世界最新ロングボードシーンがここに!モダン&クラシックスタイルの世界大会『Surf Relik』の結果

ライター: 吉川 広夏

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サーフィン

世界初となるモダン&クラシックスタイルのロングボード世界大会Surf Relik (サーフ レリック)が6月24,25日にカリフォルニア マリブで開催され、2018年初戦のロングボードチャンピオンが誕生。(Relikの詳細はロングボードの世界大会Surf Relikがカリフォルニア・マリブで開催!からご覧ください。)

コンテスト結果

・Modern Women’s:
1st:Lindsay Steinreide、2nd:Justine Mauvin、3rd:Lemoigne / Ashley Ahina
Photo by Relik

・Modern Men’s:
1st:Taylor Jensen、2nd:Adam Griffiths、3rd:Antoine Delpero / Harley Ingleby
Photo by Relik

・Classic
1st:Chad Marshall、2nd:Jared Mell、3rd:Justin Quintal、4th:Andy Nieblas
Photo by Relik

コンテスト ハイライト

初日は小波でやや風の入ったコンディションからのスタート。インサイドまで乗り繋げる波を選択することとプライオリティを使うタイミングが勝敗を分ける鍵に。ロータイドは少ない波数と小波コンディションにより、初日から優勝候補の選手やビックウェーブを得意とする選手が多数敗退することもあり、全く予想できない展開となった。

今回も選手専用ブースには出来立てのお寿司やチキン、フルーツドリンクなどが提供された。スタイルマスターのCJ Nelsonやマリブの女性サーファーで現在はサーフコーチも務めるCarla Rowland ZamoraがMCとして加わり会場は更に賑やかに。

選手のブースに入れる一般向けのAll accessカードは2日間で200ドル(約22,000円)。コンテスト最終日、波のサイズはセット胸~肩サイズにサイズアップし、マリブのパーフェクトウェイブも出現!各部門でエクセレントスコアーが連発し大接戦での幕開けとなった。

Women’s Modern部門ではテールコントロールが一枚上手であったLindsay Steinreideが、Justine Mauvinに逆転を許さず勝利。

Photo by Relik / Lindsay Steinreide

Men’s Modern部門ではプライオリティを上手く使ったTaylorJensenがヒートのベストウェーブに乗り、素晴らしい演技を見せてAdam Griffithsに圧倒的な勝利で幕を閉じた。
Photo by Relik / Taylor Jensen

Classic部門では、Andy Nieblas 、Justin Quintal 、Chad Marshall 、Jared Mell の4menヒートで行われた。トリッキーな技で会場を沸かせたJared MellやAndy Nieblasとは逆にディープセクションから素晴らしいノーズコントロールでマリブの波を駆け抜けたChad Marshallが僅差で優勝。

Photo by Relik / Chad Marshall

最先端のロングボードスタイル

イベントの2日前には選手・関係者のみが集合し、RelikのメディアディレクターであるDevon Howardさんから大会に向けてメッセージを頂いた。

「このSurf Relikは、世界最高のサーフブレイクポイントに、最高のパフォーマーを集めることにより、ロングボード サーフィンの芸術とライフスタイルを祝福するイベントとなります。最終的にはロングボードサーフィンのサブカルチャーとライフスタイルを取り巻くコミュニティを構築したいと思っているのです。モダンとクラシック両方のスタイル部門を主催する最初のコンテストとなり、どの部門でも同等の賞金を用意し、男女ロングボーダーの全ての面を祝うことで、地域社会の感覚とインスピレーションを育む機会となるでしょう。世界中の沿岸地域に住む生命から生まれたRelikは『モダン』と『クラシック』感覚を調和させる為の芸術的な糸を織り、ロングボードサーフィンのあらゆる分野を賞賛する世界クラスの競技会場となります。」

現代ロングボードの成長と、伝統的ロングボードスタイルの永続を願い、ロングボードのライフスタイルやアート面を尊重し審査基準も通常の採点に加えてライディングの美しさとする”スタイル”も審査基準の1つとする今回のコンテスト。クラシック部門に限らずモダン部門の中にも美しいサーフィンスタイルがあり、今回スペシャルなマリブの波でロングボード最先端のサーフィンが披露された事は間違いないと思いました。

コンテスト ピックアップ

二連覇を達成したTaylorJensenは長身を生かしたスピーディーでパワフルなマニューバーが印象的だが、波のパワーポケットでのノーズコントロールもトップクラス。Round3、クオーターファイナルではトータル19点という驚異的な強さを見せ、ノーズからテールサーフィンを1つのラインに描くサーフィンは今回の世界大会の中でもネクストステージのサーフィンで会場を沸かせた。

Taylor Jensen

クラシッククラスで準優勝を収めたJared Mell。コンテスト期間中にマリブで練習する姿を1番見た選手。クラシックボードで魅せるトリッキーな技と重みのあるターンが印象的。予想のつかないサーフィンでインサイドまでしっかり見せ場を作り出しビーチを盛り上がらせた。

Jared Mell

Lindsay Steinreide(左)
ビデオエントリーから優勝を獲得したLindsay Steinreide。際どいノーズライディングからの大きなカービングは世界の女性サーファーの中でトップクラス。ベテランで安定感があり常に上位にいるサーファーの1人ではあるが、今大会はマリブの波に完璧にフィットするサーフィンで優勝を決めた。

Justine Mauvin(右)
歌手やモデルでも活躍するフランスの美女サーファー。今大会は欠場者の補欠として急遽参戦。Round1から17点台を出し、元世界チャンピオンのHonolua BlomfieldやRachael Tillyなどを抑え、絶好調で準優勝まで登りつめた。今大会女性で唯一、バックサイドでのハングテンヒールからバックウォーキングをして美しいサーフィンで会場を沸かせた。

Andy NieblasやCorey Colapinto、Josh Seeman、Reilly Stoneなどクラシック部門ではカリフォルニア出身の新たな若いサーファー達が個々のスタイルを持って登場し、今後のさらなる活躍に注目が集まっている。

昨年度優勝者のTyler Warren

選手の使用ボード。Men’s Modern部門の選手は軽量化されたボードがほとんどの中、Women’s Modern部門では多くの選手がやや重たいボードを使用していたり、マリブの波に合わせてシングルフィンで参戦する選手が多く見受けられた。

200以上のビデオエントリーの中でシード権を得た田岡なつみ選手。12位タイで終えたものの、Round1では昨年のチャンピオンKarina Rozunkoと元世界チャンピオンのJen Smithとのヒートでトータルスコア14点をマークし会場を盛り上げたサーファーのひとり。

私吉川広夏は自身の世界最高順位の5位タイ。沢山の応援ありがとうございました!

Relik第2戦は2018年9月8~18日の間にカリフォルニアのLOWER TRESTLESで行われる予定。皆さんチームJAPANの応援宜しくお願いします! Surf Relik 大会ハイライトムービーはこちらよりどうぞ!

大会ハイライトムービー



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この記事を書いたライター

吉川 広夏

吉川広夏(よしかわ ひろか)2014-2016年、3年連続JPSAロングボードプロチャンピオン。WSL世界ランキング最高5位。ニックネームはピロタン。千葉・御宿を拠点に1年の半分近くを海外で過ごし、コンテストを転戦しながら波を求めて旅をする日々。自身のノーズライディングを評価され国内外のシングルフィンコンテストに招待されるようになる。シェイパーの父を持ち、ロングボードにこだわらず様々な種類のサーフボードに乗り波乗りの楽しさを追求している。
・Instagram→@hirokayoshikawa88