プロロングボーダー堀井哲が教える『バックサイド』のコツ
ライター: T.kazu
Rider:堀井哲
・サーフィン ロングボード『バックサイド』のコツ—–
波を横に走れるようになると楽しい。しかし、フロントサイドは乗りやすいけど「バックサイドは苦手意識がある・バックサイドの波は乗らない!」といった方も多いのでは?
そこで今回は、鵠沼・江の島東浜をホームブレイクとする、プロロングボーダー堀井哲(ほりい さとし)選手に「バックサイドのコツ」についてインタビューしました。あなたのサーフィンがもっと楽しくなることを願ってます。
Who’s 堀井哲?
堀井哲選手は、2015年・2016年度JPSAロングボードランキング2位。2016年度 LQS JAPAN ランキング3位。2017年度はグランドチャンピオン、そして世界大会での活躍が期待されている日本を代表するプロロングボーダー。
2017年3月にオーストラリアのNoosa(ヌーサ)で開催されたヌーサフェスティバルでは、世界の強豪がひしめくMens Openで7位入賞の好成績を収めました。Noosaでの堀井哲選手のフリーサーフィンをご覧下さい。
こちらはNoosaの「Tea tree」というポイント。Tea treeはリーフブレイクで、ライトレギュラーオンリーのマシーンウェイブ。サイズが出ると足がつるほどに超ロングライドできてしまうポイントです!
noosa RP6 from VRTCL surfboard on Vimeo.
T:高橋(筆者)/S:堀井哲選手
サーフィンを始めたのはきっかけは?ショートは…
T: サーフィンを始めたのは中学3年生、本格的に取り組んだのは高校1年生の秋頃と聞きました。サーフィンを始めたきっかけは何ですか?
S: 江の島の東浜で父がウィンドサーフィンをしていたので、ウィンドサーフィンの流れからサーフィンを始めました。私自身、元々海が好きなことも重なり、自然とサーフィンをするようになりました。
T: 現在はプロロングボーダーですが、ロングボードしか乗らないのですか?ショートは?
S: ショートも乗りますよ。ロングのプロになる前は、ショートボードとロングボードの両方でアマチュアの全国大会に出場していました。今はロングボードが中心ですが、波の状況や気分によってはショートボードにも乗ります。
T: ショートのプロではなく、ロングを選んだ理由は?
S: 一番大きな理由は、サポートしてくれているシェイパーに「プロトライアル出てみれば?」と勧められた事です。トライアルに出場して「あと一歩でプロ!」というところで負けたのが悔しくて火がつきましたね(笑)ショートボードに伸び悩んだ事や腰を痛めた事なども、考えてはいませんでしたが影響していたと思います。
スクールボードが得意?
Rider:堀井哲
T: 正直、江の島の東浜は普段波がなくて(くるぶし~膝)、波質はダンパーの日が多いように感じます。練習は大変だったのでは?
S:大変でした。「波小さいな。」と思ってましたから(笑)でも今思えば、波が小さくダンパーな東浜でサーフィンを始めなければ、現在のレベル・スキルまで及ばなかったかもしれません。例えば、東浜は基本ダンパーの日が多いので「とにかく早く・安定したテイクオフ」の練習ができ、それが今の自分のサーフィンに活きています。
T: スクールボードのスキルは相当自信があると噂で聞きました(笑)どういった意味ですか?
S:ちょっとあります(笑)スクールボードで練習した量には自信があります。そうですね…スクールボードをショートボードのように動かしたり、くるぶしサイズの波へ当て込む練習などしていました。与えられた波の状況で楽しみを作るには、それしかなかったですね。とにかく、サーフィンに夢中でした。
※サーフィン上達のコツについては、改めて記事にするのでお楽しみに。
バックサイドには手を出さなかった
Rider:堀井哲
T: 今回はバックサイドのコツを教えて頂きますが、昔からバックサイドが得意でしたか?
S: いえ、全く!サーフィンを始めて1年前後は、バックサイドの波には一切手を付けず、「フロントサイドだけで生きていこう!」と考えていました。特に東浜は防波堤に当たったレフトの波が凄く良い日もあり、フロントサイドしか乗りませんでしたね。
T: それは意外です。バックサイドに乗るようになったのはなぜですか?試合で勝つため?
S: ある日、バックサイドオンリーの波を観て「もったいないな。」と思ったんです。それからバックサイドの必要性を感じて、練習を始めました。
T: フロントに慣れると、バックサイドは難しかったのでは?
S: 難しかったですね…始めは全然乗れませんでした。だから、人に聞いたりイメトレするなど色々と工夫しました。試行錯誤を繰り返す内に、「テイクオフの向き」+「フォームの体の向き」が凄く効果的だと気が付ついたので、そのコツを簡単にお伝えします。
良くあるビーチブレイクの小波で早い波を想像して解説していきます。
ロングボード バックサイドのコツ
①ボードが走り出しているのでテイクオフしようと思えばできますが、まだ我慢。
②手をついている状態でレールを入れて横へ向けていきます。
③レールが抜けない・ボトムに落ちないように立ち始めます。
④フォームは体の向きが前を向いてフロントサイドと同じような視野になるように。
一度もボトムに降りてないのでスピードに乗った状態でライディングが始まります。その後はそのままノーズ?ボトムに落としてターン?波に合わせていきましょう。
サーフィンの練習に励んでいる方へメッセージをお願いします
サーフィンの本質はやっぱり楽しむこと。
「練習!」と意気込んで技を繰り返し練習して、出来るようなった時の達成感はとても気持ちの良いものです。
今になって自分が初心者だった学生時代を思い返せば、やっと海に来れた週末にコンディションが悪くても、目一杯遊んでいた事が上達に繋がっていたのかなと思います。
最初は波をまっすぐに滑り降りる事ばかり、そのうち波を横に走り抜けるスピード感やターンのドライブ。そんな気持ちの良い瞬間を逃さないように遊んでいれば、自然と波に合わせた乗り方が身につくようになると思います。
今年の目標を教えて下さい
2017年JPSAグランドチャンピオン!!
「サーフィンを楽しむ。」インタビューで堀井選手から多く聞いた言葉です。どんな状況の中でもサーフィンの楽しさを見つけ出せることが、堀井選手の魅力だと感じました。
JPSAのロングボード開幕戦は4/8〜バリ、今年も堀井哲選手から目が離せません。「サーフィン上達のコツ」についてもインタビューをしたので、次回の記事の配信をお楽しみに♪
いかがでしたでしょうか。バックサイドのコツを抑え、あなたのサーフィンがもっと楽しくなることを願います!
堀井哲(ほりい さとし)
1989年11月29日生
中学生の時にサーフィンを始め高校在籍中よりサーフショップでアルバイト開始。高校卒業とともにインストラクターとしてフルタイムで勤務。若いながらも豊富なインストラクション経験を持ち、サーフィンを理論的にわかりやすく教えます。
私、堀井哲がインストラクターを務めるG.L.A.D surfing school&shopは▶︎コチラ
ライダーを務めるVrtclサーフボードは▶︎コチラ
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この記事を書いたライター
T.kazu
【Make your life more comfy】をテーマに管理栄養士・スポーツトレーナー・ピラティスのハイブリットな技術で、一般~スポーツ愛好家の方までの身体作りをサポート!湘南にて日々、奮闘中。 健康相談はお気軽にどうぞ:http://comfy.studio
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