ロングボード界のレジェンド『ジョエル・チューダー』が語るサーフィンと柔術

ライター: WAVAL

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マーク3

サーフィン ジョエル・チューダー

10年ぶりに来日したジョエル・チューダー。ジョエルが語るサーフィンと柔術とは

10年ぶりに来日しAbemaTVにて自身初のメディア生出演を果たしたロングボード界のレジェンドサーファー ジョエル・チューダー(Joel Tudor)。普段なかなか聞けない世界的レジェンドのレアで深い話の数々…..今回はそのトーク内容を一部、ダイジェストでお伝えします。

・『ジョエル・チューダー10年ぶり来日記念!ジョエル・チューダーが語るサーフと柔術』番組概要

14歳にしてプロサーファーとなりワールドチャンピオンに2回輝くとともに、そのスタイリッシュなスタイルでロングボード人気に火をつけたサーフィン界のカリスマ。柔術では黒帯を取得し世界大会チャンピオンにもなっているジョエル・チューダーが10年ぶりに日本に訪れた。今回はジョエル・チューダーに「サーフィンと柔術」をテーマに日本のトップサーファー達と、瀬筒雄太氏のショップYRにてトークセッションが繰り広げられた。

出演はジョエルの他、日本を代表する世界的ビッグウェーバー脇田貴之、サーファーとしても有名なミュージシャンDef TechのMicro(マイクロ)、ジョエル・チューダー主催の招待制コンテスト『ダクト・テープ・インビテーショナル』にも出場する瀬筒雄太、ロングボード日本女子界のトッププロ田岡なつみの豪華4名が参加した。

『ジョエル・チューダー』インタビューダイジェスト

サーフィンを長く続ける秘訣___
-joel
サーフィンだけでなくSUPもやっているんだ。パドルだけずっとやっていると首や背中にプレッシャーがかかてしまうから。年齢を重ねると体に負担がくるので負担が来ないようにやっていかなければいけない。

子供とサーフィンについて___
-joel
7歳の子もサーフィンやっている。12歳の子はサーフィンをガンガンやっていて、柔道もやっている。でも無理やりサーフィンはさせない。自分も親から無理にサーフィンをやらされなかった。

いつからサーフィンを始めたのか___
-joel
5歳からサーフィンを始めた。同時にスケボーもやっていた。スケボーはどんどん進化した。逆にロングボードは時代をさかのぼるからそのバランスが良かったんだ。

今と昔のサーフィンの違い___
-joel
昔はその時代にあった板があった。今はどの板も認められていてなんでもあり。波情報もあって。今が一番サーフィンするにはいい時代だよ。

ジョエル・チューダー サーフィン .jpg2

サーフィンの影響は誰に受けたか___
-joel
父に影響された。父はサーフィンうまかったし、私は兄にも教えてもらっていた。父はスポンサードされていたがサーフボードをタダでもらうことに違和感をもっていた。ずっと働いていた人だったから。一回サーフィンから離れたけど私(ジョエル)が生まれる頃くらいからまたジャッジをやりだした。

でも一番影響を受け、今の自分があるのはドナルドタカヤマのおかげだ。彼からコネクションなど含め全てを学んだ。だから今自分にできること、例えば子供にサーフィンを教えることなどで、サーフィン界に今後も還元していきたいんだ。

サーフィンオリンピックについて___
-joel
サーフィンがオリンピックに選ばれたのはいいことだけど、問題は国によって海がなかったりもあるし、ジャッジがわかってない。偏りすぎている。アメリカ、オーストラリア、ブラジルなどにしかわかってない。

海だとコンディションも偏るからウェイブプールがいい。でもしっかりとした様々なことができるようなウェブプールがいい。80年代もウェイブプールのコンテストがあったけどあればジョークだ。

サーフィン界は大きくならなくても良い。そんなことよりも僕たちサーファーがやるべきことは地球を綺麗にしてゴミを拾って、自然を大切にすることなんだ。

世界のビーチクリーンについて___
-joel
世界にはゴミが多すぎる。綺麗にしないといけない。例えば犯罪をおかして牢屋に入ったらその代わりにビーチクリーンして返せれば良い。また学校の学科にすれば子供たちの教育にも良いし、勉強よりゴミ拾いの方が子供たちもやりたがるだろう。お金お金になっちゃいけない。自然のことを考えないとね。

ジョエル・チューダー

今まで行った素晴らしいサーフスポット___
-joel
30年前から通っているハワイがよい。ちなみにボートトリップやジェットスキーのような、お金持ちのやることはあまり好きではないんだ。

サーフィンのスタイルについて___
-joel
サーフィンだけでなく何でもそうだけど、スタイルがすべてだ。
スタイルがあればOK。それは無理やり出せるものではない、内から溢れ出てくるものだから。

誰とも比べてないようなサーフィンスタイルについて___
-joel
楽しむことがすべて。試合に行って出るだけで楽しくて、結果はそれについてくる付録のようなもの。ドナルドタカヤマ氏に「それが楽しくなければ出るな」とも言われたんだ。

