五十嵐カノア・キアヌ兄弟を育てた両親の米国移住エピソードと子育て論

ライター: WAVAL

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『五十嵐ファミリー・写真展&トークショー by QUIKSILVER』

サーフィンの本場カリフォルニアに移り住み、オリンピック銀メダリストで世界トップのCTサーファーとして活躍する五十嵐カノア。そのカノアを育て上げた父 勉さん、母 美佐子さん、そして兄カノアとともに成長した弟キアヌがカリフォルニアから来日し「五十嵐ファミリー・写真展&トークショー by QUIKSILVER」が開催された。今回は両親の米国移住のエピソード、子育て論、弟キアヌの今後の目標、兄カノアの成長の秘訣について話を伺った。

五十嵐カノア 日本人初のイエロージャージとサーフボード

米国移住のエピソード:ハリウッドからハンティントンへ

妻の後押しもあり1995年に渡米

父「私は1964年生 東京都足立区出身で、12歳頃からアメリカの横乗りカルチャーに興味を持ってスケボーから開始。ムラサキスポーツさんにサポートしてもらいながら活動してフリースタイルで東日本チャンピオンになったこともありました。当時はなんとなく高校生からスケボーからサーフィンに転向するような風潮があって、私も中学3年生の頃にサーフィンに転向しました。鵠沼にアパートを借りて1人で修行し、プロを目指してJPSAのトライアルも何回か受けたこともあったけどなかなか厳しくて。都内に住んでプロサーファーを目指すにはどうしたら良いか考えて、フィットネスのインストラクターを選びました。」

「国内で10年くらいフィットネスインストラクターをやっていましたが、フィットネスの学校で海外から一時帰国していた妻(美佐子さん)と出会いました。彼女はもともとフィットネスの勉強でオーストラリアやカリフォルニアに留学しており、目指す方向性も一緒でした。1990年に結婚してその後、彼女の後押しもあり1995年に渡米したんです。」

移住した理由

母「もともとアメリカに住みたくて、一時帰国の時に彼(父 勉さん)と出会い結婚し、子供を産む為にアメリカに行きました。グローバルな子供に、また有名なプロサーファーになって欲しくてカリフォルニアを選びました。始めからCTに入れようという明確なビジョンを持ってました。」

1995年 円高と日本のアメカジブームに乗り会社を設立

父「フィットネスのルーツであるカリフォルニアのハリウッドに住み、サーフィンとフィットネスの勉強をしていました。始めはハリウッドで日本人インストラクターの為の宿泊施設から始めて、フィットネスウェアを2人でデザインして日本に販売。それと同時に1995年は日本はアメカジブームでまたタイミングよく為替も1ドル87円程の円高だったこともありアメリカから日本に洋服を送るビジネスも開始。それが徐々に軌道に乗り出して会社を設立しました。」

2000年 父 勉さんとカノア

五十嵐カノア・キアヌ兄弟を育てた両親の米国移住エピソードと子育て論

移住した時の苦難

父「やはり移住したばかりの時は身寄りもなかったし、仕事の事が心配だった。その後 仕事が軌道に乗って来た時、2001年にニューヨークテロがあり仕事がストップしてお金が無くなってしまった。カノアは当時3歳だったし、自分だけ日本に帰国して仕事を探そうかと悩んでいました。」

2002年 ハンティントンへ引っ越して1からの再スタート

父「英語も堪能ではなかったので仕事も限られている。日本のファッション相手だったので仕事は不安定。カノアも毎日サーフィンしたいと言って来たけど、ハリウッドだと毎日サーフィンはできない。そういう状況だったので2002年に今までやってきた事を全てやめて海の近くのハンティントンに引っ越し、また1からの再スタートを決意したんです。移ったのはカノア4歳半、キアヌ出産2目目の時でした。日本食ブームもあって、日本食レストランで働いてから仕事も徐々に安定して来ました。この引っ越しから流れが良い方に変わりましたね。」

子育て論:会話と笑いの絶えない五十嵐家

五十嵐カノア・キアヌ兄弟を育てた両親の米国移住エピソードと子育て論

知り合いが誰もいなかったから家族の絆が深まった

母「カノアと私は慎重派、キアヌと彼はアバウト派。五十嵐ファミリーはバランスが取れていて、この4人だから上手く回っていると思うんです。最初から、結婚する時から旦那さんは色んな所に友達が沢山いて、うらやましく思っていた。自分たちで頑張っているというよりも皆に助けられている。そういうファミリーなんです。」

父「アメリカ移住した時は誰も身寄りがなくて。でもその分、家族の絆は深くなったのは逆に良かったですね。」

沢山の失敗を乗り越えてきた。家族の会話の大切さ

母「失敗を沢山したけど、どうにか家族で乗り越えてきた。会話で乗り越えた。家族で隠し事もないし、とても会話の多い家庭だと思う。それぞれの事を理解してるからフォローし合っていて、会話から全て成り立っている。喋ることって大切だなと。」

見て見ぬ振りして、見守るのも大切

「子供の事を見て見ぬ振りして、見守るのも大切。子供が10歳頃までは後ろから押すこともあるけど、ある程度成長したら一緒になって同じペースで走る感じ。15歳過ぎたら子供の方が先を進んで行くから後ろで見守る。落ち込んでいたら励ますくらいの関係性。でも家族の会話はとても多くて、4人でいるといつも笑っているんです。ともてうるさいですよ(笑)。楽しい事をみんなで共有して楽しんで行ける家族はとてもいいなと思います。」

記事後半はこちら>>五十嵐キアヌが兄のカノアからもらった一番心に響いたアドバイス



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