バリ島で見かけた『日本人サーファーのグッドマナー』

ライター: 有本圭(KEI ARIMOTO)

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サーフィン 前乗り

前乗り。

これはサーフィンにおいて最も気をつけなくてはならない基本的なルールだ。海は誰のものでもない。もちろん波も誰のものでもない。だからこそ海に入っているサーファーたちが気持ち良くサーフィンをするために最低限のルールは必要だと思うのだ。

小波が続いているバリ島—–
ボクは久しぶりに9`4のロングボードを引っ張り出してエアポートリーフに向かった。波は予想通り小さそうだった。埃だらけのボードケースからロングボードを解放してやり、ボクは友人たちとボートに乗り込んだ。

サーフィン 前乗り

久しぶりのロングボードだったのでポイントにボートを停泊させてからしばらくの間波を眺めながらロングボードのイメージを膨らませていた。波数が少なかったため、たまに入ってくるセットには数名のサーファーが一斉にパドルをしていた。どうやらセットはパスして小さめの波を狙った方が良さそうだった。それが小波でも楽しめるロングボーダーとしてのマナー。ショートではテイクオフができない波でもロングなら案外楽しめてしまうものなのだ。

しばらくポイントを眺めているとセットの波が入ってきた。長らく入ってきていなかったセットの波。ピーク付近から1人のサーファーがパドルして波を捉えそうだった。しかしショルダー側でも1人のサーファーがパドルをしているではないか。そしてその2人はほぼ同時に同じ波にテイクオフしてしまったのだ。つまりショルダー側のサーファーが前乗りをしてしまったということだ。しかもそれはどうやら2人とも日本人サーファーのようだった。(前乗りとは: サーフィンルール違反のドロップイン(前乗り)・スネークインとは

2人の距離が少し離れていたため、前乗りをしてしまったサーファーは背後に迫るサーファーには気がついていない様子だった。2人の距離は徐々に縮まり、ミドルセクションあたりで前乗りに気づいたサーファーがプルアウトした。ピークから波に乗っていたサーファーはそのまま波を上手く乗り継ぎ、インサイドまでその波をメイクしていった。ボクは2人の様子を観察していた。下手したら喧嘩になってしまうのではないか・・・。そんな心配を胸に。

前乗りをしてしまったサーファーを観察しているとインサイドまで乗り継いでいったサーファーを気にするように何度もインサイドを振り向いていた。その様子をボートから見ていたので詳細はわからなかったのでこれはあくまでも想像であるが、2人は目が合うと前乗りをしてしまったサーファーが「すいませんでした」といった具合に右手を上げた。それに対してインサイドから沖へとパドルを始めた前乗りをされたサーファーが「いいよいいよ」と右手を上げた。

長年サーフィンをしていると誰にでも気付かぬうちに前乗りをしてしまった経験があるはずだ。故意に前乗りするのは言語道断であるが、そうではない場合は彼らのような対応が清々しい。前乗りをされて激しく怒っているサーファーの姿を何度も目にしたことがあるが、それが故意ではなく危険でもなく、さらにちゃんとした謝罪があった場合は気持ちよく許してあげればいいと思うのだ。

なんだか2人の日本人サーファーのグットマナーに清々しい気分になりピークへとパドルしていくことができたのだった。

 


バリ島在住、有本圭のインスタグラムではバリの日常や波をアップしています!→instagram/keiarimoto


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この記事を書いたライター

有本圭

有本圭(KEI ARIMOTO)

有本圭(ありもと けい)
バリ島在住のフリーライター。2000年よりプロロングボーダーとしてコンテストで活躍する傍ら、旅行会社からのサポートを受けながらサーフボードと抱えて世界中を旅してまわる。プロツアーを引退した後、経営者としてのキャリアを経て、2012年に家族とともにバリ島へ移住。現在、ライターとしてサーフィンの魅力を伝えていくことに加え、ライフスタイル、バリのカルチャー、環境問題、家族、仕事などをテーマに幅広く執筆活動に励んでいる。
・Instagram→@keiarimoto
・Blog→sw-players.com/