都筑有夢路の世界に挑戦し続ける原動力「夢や想いが自分を強くしてくれる」
ライター: WAVAL
2020年に日本人女子初(WSLに変更以降)となるCTクオリファイを果たし、2021年にはサーフィンが初めて正式種目となった東京五輪で銅メダルを獲得するなど、日本女子サーフィン界を牽引する都筑有夢路(つづきあむろ) 22歳。今回、世界に挑戦し続ける原動力や、夢や目標について話を伺った。
上手く行かなくて苦しい時も、自分にとっては必要な経験だと思って前に進む
「日本では千葉サンライズと湘南鵠沼の2拠点で主にサーフィンをしています。どんな波にも乗れるように練習してきているので、苦手な波はあまりありません。ウェイブプールは以前ジャパンオープン静波で優勝しましたが、先日の韓国QS3000でも優勝できました。ウェイブプールとの相性が良いと感じています。」
「体調管理やトレーニングがしっかりできるようにまずCSに集中し、CSが終わったらQSにしようと決めて出ていました。今年はまったく結果がでなくて悔しい1年だったけど、終わるわけじゃないし、常に次がある。次の試合も回れる事をモチベーションにして気持ちを切り替えてます。これも自分に必要な経験だと思って今年1年過ごしました。」
強くなる為に欠かさないトレーニングと食生活
「トレーニングも3日に1回程、専属トレーナーの元でやっていて、海外にいる時などはオンラインでトレーニングを受けてます。食については試合前は気をつけていてジャンクフードや揚げ物などは食べない。いつもお母さんが試合に付いてきてくれて、消化に良い物などを作ってくれるんです。でも試合が終わったら、大好きなマックのポテトを食べるのが楽しみなんです。笑」
人と比較するのではなく自分と向き合う。そして『自分ならできる!』って気持ちでいる。
「周りを気にしない、あまり人と比較するのが好きじゃなくて、常に自分と向き合う事が大切。いつも以前の自分よりどのくらい向上しているかだけを考えてます。また試合では緊張することがほとんどだけど、『自分ならできる!』って気持ちでいる。全力を尽くして上手く行かなかったとしても、次に向けてポジティブな気持ちで改善して取り組んでいます。」
楽しさと、程よいプレッシャーがある時は結果が出る
「楽しんでる時に結果がでます。勝たなきゃいけないとか、プレッシャーだけを感じている時は上手く行かないですね。楽しむ事とプレッシャーをバランスよく感じている時が一番良い結果がでます。」
座右の銘『やるしかない。』
「クラシックバレーを4歳から9歳までの5年くらいやっていました。体はその時よりだいぶ硬くなったけど、体幹は今のサーフィンに生きている気がします。
クラシックバレーをやめてから兄のサーフィンの試合にくっついて行ってサーフィンしたりしてましたが、自分で試合に出るようになってから真剣に向き合うになりました。父は趣味でサーフィンしていた感じですが、父の方針が『世界で戦うこと』だったので、初めから世界を目指してやっています。また父に『やるしかない。』と小さい頃から言われていて、それが私の座右の銘になっています。辛い時はその言葉を思い出して挑戦しています。」
オンとオフの切り替え
「常に上手くなりたい気持ちがあるので日々努力しています。ずっと世界チャンピオンになるのが夢なので、そのためにどうなったらなれるのかをチームで考えて、練習と試合を行っています。でもオンとオフの切り替えも大切で、オフの日はYoutubeやtiktok を観て過ごしています。例えば仲里依紗さんYoutubeをよく観ていて 爆買い企画とか、普段自分ができないことを観ているのが楽しいんです。それ以外には、ウクレレを弾いたりして気分転換したりしています。」
夢や想いが自分を強くしてくれるし、頑張るモチベーションになっている
「今22歳だけど、世界タイトルを28歳までに獲りたい。そして9年後の2032年オーストラリア ブリスベン五輪まではサーフィンを続けて、その後はお母さんになるのが夢。また想いとして、もっとサーフィン業界を盛り上げたいし、子供たちにも広げたい、その想いが自分を強くしてくれるし、もっと頑張らないと!っていうモチベーション にもなってます。
来年はCSクオリファイして、ISAで勝ってパリ五輪に出て金メダルも獲りたいし、その後にワールドタイトルを獲りたい。来年の五輪を意識して、自分の夢も掴みに行きます。」
都筑 有夢路 プロフィール
生年月日2001年4月5日
神奈川県藤沢市育ち。父親と兄の影響で、11歳からサーフィンを始める。2017年、16歳よりWSLの試合に出場する為、世界を転戦し始め、同年、WSLジュニア「Ichinomiya Isumi Pro Junior Surfing Governor’s Cup」で初優勝。2019年 9月、スペインで行われた「WSL QS10000 ABANCA Galicia Classic Surf Pro」にて、日本人女子初の優勝を飾り、これで一気に世界ランキングを上げ、2020年(WSLに変更以降)日本人女子初となるWCTへのクオリファイを果たす。また同年11月には台湾で行われた「2019 WSL World Junior Championship」で、初出場にしてアジア人初の、WSLワールドジュニアチャンピオンとなる快挙を成し遂げた。2021年にはサーフィンが初めて正式種目となった東京オリンピックで銅メダル獲得の快挙。現在は、湘南と千葉を拠点に活動をしており、ワールドタイトルを目標に益々成長を続けている。
@amurotsuzuki
取材協力 IMG
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この記事を書いたライター
WAVAL
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