相次ぐシャークアタックと自然環境問題 私達にできることとは

ライター: megumi

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@Broken Head Holiday Park  by instagram@aug.meg

地球上で最もついてる男

近日よく耳にするサメによる被害。先日、現地時間6:30にオーストラリアNSW州北部に位置するイルカ(Iluka)のmain beachで起きたシャークアタック。サーフィンを楽しんでいたAbe McGrathは全長3.5mほどのホホジロザメにアタックされた。海底から忍び寄ってきたサメは彼の右尻周辺とサーフボードにアタック。彼は残ったボードの破片を手にして浅瀬まで泳いで一命を取り留めた。周辺のビーチは調査が入りクローズ状態に。そんな事故の中、重度の傷をおわずに済んだ彼は「Luckiest man alive」「He is pretty much the luckiest man on Earth」と、地球上で最もついてる男として報道された。

シャークアタック
Photo by abc.net.au/news

シャークアタック現場 オーストラリアNSW州 Iluk

シャークアタック、それは自然からのメッセージ

年々増しているシャークアタックは全世界で大きな問題となっているが、私たち日本人にとっては「またあったんだね」「怖いね」という程度の感覚でしかないと言っても過言ではない。私たちが目にする情報は年に数回。それも死者がでた場合のみ大きく報道されるが、それは後に取り返しのつかないこととなるだろうと私は思う。実際に世界では毎日のようにサメが確認されており、死者はでないにしろサメによる被害は相次いでいる。

それはどういうことかというと「私たちが日々快適に過ごせている今、自然界では多くの美しい植物や動物が消えていっている」ということ。様々な環境問題がある中のひとつがシャークアタックだと私は考えている。これは偶然ではなく私たちがまねいていることだということ。


Photo by https://www.pinterest.jp

人間の欲望が取り返しのつかない問題に生まれ変わっている

便利な生活との引き換えに化学物質がもたらす影響は海に暮らす生物へ甚大な被害をもたらしている。ウミガメやイルカ、海鳥の死因となるプラスチック製品の誤飲。生活排水に含まれる化学物質がもたらす水質汚染による魚の大量死。温暖化が進み絶命していく動物達と二度とは戻らない美しい地球の姿。その全てが連鎖して今の状況をまねいていると一人一人が自覚していかなければ、この問題は今後より発展し自分たちを苦しめる結果になると私は考える。

シャークアタックもそのうちのひとつ。人々の魚の乱獲により生態系が崩れていく中で追い打ちをかけるかのように環境汚染によって失われていく海の生き物たち。自然界で生き抜くには補食をしなければならないことは当然のことであって、そのエサとなるものが減れば生態系が崩れていくのも当たり前の話である。とくにオーストラリアでは徹底した反捕鯨が根付いており増加し続けるクジラを追って多くのサメも移動し、そこでサーファーを補食対象として間違ってサーファーを襲う被害が広がっている。また鯨が増え、餌となる魚が少なくなり、死んでゆく鯨が増える、それを餌にサメも鯨を追って増加している。彼らは何も悪くないのである、全ては私たちに向けた自然からのメッセージであるということ。

オージーが語るサメ問題

実際にサーフィンをしている時にサメに遭遇したというサーファーは周りに沢山いた。しかし彼らはこれを「珍しいことではなく、普通のこと」だという。サメが近寄ってきた場合、彼らは集まり音を立てサメが去っていくのをただ静かに待っているんだとか。友人は「3mくらいのサメが足の下を通っていってマヂでぞくぞくしたよ〜!」と笑いながら話した。でもそれは彼らが「自然への尊敬」を持っているからこそできる発言である。

そんな彼が私にこう語ってくれた「サメが海にいるのは当たり前だよ。そこに僕らがお邪魔して遊ばせてもらっているだけ。そんな彼らの家を僕たち人間が汚し、食べ物を奪い取り…それは人間が全てを元通りに返していかないといけないこと。問題を深刻化させるのは簡単だけど取り戻すのはかなりの時間が必要になる。だから自然に配慮した生活をしてビーチクリーンをして海と共に生きる。小さなことから積み上げていかなくちゃならない。自然を前にすると何もできない人間だからこそ、楽な方を選ぶより自然としっかり向き合って共存していける道を選ばなければならない。」

私たちにいまできること
・ サーフィンをしに海へ行けばひとつでもゴミを拾う。
・ ゴミを捨てる人がいればNOと言えるように。
・ 生活排水として流れるものには自然への配慮を。
・ 地球環境、サメに関した知識を少しでも身につける。

こうした小さなことを広げ、大きな輪となり、積もらせていく。今ある美しい自然を次世代へ残していかなければならないのも私たち大人の役目である。起こりうる自然がもたらす被害には私たち人間が密接しているということも忘れてはならない。シャークアタック、それは自分にも起こりうることだということを理解していかなければならない。
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この記事を書いたライター

megumi

自然と海をこよなく愛し、yoga講師としてニュージーランド最南端の街に移住。サーフィンとヨガ、どこか似ている感覚の両視点から感じたことを発信していきます。
・Instagram→@aug.meg