「五十嵐カノアが世界タイトルを獲る為に今、取り組んでいる事」シャープアイの凄さの秘訣

ライター: WAVAL

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「五十嵐カノアにとってはこれからが本当のスタート」シャープアイの凄さの秘訣

「カノアは今シーズン、全て9点以上を出しに行くという攻める姿勢で試合に望んでいる」

五十嵐カノアが乗るシャープアイ・サーフボードの創始者でありシェイパーのマルシオ・ゾウビ氏と、五十嵐カノアの父でありシャープアイ・ジャパン代表の五十嵐勉氏によるトークショーがインタースタイルで開催された。トークショーではシャープアイ・サーフボードの凄さの秘訣や、五十嵐カノアが世界チャンピオンになる為の今シーズンの取り組み方についてなど、とても興味深い内容が語られた。

1.シャープアイサーフボードの凄さの秘訣

五十嵐勉氏が代表となったキッカケ

五十嵐勉氏「2022年9月20日から代表に。マルシオさんとは子供が小さい時から知り合いでした。先にキアヌがシャープアイに乗り始めて、今はカノアも乗るようになって。日本のマーケットをしっかり形作りたいという要望がマルシオさんの方にあって、代表をやらせて頂く事になりました。」

世界トップのサーファー達が乗るようになったキッカケ

ゾウビ氏「シャープアイ・サーフボードのコンセプトですが、これまで力を入れてやってきているのは競技用のボードを選手達に提供して行く事です。CTだと約11人程のサーファーが乗っています。フィリペ・トレド、ミギュエル・プポ、五十嵐カノア、ジャック・ロビンソン、イアン・ジェンティル、バロンマミヤ、ワイダリオ、レオナルドフィオラヴァンティは80%程、タチアナ・ウェストンウェブ、メイシー・キャラハンなど。もともとフィリペ・トレドが過激なパフォーマンスをしているのを見て、あいつのようなサーフィンがしたいという人が増えたんです。」

コンペ以外にも、一般サーファー向けに浮力のあるボードも取り揃えている
「五十嵐カノアにとってはこれからが本当のスタート」シャープアイの凄さの秘訣

シャープアイの凄さの秘訣『行動力と探究心』

五十嵐勉氏「マルシオ・ゾウビさんは、パファーマンスに対する探究心が凄い。それがシャープアイの形になっている。僕はCT11戦中、7戦程まわっているけど、マルシオさんは最低8~9戦は回って、大会始まる前にサーファーとコミュニケーションを取って、そのポイントにあったサーフボードをアドバイスする。そして試合後も選手からフィードバックをもらってデータ収集し来年のボード作りにまで繋げている。行動力と探究心が凄いんです。」

ゾウビ氏「選手とのリレーションシップを心がけている。他のシェイパーとは残念ながら会場でほとんど会った事がない。そのリレーションが良いボードを作る秘訣です。またボードの質にも拘っています。カリフォルニアが冬の時、オーストラリアは夏だったりしますが、ストリンガーの乾きやフォームの吸水力など、場所や時期で異なります。例えばそういう事も考慮してます。制作工程の一部一部、ラミネーション、サンディングにも気を配って仕上げています。」

五十嵐勉氏「シャープアイというブランド名は、鋭い目で物を見るという意味から来ている。そんな研究熱心なところが凄く良いですね。」

日本人はサーフィンに適している体型

ゾウビ氏「背が高いと体を縮めるのに時間がかかる。背はそんな高く無い方が好ましい。日本人は良いスタイルでサーフィンしているから、もっと良いサーファーが増えてくると思う。」

2.五十嵐カノアが世界タイトルを獲る為に今、取り組んでいる事

カノアがゾウビ氏に言った言葉

五十嵐勉氏「カノアは2018年のJベイで、シャープアイのボードに乗って良い結果を出した。帰ってきてマルシオさんとレリーションを取るようになって付き合いが始まったんです。」

ゾウビ氏「はじめカノアは私にこう言いました。『同じブラジリアンだからフィリペの方にしか良いボードを作らないの?僕にフィリペより良いボードは作れないの?』とダイレクトな質問をぶつけて来た。僕はうちのチームライダーには全員、同じ品質の物を提供するよ。と言ったんだ。笑」

カノア モデル 『ストームズ』
「五十嵐カノアにとってはこれからが本当のスタート」シャープアイの凄さの秘訣

模索の年となったルーキーイヤー

五十嵐勉氏「カノアはCTには2016年から出場しているけど、最初のルーキーイヤーはCTでは何をするべきなのかを模索する年だった。CTサーファー達が試合前は何をしているのか、どんなウォーミングアップをしているかなどを見て回った。ある時ロッカーとレールの作りなど、CTサーファー達のサーフボードがそれぞれ違う事に気付きサーフボードに注目した。

それからカノアはほとんどのメーカーのサーフボードをテストしたんです。徐々に絞られチリ、JS、シャープアイに絞った。最後はフィーリングとリレーションが取り易いシャープアイを選んだ。そして今では自分の手持ちのシャープアイならどのボードも信頼できると言っているんです。」

五十嵐勉氏「シャープアイのボードはスピードと回転性があるので70%くらいの力でパフォーマンスするのが丁度良い。板の反応が良すぎるから、カノアのボトムターンからテールスライドしてフィンを抜くスタイルも、シャープアイに乗ってから確立されたのかなと思います。」

五十嵐カノアが世界チャンピオンになる為に今取り組んでいる事

五十嵐勉氏「先日の初戦のパイプではイマイチな結果だったと思う方もいると思います。去年は世界5位で、あと目指す所は世界チャンピオン。初戦でも6点7点は出せたけど、あえてそれ以上を狙って攻めた結果。今までCTで9点以上は出したことがある経験から、全て9点以上を出しに行くという攻める姿勢で試合に望んでいます。

今までは試合に勝つ事を優先していたけど、今は8点〜9点以上を2本揃えて勝ち上がる事を目指している。攻めすぎて良い成績が出せないこともあるだろうけど、それが出来ればワールドタイトルも獲れると思う。」

これから5年〜10年がカノアの本当のパフォーマンスが見えてくる期間

五十嵐勉氏「今カノアの体重が80キロまで増え、26歳で成長が止まったからこそ、これからが本当のスタート。なぜなら去年まで体重が増え続け、今年調子良かったボードが来年は使えないという状況だった。でもこれからは調子良かったボードが来年も使えるようになる。安定期に入って、その攻めの姿勢と噛み合えばより上を目指せるんです。これからの5年〜10年がカノアの本当のパフォーマンスが見えてくる期間。みんなのサポートのおかげてここまで来れてます。これからも応援宜しくお願い致します!」



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