パイプラインでモアナ・ジョーンズがタティアナ・ウェストンウェブにドロップインされ大激怒。2人の言い分を公開
ライター: Miki
Chaos at the Banzai!(バンザイでカオス!) Photo: Mitch Colapinto
ハワイのパイプラインで、ハワイローカルサーファーのモアナ・ジョーンズ(Moana Jones)が、CTサーファーのタティアナ・ウェストンウェブ(Tatiana Weston-Webb)にドロップイン(前乗り)され激怒。岸に上がりモアナがタティアナに言い寄りました。モアナが思いをインスタグラムに投稿。その後の2人の言い分が Stab Mag に掲載された今回の騒動についてご紹介します。
モアナとタティアナ 2人のコメント
トリプルクラウンにウイメンズも参加可能となったこともあり、この日のパイプラインのラインナップにはいつもより多くの女性サーファーがいた。
先日のパイプマスターで3位という成績を残したブラジリアンサーファー(2018年に国籍をハワイからブラジルに変更)のタティアナ・ウェストンウェブもその1人。タティアナは現在24歳、ブラジル出身ハワイ・カウアイ島育ちのチャンピオンシップツアーにも参加しているCTサーファーだ。
そしてモアナ・ジョーンズはノースショア出身の21歳のローカルサーファー。ハワイのレジェンドサーファーであるジェイミー・オブライエンからも「Best female pipe surfer (最高の女性パイプサーファー)」と呼ばれている。
問題はパイプラインでミッドサイズのレフトの波で、タティアナがモアナの波にドロップインした事から始まった。
モアナはタティアナのサーフィンルールの違反に憤慨。その理由の一つにモアナはタティアナのドロップインによってバランスを崩し、世界で最も危険な波の1つであるパイプラインのリーフに体を打ったからだ。またもう1つの理由として、今まで何年もかけてパイプラインのラインナップに入ろうと努力して来たモアナに対し、タティアナの裏口から(WSLのサーファーというタイトルを使って)パイプラインに馴染もうとしている態度が気に入らなかったそうだ。
モアナはこの一連の出来事をインスタグラムのストーリーに上げ、そこからも彼女の憤りが伺える。
*(以下時系列で)
2個目モアナ・ジョーンズのインスタグラム ストーリー 一部英訳
「タティアナはローカルガールをリーフに打ちつけることでパイプでの地位を確立しようとした。良いスタートね。ちゃんと目を開いて周りを見て、誰がより深い場所にいるか確認して欲しいわ。男性サーファーにはドロップインしないのに、“目が悪くてあなたの事が見えなかった”という言い訳はおかしいわね。目が悪いならパイプラインでサーフィンはしないで。
私がこんなに怒っているのは、私はパイプラインでは今まで誰にもドロップインしたことはないし、それはとても危険だと知っているから。そして周りのサーファーを尊敬しているから。」
その後の両者の話。
タティアナ・ウェストンウェブ:
「私は大きな間違いを起こしたわ。誤ってモアナにドロップインしてしまった。でも私は100%後ろを見たし、そこには誰もいなかった。そしてその時はもう遅かった。そしてドロップインしてそのまま波に乗り続けた。
そしてビーチに戻ってくると私の夫が「もしかしてモアナにドロップインした?」と聞いてきたから「分からない、誰かは見えなかった。」と言ったけど悪く思ったわ。
そしてモアナが私の所に歩いて来てとても怒っていた。彼女は私の顔を叩こうとした。何度も謝ろうともした。モアナの事を尊敬しているし、彼女がパイプラインでサーフィンするまでの努力もとても尊敬していると言った。そして彼女のように私もパイプラインで認められたいと思っているとも伝えた。でも彼女は怒りを抑えきれず、私に失礼な事を言い続けた。「もしあなたにもう一度謝ったら何か変わる?」と聞いたけど、彼女は私のことを馬鹿、ビッチと呼んできた。」
モアナ・ジョーンズ:
「タティアナが言ったことはすべて本当。彼女を叩こうともしたし、馬鹿なの?と言い続けた。私はタティアナが謝る事についてはどうでもよかったの。ただドロップインという行為以上に安全にサーフィンする気持ちや尊敬の念を持つという、基本的なことが出来ていない彼女に腹が立ったの。
彼女のドロップインのせいで私はすごく悪い場所で体を打った。4ftというそんなに波が大きくない日に、私と同じ場所で頭を打って亡くなった人もいるの。だから彼女を追ってちゃんと話した。パイプラインという危険なサーフスポットでこんなことは許されない、人を怪我させたり死なせたりする危険もあるんだって。
パイプラインでサーフィンしている女の子達は、パイプラインの事を何も知らず、どのようにサーフィンするかも知らない子が多い。本当に危険なの。タティアナもその例。
私は準備が出来てないとパイプラインではサーフィンしないの。”出来るかわからないけどパドルアウトしてみよう“なんて事をパイプラインでは思った事は1度も無いわ。恥をさらさない準備が出来て、やっとパドルアウトして、みんなをリスペクトする。パイプラインでは誰にもドロップインしたことはない。そしてガールズサーファーがコーチを連れてパイプラインに来るときも嫌な気分になる。パイプラインでサーフィンする時は、1人前になった時。コーチを連れてきてサーフボードを押してもらって、タイミングを教えてもらって、ここはそんな場所じゃないの。」
タティアナはモアナの話を全て聞き、
「彼女の言っていることは全て理解できる。彼女が私に怒っていることも分かる。いつか許してくれることを願うわ」とコメント。
パイプラインは危険な場所であり、ローカルが愛する特別な場所であるだけに、今回のドロップインは議論を招く結果に。ローカルをリスペクトし、サーフィンのルールをしかっり守り、楽しくサーフィンして行きたいですね。
参考記事 Stab Mag
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この記事を書いたライター
Miki
元外資系客室乗務員、中東に住みながら世界50カ国以上飛び回る生活を送る中、バリでサーフィンに出会い人生激変。海の近くに住み毎日サーフィンが出来る環境を求めて現在はオーストラリアに住んでいます。
・Instagram→ @eatmore.gelato
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