ワールドチャンピンについて___
-joel
14歳くらいから世界ツアーで戦っていて、プロの試合にでてからワールドチャンピンになるまで14年かかった。チャンピンになるのが当たり前のような感じで、周りの雰囲気もそうだったから、チャンピオンになっても身の回りで何も変わったことはない。変わったのはサーフィンで食べていける時間が少し長くなったことくらいかな。

試合で緊張したりナーバスになったりするのか___
-joel
いつも楽しんでるし、まわりを気にしていないからコンテストで緊張したりナーバスになったことは1度もない。唯一、ナーバスになったのはパイプラインで試合したときだけ。

各海岸でキッズから70歳以上ごとのクラブの試合がある。サーフィンのコンテストはそこから始り、年をとってそこで終わるんだ。そのコンテストに還元するために今出場している。ナーバスになることもないしとても楽しい。いい選手がいたらその場でピックするし、次世代のためにもなる。

体のケアと食事について___
-joel
昔はなんでも食べていたが18歳の時にフランスにいってから22年間ベジタリアン。チーズバーガーを食べると森林が減る。肉を作るために森林を伐採して牧場にするんだ、その場所がどんどん変わっていっている。子供の頃にジャンクフードを食べていると、後になってわかってくる。

ヘンプ(麻)が地球を救う。紙、オイル、などプラスチックにもなるし何にでも使える。サーフボードも以前、ヘンプで作られたことがあるくらいだしね。

柔術とサーフィンの関連性___
-joel
他の道場で週2日で教えて、5年前にカリフォルニアに柔術道場を作った。柔術世界チャンピンにもなった。柔術は戦わなくてはいけなくて、コンペティションで相手は自分の腕や足を折ろうとしてくるので必死で戦う。サーフィンのコンペティションでは戦うのではなて、楽しんでサーフして結果がでる。
そのバランスがとても良いんだ。柔術もサーフィンもどちらも長くできて情熱を持ってやっている。

-今回の来日ではサーフィンの他、柔術も楽しんだジョエル。グレイシー柔術の名門アクシス 柔術アカデミー。瀬筒雄太も通う、そのアクシス柔術アカデミーの一宮支部で柔術を楽しんだ。

ジョエル・チューダー3

ジョエル・チューダー4 (2)
・左:ジョエル 右:アクシス一宮支部代表 白井氏

サーフボード、そして注目のサーファーについて___
-joel
いろんなボードに乗ったほうがいい。板の違いがわかるし、色んな板に乗れなきゃいけない。
今はライアン・バーチに一番注目しているよ。自分でサーフボードも創れて何でも乗れて…彼が未来のサーフィンだ。ライアン・バーチ、デイブ・ラスタビッチ、ロブ・マチャド、この3人が私の好きなサーファーだ。

若い人へのメッセージ___
-joel
私は15歳の時にスポンサーとの契約を自分でやった。
年をとってからでなく、とにかく今だ。自分のなりたいことにどんどんチャレンジしていって欲しい。

最後に、今後について___
-joel
ハワイに住むことを考えている。そして「ダクト・テープ・インビテーショナル(Duct Tape Invitational)」は今後も拡大するし、続けていく。ダクトはVANS(バンズ)がスポンサーをしている。またVANSは年齢関係なくサポートしている。人によっては35歳過ぎて花開く人だったいる。他の企業はVANSのこのような姿勢を参考にすべきだ。

「ダクト・テープ・インビテーショナル(Duct Tape Invitational)」とは:クラシックロングボードの良さを大切にしようとジョエル・チューダーが2010年から開始させた招待制のサーフイベント。

・Duct Tape Invitational | VANS 2016動画:

レアな話が満載で大好評だった今回の企画。スポーツや趣味としてのサーフィンから、健康、環境問題、歴史、哲学、人生観にまで広がる深い内容となった。

Joel Tudor(ジョエル・チューダー)とは

ジョエル・チューダー サーフィン .jpg4

1976年6月11日生まれ、カリフォルニア州サンディエゴ出身。サーフィンだけでなくブラジリアン柔術も黒帯。(サーフィン界のカリスマ『ジョエル・チューダー』ブラジリアン柔術動画

父の影響で5歳よりサーフィンを始め、14歳にしてプロサーファーとなりワールドチャンピオンには2回輝く。ロングボード人気に火をつけたサーフィン界のカリスマ。ロングボードの他、波に合わせ様々なサーフボードを使い分けるスタイルは多くのサーファーに影響を与えた。

レジェンドシェーパー、ドナルド・タカヤマの元で12年間ライダーを勤め数々の名作モデルボードを生み出した後、自身のサーフボードブランド”Joel Tudor Surfboards”を立ち上げている。かつてのクラシックボードに現代のモダンデザインを加えた独自のサーフボードを開発。シングルフィンやカラーリングにこだわり、他にないオリジナルかつユニークなコンセプトで多くのサーファーから支持されている。

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ジョエル・チューダーの記事▶︎
【ジョエル チューダーの歴史】幼少時代から現在のサーフィン動画
サーフィン界のカリスマ『ジョエル・チューダー』ブラジリアン柔術動画



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