ブラッド・ガーラック直伝!サーフィンをスタイリッシュにする9ヶ条

ライター: ario

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サーフィン スタイルマスターになるために

別に派手なリップアクションを繰り出す訳でもなく、エアをかますわけでもない。それでも波に乗ればそのライディングに思わず目が吸い寄せられてしまう・・・時々そんなサーファーに海で遭遇することがないだろうか。逆もまたしかり。そこそこ上手いのだが、うーん、見ていて何かがしっくりこないというサーファー。

これら両タイプのサーファーにおける決定的な違い、それは「スタイル」だと言えるだろう。乗れているけれど見ていてあまりカッコいいと思えないサーフィンには、スタイルがないのだ。

「スタイルって言うけど、見た目だけの問題でしょ?」と思う方もいるかも知れない。しかし、見た目に心地いいスタイルというのは、サーフィンをする上で機能的に理にかなっているからこそ、その形になっている。つまり、スタイルを身につける事はサーフィンの「質」を高める事と同義なのである。

さて、それではどのようにしてスタイルを身に付けていけばよいのだろう?ここに、ヒントがある。サーフィンコーチとしても精力的に活動を続けているちょいワルオヤジサーファーの星、ブラッド・ガーラックがSURFER MAGAZINEのWEBサイトで語った「Style tips for the ungifted(「凡人」のためのスタイルのコツ)」という記事からそれを紹介しようと思う。


↓ブラッド・ガーラック

サーフコーチ、ブラッド・ガーラック

サーフィンスタイルマスターへの道のり9ヶ条

1.背中は真っ直ぐに

ジェリー・ロペス、トム・カレン、ケリー、マチャド、デーン・・・(もちろんガーラック本人も)スタイルマスターと呼ばれる世界中のどのサーファーを見ても、猫背のサーファーはいない。彼らは常に姿勢良くサーフィンしている。猫背は単に見栄えが悪いだけでない。体が曲がっている限りスムーズにターンができない=無駄にリキむことを意味する。リキんでいる限り、良いスタイルは身に付かない。

 

2.腕だけをむやみに動かさない

上手いサーファーは腕もリラックスさせている。サーフムービーなどを見ていると、ものすごく腕が動いているように見えるし、How Toものには「腕のリードで」みたいな事が書いてあるから腕を動かしたくなるかもしれない。しかし、上手いサーファーの腕はあくまで胴体の動きについてきているだけなのだ。ターンする時は腕ではなく体、特に体幹を意識しよう。

 

3.後ろ足のヒザを内側に入れる

スタンスは、スタイルを決める重要な要素だ。後ろ足のヒザを内側、ノーズ側に向かって入れてやるととても美しいスタイルになる。ヒザを内側に入れるためには、つま先もほんの少しだけノーズ側に向けてやる必要がある。さもないとヒザが引っ張られてしまってターンが機能しなくなる。

ちなみに、基本的に後ろ足はボトムターンをする時、そしてトップターンをする前に少しステップバックする。これはテコの原理で、できるようになればよりターンがしやすくなるはずだ。

 

4.前側の腕は下げてヒザの外側へ

上記でも腕については述べられているが、特に前側の腕(レギュラーフッターなら左腕、グーフィーなら右腕)は常にリラックスさせて下に垂らし、前足のヒザよりも幾分外側に置くよう意識してみよう。そうするとフォアハンドのリエントリーやバックハンドのボトムターンがやりやすくなるはずだ。

ちなみに、フロントサイドのチューブでストールするために前の腕をヒザの内側に持ってくるのはめちゃくちゃスタイリッシュに見えるが、それは応用編ということで。

 

5.ボトムターンの時、お尻は下げる

多くのサーファーが、何人かのトップレベルのプロでさえ、フロントサイドボトムターンやバックサイドのカットバックの時に顔を水面ギリギリに近づけてお尻を空に向かって突き出しているが、ガーによればコレはいただけないらしい。

水面に顔が近ければ体も水面に近いと思いがちだが、実際はそう思い込んでいるだけで、ヘタをすればちょっとした海面のコブで転んでしまう。あくまで背中を真っ直ぐに、頭は体の中心に置き、お尻はかかとに向かって下げる。ガーによれば、素晴らしいボトムターンはすべてこのようなスタイルになっているということだ。

↓背中が真っ直ぐなガーのボトムターン。お尻も突き出されていない。

ブラッド・ガーラックのボトムターン

 

6.むやみに頭を動かさない

頭は常に体の中心に置き、あくまでスムーズに自分の進行方向を向こう。頭を振り回したり、ターンの後あまりに急に顔を上げるとカッコ悪いし、そのせいでマニューバーのパワーと距離が奪われてしまう。

 

7.エアをするならテールを上に

これはかなり上級者向けの話になるが、どんな種類のエアであれ、カッコ良く見えるのはテールがノーズより高く上がり、ヒザが充分に胸に引きつけられてボードが体の近くにあるエアである。

 

8.テイクオフの時むやみにパドルしない

スタイリッシュなテイクオフとは、パドルのストロークが少ないものだ。1、2回掻いただけでテイクオフできるのが理想的だ。そのためには正しくピークを見極める必要があるし、タイミングも重要になってくる。

ちなみに、テイクオフは決して「飛び乗って」はいけない。ガーは「slides up」と言っているが、上手いサーファーは必ず滑るように立ち上がり、正しいスタンスにピタッと収まる。テイクオフはスタイルを極める最初のポイントである。

 

9.チューブでは背中ではなくヒザを曲げよう

これまた高度な話にはなるのだが、よくフロントサイドのバレルに入ろうとして体がくの字に折れ曲がっているサーファーを見かける。しかし、曲げなければいけないのは背中ではなくヒザの方だ。もちろん、小さいチューブをメイクするには多少背中を丸める必要があるかも知れないが、基本的には背すじは伸ばし、椅子に座っているようにヒザを曲げよう。腕はリラックスさせて、波のフェイスを軽く撫でると更にスタイリッシュに見えるはずだ。

バックサイドのチューブはまた別の話で、お尻と背中を使ってストールし、波のスピードと同化するのが究極のスタイル。ケリーが得意なアレである。

 


 

いかがだっただろうか?もちろん、スタイルというのは一朝一夕で身に付くものではないだろう。正しいテクニックがベースにあり、その上に経験を積み上げ、そこに自信やサーフィンを楽しむスピリット、さらに体形などの個性が加わって初めて滲み出てくるものだ。長い道のりかも知れないが、せっかくサーフィンをやるならカッコいい方がいいに決まっている。本人が最高のスタイルマスターであるガーの言葉をヒントにしながら、それぞれのスタイルを磨いていただけたらと思う。

ちなみに、こちらのサイトではガーのマンツーマンレッスンを受け付けている。掲載されている写真がなんと日本のオッシュマンズ原宿店前でガーがサーフレッスンをしている風景なので、金額さえ折り合えばわざわざ日本までやって来てもらえるのかも?本気でガーのコーチを受けてスタイルマスターを目指したいという方はコンタクトしてみてはいかがだろうか。

スタイルマスター、ブラッド・ガーラックのサーフムービーはコチラ▶

Brad Gerlach: Surfing Coach from Imagista on Vimeo.

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この記事を書いたライター

ario

オウエン・ライトの身長とロブ・マチャドの髪質を授かったが、残念なことにレギュラーフッター。三人の娘を育てながら、日々サーフライフバランスの実践を模索中。出没ポイントは千葉一宮。