世界で初めてウェットスーツを開発した O’NEILL 創業者『ジャック・オニール』
ライター: Mg
世界で初めてウェットスーツを開発したジャック・オニールの人生
1952年(日本では昭和27年)、世界ではじめてウェットスーツを開発し、近代のサーフィンに多大な影響を与えたO’NEILL(オニール)の創業者『ジャック・オニール』。現地時間2017年6月2日の朝、海を目前にのぞむカリフォルニア、サンタクルーズの自宅で家族や親しい友人たちの見守る中、94歳で老衰によりその長い人生の幕を閉じました。
O’NEILL(オニール)
創業60余年の老舗サーフブランドO’Neill(オニール)。これまで誰もが目にし、おそらく手にしたことがある、サーフィン、またスノーボードなどアクションスポーツのトップブランドとして世界でもっとも古い歴史を持つO’NEILL(オニール)は、長い間培われてきた技術と信頼が裏付ける確かな品質に定評があります。サーフショップでウェットスーツやグッズを勧められたことのある方も多いのではないでしょうか。
・O’NEILL(オニール)が世界的ブランドとして愛されるまで
サーフィンとは無関係の仕事をしていたジャック・オニールが、カリフォルニア サンフランシスコのグレートハイウェイに世界ではじめてのサーフショップをオープンしたのがO’NEILL(オニール)ブランドの始まりでした。
「冷たいカリフォルニアの水にも耐え、少しでも長くサーフィンがしたい」。当時まだサーフショップなどもない時代。20代だったジャック・オニールは、心に浮かんだ自分の気持ちに一途に従いました。今ではサーフィンのみならず、アパレルやスノーボードをはじめアクションスポーツのグッズも手掛けるO’NEILLは、サーフィンを愛していた青年が世界で初めてのウェットスーツ作りを始めたのがブランド誕生のきっかけだったのです。
ジャック・オニールが世に出した、これまでになかったウェットスーツという概念はまたたく間にカリフォルニア中で評判となり、O’NEILLブランドが拠点を波の良いサンタクルーズに移すや、そのサンタクルーズがサーフィンの地として広く知られるまでにもなりました。
今ではサーフィンで定番のネオプレン素材を、サーフィン用に最初にウェットスーツに仕立てたのはジャック・オニールです。ネオプレンは工業用として認識されていた素材でしたから、サーフィンのために着用に仕立てたのは革新的な目の付けどころでした。世界的で巨大なブランドとして知られるO’NEILL(オニール)ですが、このようにジャック・オニールという1人の青年が抱いた夢と希望によって、カリフォルニアの片隅の小さなショップから始まっていたのです。こうして前例がなく雲を掴むかのようだった夢を、希望に導かれて形にし、やがては今日、世界中に大きな足跡を残したジャック・オニール。
・ジャック・オニールを偲んで
ジャック・オニールの、サーフィンの歴史あるシーンを含む映像が公開されています。ご覧ください。
ウェットスーツの原型として海軍の潜水服より着想が得られ、独自にネオプレンの投入など改良が重ねられて今日に至ります。
ジャック・オニールは、今日までのサーフィンの礎を築きサーフィン界に多大な貢献をした1人です。ジャック・オニールがいなければ今日のサーフシーンは無かったといって過言ではないでしょう。ウェットスーツの着用により、水の冷たい場所でも長い時間サーフィンをすることができるようになった現在のサーフシーンはジャック・オニールの貢献あってこそ。
ジャック・オニールの意志はいま伝説へ。姿を失っても、その魂はいつまでもサーフィンを愛する人々に受け継がれ、共に生き続けていくのです。サーフィン界の偉大なる貢献者に心より感謝と哀悼の意を表します。
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この記事を書いたライター
Mg
海の街に暮らしています。 海をベースに、人と自然の交わるところで日常がより良くなるような情報を発信していきます。