた北欧やオーストラリアの映像、このメンタワイでの映像をトリップ終了後に編集をするとのこと。そして今回のメンタワイ映像を含むムービー上映会はLA, NY, 東京の三都市を希望していて、9月末頃にはリリース予定とのことなので皆さんぜひお楽しみに!自分にとっては夢のようなトリップだった。原稿を書いている今でもメンタワイに戻りたくなってしまう。



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この記事を書いたライター

shingo the dingo

10代の頃、海外に憧れてサンディエゴに留学。その後オーストラリアに移住して、シドニーのサーフボードファクトリーにて10年間ボード作りをする。2014年に独立してサーフボードの卸ビジネスを日本で展開して今に至る。 オーストラリアのサーフィン業界の情報を発信していきます。
http://www.rainbowcat-inc.com/