ジェリー・ロペス 流動的な状況を全て受け入れる『サーフィン・ヨガ・人生の共通点』
ライター: Micky-G
1978年パイプライン チューブでのシェアライド。波、仲間、全ての物と同調するサーフスタイル
ジェリー・ロペス(GERRY LOPEZ)は1948年に日系3世のハワイ人としてホノルルで生まれ、9歳頃にサーフィンを開始。建築士になるためハワイを出てカリフォルニアのウィッティア大学へ入学するも、同カリフォルニア州バハでのサーフトリップをきっかけにサーフィンに更にのめり込み、地元ハワイへ戻りハワイ大学へ転入。1968年 20歳の時にハワイ大学でヨガと出会い、早くからライフスタイルにヨガを取り入れる。自然や波と同調するスタイルを確立し、柔軟性や呼吸法の体得を深める。
1972年と1973年にハワイ パイプマスターズで優勝し、2年連続でパイプマスターの称号を獲得。更なるサーフィンスキル向上を目指す上では、自らサーフボードシェイプするべきだと考えボードシェイプも手がけるようになる。その頃パイプラインの長いチューブの波はまだ独特で、パイプに合うサーフボードを開発。スピードに長け小回りの効くショートボードをシェイプして世界中に普及させた。
1972年に自身のサーフブランド『LIGHTNING BOLT(ライトニングボルト)』を立ち上げ、世界中のサーファーから憧れの存在に。ブランドロゴである稲妻マークが入ったサーフボードは、シンプルながら洗練されたクールなデザインで長きに渡り人気を博している。
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流動的な物との調和『ヨガ・サーフィン・人生の共通点』
JENNIFER ALLENE より一部抜粋して概訳
リラックスした優雅なチューブライダーとして知られるジェリーロペス。波に畏敬の念を持ち、波の形、速度、パワーなど流動的な状況を全て受け入れるスタイルで、波を支配しようとはしない。彼は波がチューブを通り抜けることを許してくれるという。サーフィンとヨガの結びつきが自分の人生そのものだと語っている。
『ジェリー・ロペス』インタビュー
1.会うべく時に出会ったヨガ
ヨガは人の人生でその準備が整った、会うべくタイミングで出会う事となる。その時点で受け入れることができれば、ヨガは永遠にあなたの人生の一部となると語る。
ヨガは1968年にハワイ大学で私の人生に入りこんできた。ヨガのクラスが私の人生を変え、ヨガは人生の一部となった。 ヨガの動きは流動的で、それをサーフィンに取り入れたいと思ったんだ。私にとってそれは完璧なタイミングでの出会いだった。ヨガはサーフィンを滑らかで楽なものにしてくれる。サーフィンには柔軟性が必要だけど、ヨガは柔軟性、体幹、集中力を高めるのに最適だよ。
1969年 ディック・ブリューワー / リノアベリラ / ジェリー・ロペス(左)
2.ヨガの呼吸
ヨガとの呼吸はサーフィンと関連が深い。 私は決して体格が大きいわけではないが、大波は怖くなかった。ヨガをやっているおかげで海の中でもリラックスでき、強烈なワイプアウトをしても焦らず慌てず乗り切ることができた。またリラックスする事で息も長く続くんだ。
Photo/brian bielmann
3.動き続ける物との調和『ヨガ・サーフィン・人生の共通点』
海では周りの全てが動いているが、あなたの周りも常に動き続けている。人生も同じで、それはあなたの為に止まることは絶対に無い。あなたがそれと一緒に動かなければ、人生はただあなたを通り過ぎるだけでしょう。心をオープンし、気付き、自発的になり、いつも動く準備をしておく必要がある。
波乗りし続ける為には、波と調和する必要があり、それは人生にも繋がることだ。良い波に乗るには、その波と同様に自分も滑らかである必要がある。それが私たちが探し求めていたものであり、私たちは波のようになろうとしていた。
Gerry pausing in Pincha Mayurasana – Scorpion Pose
"Catch The Funwave!" - WAVAL(ウェイバル)
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この記事を書いたライター
Micky-G
趣味はグレイシー柔術、サーフィン。『サーフィンのことを、誰にでも分かり易く』独自視点で執筆、編集を行うサーフィンライター。